「オープンクエスチョン」「条件付きオープンクエスチョン」「選択肢付きクローズドクエスチョン」「クローズドクエスチョン」の違い

質問にはいくつかの種類があり、それぞれ異なる目的や状況に応じて使い分けることが大切です。ここでは、代表的な質問のタイプである「オープンクエスチョン」「条件付きオープンクエスチョン」「選択肢付きクローズドクエスチョン」「クローズドクエスチョン」について、順に解説します。

オープンクエスチョン

オープンクエスチョンとは、答える人が自由に自分の意見や考えを述べられる質問です。具体的には、「はい」か「いいえ」で答えられない質問のことを指します。この質問形式では、相手が幅広い情報を提供できるため、会話の流れを作り出すのに適しています。

例:

  • 「最近、何か新しい趣味を始めましたか?」
  • 「どのような経験から、その意見に至ったのですか?」

オープンクエスチョンのメリットは、相手の考えや感情を深く掘り下げることができる点です。例えば、インタビューやフィードバックの場面で、相手の意見を自由に表現させたいときに有効です。しかし、回答が曖昧になったり、長くなりすぎたりするデメリットもあります。

条件付きオープンクエスチョン

条件付きオープンクエスチョンは、自由に答えられるオープンクエスチョンに、ある程度の制限や条件を加えた質問形式です。この形式では、相手に一定の枠組みを与えることで、自由さを保ちながらも、回答が焦点から逸れないようにする狙いがあります。

例:

  • 「これまでに行った旅行の中で、特に印象に残った場所を教えてください。」
  • 「過去1年の間で、最も達成感を感じた仕事について話してください。」

この質問形式は、相手に自由な表現を求めながらも、特定の情報や体験に焦点を当てたいときに有効です。質問に対して明確な答えを求めつつ、相手の個性や思考を引き出せるという利点があります。

選択肢付きクローズドクエスチョン

選択肢付きクローズドクエスチョンは、いくつかの具体的な選択肢を提示し、その中から相手に選んでもらう形式の質問です。答える範囲が狭いですが、選択肢を提示することで、回答を簡潔かつ明確に得ることができます。

例:

  • 「好きな飲み物はコーヒーですか、それとも紅茶ですか?」
  • 「休日は家で過ごすことが多いですか、それとも外出することが多いですか?」

選択肢付きクローズドクエスチョンは、相手に迷わせず迅速に答えを引き出すのに役立ちます。しかし、自由に考える余地が少ないため、相手の深い考えを聞きたい場合には適していないこともあります。

クローズドクエスチョン

クローズドクエスチョンは、答えが「はい」か「いいえ」など、非常に限定的なものに絞られる質問形式です。単純明快に答えが得られるため、特定の情報や確認が必要な場合に非常に役立ちます。

例:

  • 「今朝、朝食を食べましたか?」
  • 「プロジェクトは予定通り進んでいますか?」

クローズドクエスチョンの利点は、効率的に情報を収集できる点です。相手が答えに迷うことなく、短く明確に答えることができるため、質問の数が多い場面や、時間が限られている場合に適しています。ただし、会話を深める効果は低く、詳細な意見や感情を引き出すことには不向きです。


まとめ

これらの質問形式を状況に応じて使い分けることで、会話の目的や意図に合った情報を引き出すことができます。オープンクエスチョンで相手の意見を掘り下げ、クローズドクエスチョンで確認を行うなど、適切なバランスを取ることがポイントです。

今後、質問を作る際には、どんな回答を期待しているのかを考え、その目的に最も適した質問形式を選ぶようにしましょう。