誤差関数と損失関数、コスト関数の違いとは?初心者でもスッキリ理解できる数学の基本

こんにちは。ゆうせいです。
今回は、「誤差関数と損失関数、コスト関数の違いとは?初心者でもスッキリ理解できる数学の基本」というタイトルでお話ししていきますね。
誤差関数と損失関数は同じ?実は少し違うんです
「誤差関数」と「損失関数」、どちらも機械学習や統計モデルでよく使われる言葉ですが、違いをきちんと理解していないと混乱しやすい用語でもあります。
結論から言うと…
誤差関数と損失関数は、似ているけれど“完全に同じ”ではありません!
それぞれの意味と使われ方を、例え話や図を交えながら丁寧に解説していきますね。
誤差関数(Error Function)とは?
誤差とは「1つの予測と正解のズレ」のこと
たとえば、「明日の気温は25度になる」と予測して、実際には27度だったとしましょう。
このときの誤差は「2度」です。
このように、「予測値 - 正解値」のことを「誤差」と呼びます。
誤差関数とは?
誤差関数(error function)は、1つ1つのデータに対して、その誤差の大きさを数値化する関数です。
これは、「誤差を目立たせる」ために二乗しているのがポイントです。
1つのデータごとに誤差を出すため、「点ごとの評価」に向いています。
損失関数(Loss Function)とは?
損失関数は「全体を見た評価関数」
誤差関数が「1点の誤差」なのに対して、損失関数はデータ全体の誤差をまとめて評価するものです。
つまり、複数の誤差を「どうやってまとめるか?」を考えたのが損失関数。
例えばこんな計算です:
データが5個あるとしましょう。それぞれの誤差を二乗して足し、平均したものが損失関数になります。
ここでは「平均」と書きましたが、場合によっては「合計」にすることもあります。
これにより、モデル全体としてうまくいっているかどうかが分かります。
誤差関数と損失関数の違いをまとめてみましょう
項目 | 誤差関数(Error Function) | 損失関数(Loss Function) |
---|---|---|
意味 | 1つのデータの誤差を測る関数 | 複数のデータの誤差をまとめて測る関数 |
使う場面 | 予測のズレを個別に評価するとき | モデル全体の性能を評価するとき |
関数の例 | 二乗誤差など | MSE, MAE, クロスエントロピーなど |
さらに深掘り!「コスト関数」という言葉も出てくる
ところで、「コスト関数(Cost Function)」という言葉を聞いたことはありませんか?
これも損失関数と非常に似ていますが、以下のように理解するとスッキリします。
- 損失関数:1つのデータセット全体の評価
- コスト関数:損失関数にさらに「正則化」などを加えたもの(モデルの複雑さも評価する)
言い換えれば、損失関数+α がコスト関数です。
例えで理解しよう!
たとえば、あなたがテストを5教科受けたとしましょう。
- 各教科の点数差(実力と予想のズレ)=誤差関数
- 5教科の平均点を出す=損失関数
- さらに、提出物の点数も加える=コスト関数
このように、「個別」「まとめ」「+要素」の違いで理解できます!
まとめ
- 誤差関数は「個別の予測誤差」
- 損失関数は「全体の誤差をまとめたもの」
- 両者は似ているが、使い方が違う
- 「コスト関数」は損失関数に追加要素を加えたもの
今後の学習の指針
もしさらに深く学びたいなら、以下の内容を調べてみましょう!
- クロスエントロピー損失関数(分類問題でよく使う)
- 正則化(L1正則化・L2正則化)
- 勾配降下法(Gradient Descent)と損失最小化の関係
- 損失関数の微分と最適化
どれも機械学習の基礎となる重要な知識です。
少しずつでも、一緒に深めていきましょう!
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投稿者プロフィール

- 代表取締役
-
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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