なぜ、インターネットは英語で『The Internet』なのか?
googleを使って“an internet ”を検索すると"an Internet search","an internet connection"などの複合名詞が多く目に付きます。
一方で“the Internet ”を検索すると約13億ものヒットがあります。(2022/11/04現在)
日本語のインターネットは英語では the Internet なのです。
定冠詞のthe がついているのは、それ自体が全体的にまとまった1つのシステムだからです。
インターネットはネットワークのネットワーク、世界中にネットワークが張り巡らされ全体で1つのシステムになっています。
例えば、
the universe
the earth
と同じ使い方です。
また、語頭が大文字のIになっているのは、インターネットというシステムがこの世に1つしかないからです。
英語の固有名詞は大文字で始めるのが一般的です。
例えば、
the Mona Liza
The Titanic
等の例が挙げられるでしょう。
一説によれば日本人がいちばん苦手な英文法がこのTheとa(an)の使い分けだとか。
上記以外の例では、話の中ですでに出てきたもの、話し手が聞き手に共通のものを認識しているはずだと思うものにはTheが付きます。
この点、「IT技術者のためのドキュメンテーション研修」でもお話することですが、日本語の「が」と「は」の使い分けに通じるところがあります。
むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんは山へしばかりに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。
Once upon a time, there lived an old man and an old woman. The old man went to the mountains to scavenge, and the old woman went to the river to wash clothes.
未出のものと既出のものを分けて表現したい、というのは洋の東西を問わず同じなのですね。