画像だけじゃない!Convolutional層(畳み込み層)が音声やテキストでも大活躍する理由
こんにちは。ゆうせいです。
前回は画像認識の「目」として畳み込み層を紹介しましたが、実はこの技術、画像専用というわけではないんです。驚きましたか?
結論から言うと、畳み込み層の本質は「データの並びの中に潜む局所的なパターンを見つけ出すこと」にあります。つまり、データが1列に並んでいようが、面になっていようが、そこに「隣り合うもの同士の関係性」があれば、どこでも活躍できるのです!
1次元の畳み込み:音声や波形の世界
画像は縦と横の2次元データですが、音声は時間の経過とともに変化する1次元のデータです。
専門用語の解説:1D Convolution(いちじげん・たたみこみ)
1D畳み込みとは、横一列に並んだデータに対して、スライドしながら特徴を探す手法です。
例えば、株価の変動や心電図の波形をイメージしてください。
「急激に上がってから少し下がる」という特定の動き(パターン)を見つけたいとき、1次元のフィルタをシュッと横に滑らせることで、その予兆をキャッチできます。
テキストデータでの活用:言葉のつながりを捉える
実は、自然言語処理(文章の理解)の分野でも畳み込み層が使われることがあります。
専門用語の解説:n-gram(エヌグラム)のような特徴抽出
文章の中で「非常に」という言葉の次に「美味しい」が来れば、それは強い肯定の意味になりますよね。
畳み込み層のフィルタを文章の上に滑らせることで、隣り合う単語の組み合わせ(フレーズ)が持つ意味の塊を抽出できるのです。
最近ではTransformerという別の技術が主流ですが、短い文章の感情分析などでは、計算が速い畳み込み層がいまだに現役で使われています。
データの次元による使い分け
扱うデータの形に合わせて、畳み込みの次元を使い分けます。
| データの種類 | 使用する層 | 例え |
| 音声・株価・テキスト | Conv1D | 1行の楽譜を左から右へ読み取る |
| 写真・動画の1フレーム | Conv2D | 地図を虫眼鏡で上下左右に探す |
| 医療用MRI・動画(時間軸含む) | Conv3D | 積み重なったブロックの中身をスキャンする |
Convolutional層を「画像以外」で使うメリットとデメリット
メリット
- データの形に関わらず、重要な「予兆」や「変化の形」を見つけられる。
- 全体のデータ量が多くても、フィルタを使い回すので効率的に学習できる。
デメリット
- データに「並び順の意味」がない場合は使えない(アンケート結果の個票など、順番を入れ替えても意味が変わらないデータには不向き)。
今後の学習の指針
「畳み込み=画像」という固定観念が外れると、AIの活用の幅がぐっと広がりますよ!
次に興味があれば、以下のことを覗いてみてください。
- 音声認識で使われる「スペクトログラム(音を画像化したもの)」に対して、Conv2Dを適用するハイブリッドな手法を調べてみる。
- 時系列データの予測において、RNN(再帰型ニューラルネットワーク)とConv1Dのどちらが計算速度に優れているか比較してみる。
「自分の持っているこのデータにも畳み込みは使えるかな?」と思ったら、データの形式を教えてください。一緒に考えましょう!
セイ・コンサルティング・グループでは新人エンジニア研修のアシスタント講師を募集しています。
投稿者プロフィール


