パソコンを捨てて畑に行こう！社員農園が経営にもたらす効果とは？

2025年8月16日 2025年8月16日山崎講師

山崎講師

こんにちは。ゆうせいです。

今日はちょっとユニークなテーマを一緒に考えてみましょう。題して「社員農園」。
社員農園とは、会社が土地を用意し、従業員がそこで野菜や果物を育てる仕組みのことです。単なる福利厚生の一つと思われがちですが、実は経営にとって大きなメリットをもたらす可能性があります。

「え、畑仕事なんて会社の利益と関係あるの？」と思った方もいるでしょう。ですが、これが意外と深いつながりを持っているんです！

社員農園とは何か？

まずは基本から。社員農園は企業が敷地内や近隣に農地を確保して、社員が仕事の合間や休暇日に農作業を行えるようにした仕組みです。
家庭菜園の会社版、と言えばイメージしやすいかもしれません。

社員農園の形式には大きく分けて次の2種類があります。

形式	内容	メリット
会社主導型	会社が区画を管理し、全員で作業する	チームワーク向上・コミュニケーションの促進
個人区画型	社員ごとに区画を割り当てる	自己裁量・責任感・達成感が得られる

パソコンに向かう時間が長いと、どうしても目や肩、そして心に負担がたまります。
土を触ること、植物を育てることは心理学的にもストレス軽減に効果があるとされています。
「デジタルデトックス」と呼ばれるように、畑は社員にとって自然のリセットボタンになるのです。

農作業は一人ではなく、複数人で協力して行う場面が多いです。
雑草取りや水やり、収穫など、分担が必要になります。
この協力体験はオフィスの会議室では得られない「一体感」を生み出し、結果的に業務上のチームワーク向上にもつながります。

軽い農作業は適度な運動になります。
特にデスクワーク中心の社員にとっては、体を動かすきっかけになります。
野菜を収穫して食べることで、栄養バランスの改善にもつながります。

最近は「サステナビリティ（持続可能性）」や「ESG（環境・社会・ガバナンス）」が注目されています。
社員農園を取り入れる企業は「人と自然に優しい会社」というイメージを外部に発信でき、採用活動や顧客からの信頼向上にも役立ちます。

もちろん社員農園には課題もあります。

このようなリスクを理解した上で、「任意参加制」にする、専門家に指導を依頼するなどの工夫が必要です。

社員農園を導入する際、経営者が気になるのは「投資対効果（ROI）」でしょう。

ROIは次のように表されます。

$ROI = \frac{\text{Benefit} - \text{Cost}}{\text{Cost}}$

（ROI = （得られる効果 − 投資コスト） ÷ 投資コスト）

たとえば、社員のストレス低減による離職率の低下や医療費の削減を「Benefit」とすれば、社員農園は十分に高いROIを示す可能性があります。

社員農園は単なる福利厚生ではなく、ストレス軽減・健康促進・チーム力強化・企業イメージ向上という多面的な効果を持つ取り組みです。
もちろん課題はありますが、うまく運営すればROIの観点からも十分に価値がある投資と言えます。

経営者の方は「農園なんて趣味の領域」と片付けずに、戦略的な人材マネジメント施策の一つとして検討してみてはいかがでしょうか？

次のステップとしては、まず小さな区画から試験導入してみることをおすすめします。実際にやってみると、社員の反応や効果が数字として見えてきます。

さて、あなたの会社に社員農園を作るとしたら、どんな作物を育ててみたいですか？