指数と対数

1. 指数とは?

指数とは、ある数を何回か繰り返し掛けることを表す方法です。

例えば、次のように書かれた数式を見たことがあるかもしれません。

これは「2を3回掛ける」という意味です。

ここで、2を(てい)、3を指数(しすう)と呼びます。

2. 対数とは?

対数(たいすう)は、指数の逆の考え方です。

例えば、次のような質問を考えます。

「2を何回掛けたら8になるでしょうか?」

答えは3回です。これを対数で表すと次のようになります。

ここで「log2」は「2を底とする対数」を意味し、「8」は真数(しんすう)、「3」は対数の値です。

要するに、対数は「何回掛けると元の数になるか」を求めるものです。

3. 指数と対数の関係

指数と対数は逆の関係にあります。

例えば、さきほどの例を使ってみましょう。

この指数式を対数で書き直すと、次のようになります。

このように、指数と対数は表現が違うだけで、同じことを言っているということです。

4. 中間まとめ

  • 指数:数を何回掛けたかを表す。例:23=8(2を3回掛けたら8になる)
  • 対数:ある数を何回掛けたら元の数になるかを表す。例:log⁡28=3(2を何回掛けたら8になるか?答えは3回)

5. 指数の法則

5-1. 同じ底の積の法則

同じ底を持つ指数の積は、指数同士を足し算します。

5-2. 同じ底の除法の法則

同じ底を持つ指数の除法は、指数同士を引き算します。

5-3. 指数の乗法の法則

ある指数を持つ数をさらに別の指数で乗するときは、指数同士を掛け算します。

5-4. 底が1のとき

底が1の場合、どんな指数であっても結果は1になります。

5-5. 指数が0のとき

どんな数でも指数が0の場合、その結果は1です。

6. 対数の法則

6-1. 同じ底の積の対数

積の対数は、それぞれの数の対数の和に等しいです。

6-2. 同じ底の除法の対数

除法の対数は、それぞれの数の対数の差に等しいです。

6-3. 指数の対数

対数の中の数が指数を持つ場合、その指数は対数の前に掛け算として出すことができます。

6-4. 底が同じ場合の対数

底と真数が同じ場合、対数は1になります。

6-5. 真数が1の場合

真数が1の場合、対数は常に0です。

7. 指数と対数の関係

最後に、指数と対数の法則は互いに補完し合う関係にあります。例えば、

  • 指数の法則 am=bは、対数の法則 log⁡ab=mと対応しています。

以上、指数と対数の解説でした。