ユーザーのみなさんを熱狂的なファンに変える!コホート分析入門
こんにちは。ゆうせいです。
ビジネスを成長させるために、新規顧客を獲得することばかりに目を奪われていませんか。実は、一度サービスを利用してくれた人が、その後どのように行動しているかを追いかけることこそが、成功への近道なんです。今回は、マーケティングの世界で欠かせない武器となる、コホート分析についてお話しします。
コホート分析って一体なに?
コホートという言葉は、もともと古代ローマの歩兵隊の単位を指す言葉でした。現代のデータ分析においては、共通の属性や経験を持つグループという意味で使われます。
つまり、コホート分析とは、ユーザーを特定の条件でグループ分けし、そのグループが時間の経過とともにどう変化していくかを観察する手法のことです。
例えば、1月にアプリを使い始めた人と、2月に使い始めた人を分けて考えてみましょう。それぞれのグループが、3ヶ月後にどれくらい継続して使ってくれているかを比較する。これが分析の第一歩です。
みなさんのサービスでは、最近入ってきたユーザーと、1年前からいるユーザーで、使い勝手の感じ方に違いはありそうでしょうか。
維持率(リテンションレート)を見極める
ここで非常に重要な専門用語が登場します。それが維持率、あるいはリテンションレートです。
これは、ある時期に利用を開始したユーザーのうち、一定期間が経過した後も継続して利用している人の割合を指します。バケツに水を入れる様子を想像してください。いくら蛇口から新しい水(新規顧客)を注いでも、バケツの底に穴(離脱)が開いていれば、水は一向に溜まりません。
コホート分析を使えば、バケツのどのあたりに穴が開いているのかを特定できるのです。
コホート分析の計算とデータの見方
実際にどのような数値を見るのか、簡単な数式で確認してみましょう。
特定の月に登録したユーザーのグループを考えます。登録した月を ヶ月目とし、その時の人数を
とします。
ヶ月後の維持率
は、次のように計算できます。
= (
ヶ月後も継続している人数
)
例えば、4月に100人が会員登録したとします。5月(1ヶ月後)に80人が残っていれば、維持率は80パーセントです。
これを表(コホート表)にまとめると、縦軸に登録月、横軸に経過月数が並びます。右に進むにつれて数値が下がっていくのが一般的ですが、特定の月だけ急激に数値が落ちている場所があれば、そこにサービス改善のヒントが隠されています!
メリットとデメリット
この分析を取り入れることで、どのような変化が起きるのでしょうか。
メリット
- 施策の効果が明確になる:5月にアプリの大型アップデートを行った場合、5月以降のグループの維持率が改善していれば、そのアップデートは成功だったと判断できます。
- ユーザーの寿命(ライフタイム)が予測できる:過去のデータから、平均して何ヶ月でユーザーが離脱するかが見えるため、将来の売上予測が立てやすくなります。
デメリット
- データの蓄積に時間がかかる:時間の経過を追う分析である以上、今日始めて明日結果が出るというものではありません。
- 要因の特定に考察が必要:数値が下がっていることはわかっても、なぜ下がったのかという理由は、アンケートや行動ログと組み合わせて考える必要があります。
コホート分析をどう活かすか
この分析の真骨頂は、特定の変化を見逃さないことにあります。
もし、特定の月のグループだけ維持率が非常に高いとしたら、その月に何が起きたか徹底的に調べてください。特別なキャンペーンをしたのか、それとも特定の広告媒体から質の高いユーザーが入ってきたのか。その勝ちパターンを再現することが、ビジネスを一段上のステージへ押し上げます。
逆に、使い始めてすぐの離脱が多いなら、最初のチュートリアルが難しすぎるのかもしれません。
まとめと今後の学習指針
コホート分析は、ユーザーの一時的な盛り上がりではなく、サービスへの愛着を冷静に見極めるための鏡のような存在です。
データは嘘をつきません。しかし、そのデータから何を読み解くかは、みなさんの想像力次第です。まずは自分の身の回りのサービスで、自分がどのコホートに属しているか考えてみると面白いですよ。
これからのステップとして、以下の指針を提案します。
- Googleアナリティクスなどのツールにあるコホート分析レポートを実際に眺めてみる。
- 曜日別や流入経路別など、日付以外の条件(セグメント)でグループを分けて比較してみる。
- 離脱したユーザーが最後に触れた機能は何かを調査し、改善案を立てる。
数字の裏側にいる生身の人間を感じるトレーニングを積んでいきましょう!