研修旅行報告 2025/02/21~22

研修旅行報告書

1. 研修概要

  • 日程:2025年2月21日(金)~2月22日(土)
  • 訪問先:ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)、帝国ホテル大阪
  • 目的
    • USJのV字回復の要因と競争力強化戦略の学習
    • 帝国ホテル大阪における人材育成の取り組みの理解

2. 研修内容

2.1 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)

USJは開業後、一時的な経営不振を経験しましたが、2010年前後を境に業績を急回復させ、2016年には年間来場者数1,390万人と過去最高を記録しました。その成功の背景には、経営戦略の見直し、マーケティング戦略の革新、アトラクション施策の刷新がありました。

主な学習ポイント

  • 経営戦略の転換
    • ゴールドマン・サックスの出資による財務安定化
    • 経営陣刷新と組織改革(P&G出身の森岡毅氏のCMO就任)
    • 巨額投資(ハリー・ポッターエリアの開発等)
    • コムキャスト(NBCユニバーサル)による買収で長期成長戦略を確立
  • マーケティング戦略の革新
    • 「関西の映画好き向け」から「全国の家族・若年層向け」へターゲット拡大
    • ハロウィン・ホラー・ナイト等、ターゲットに合わせた企画
    • 人気IP(ハリー・ポッター、ワンピース等)を活用したコンテンツ拡充
    • 年間パスポートの低価格設定によるリピーター獲得
  • アトラクション施策の刷新
    • 既存資産の活用例:「バックドロップ」(ジェットコースターの後ろ向き運行)
    • 低コスト高効果のイベント:「ハロウィン・ホラー・ナイト」
    • 巨額投資による新エリア:「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」
    • 日本独自のコンテンツ:「ユニバーサル・クールジャパン」(進撃の巨人、エヴァンゲリオン等)

学びのまとめ: USJの成功要因は、明確な戦略目標の設定、顧客視点のマーケティング、ターゲット層に合った投資判断にあり、変化を恐れず大胆な施策を実行する姿勢が競争力向上に直結している。


2.2 帝国ホテル大阪

帝国ホテル大阪は、帝国ホテルグループの一員として、伝統を継承しながらも時代の変化に適応した人材育成戦略を展開しています。

主な学習ポイント

  • 採用戦略
    • 総合コース(経営幹部候補)と専門コース(現場専門職)の2軸での採用
    • 新卒採用における高い競争率と厳選採用(年間150~200名)
    • 中途採用では即戦力を重視し、書類選考・面接による評価
  • 研修制度
    • 新入社員研修(帝国ホテルの歴史・理念、接遇マナー、業務基礎)
    • OJT研修(各部署での実務経験を積む)
    • 語学研修(英語・フランス語、社内TOEIC制度)
    • 階層別研修(マネジメントスキル、リーダーシップ養成)
    • 次世代リーダー育成研修(海外研修、ビジネススクール参加)
    • 自己啓発支援(資格取得補助、通信教育費補助)
    • 海外留学奨励制度(勤続3年以上の社員が最長1年間留学)
  • 競合他社との比較(ホテルオークラ、ホテルニューオータニ)
    • 帝国ホテルは「大量採用・徹底育成」、ホテルオークラは「精鋭採用・選抜育成」、ニューオータニは「専門職重視」の育成モデル
    • 帝国ホテルの人材育成は、段階的な研修、海外留学支援、グループ間異動による経験の多様化が強み

学びのまとめ: 帝国ホテル大阪は、伝統の継承と革新の両立を掲げ、段階的な研修と個々のキャリア志向に応じたサポート体制を整備。競争環境の中で、人材育成を経営戦略の重要な柱としている。


3. 研修の振り返りと今後の活用

本研修を通じて、

  • USJのマーケティング戦略の柔軟性と、競争力を高めるための「ターゲットに合わせた大胆な施策」が重要であることを理解。
  • 帝国ホテル大阪の人材育成モデルの体系性や、従業員の成長を支援する企業文化を学ぶ。
  • 企業経営における「変化への対応力」と「戦略的なリソース配分」の重要性を再認識。

これらの学びを、今後の人材育成・組織運営・マーケティング戦略に活かしていくことが期待される。

外国人観光客にも人気でした
研修はエンターテインメントであるという当社の考えからショーの前口上は参考になりました。

お昼は定番のお好み焼きを食べながら打ち合わせ

洗練された雰囲気の帝国ホテル大阪のロビー

火の鳥で帰路につきました

以上