エクセルで使える3つのT検定について解説

こんにちは。ゆうせいです。
今回は、エクセルで使える3つのT検定について解説していきます。「T検定」という言葉を初めて聞いた方もいるかもしれませんね。でも安心してください!わかりやすく説明していきますので、一緒に学んでいきましょう。

T検定とは?

まず、T検定とは何かを簡単に説明します。T検定は、2つのグループの平均値に有意な差があるかどうかを判断するための統計的な手法です。たとえば、「男性と女性の身長に差があるのか?」や「薬を飲む前と飲んだ後で体調が変化したか?」といった疑問を解決するために使います。

エクセルでは、「T.TEST関数」や「分析ツール」を使ってT検定を実施できますが、大きく分けて次の3つの種類があります。それぞれ何が違うのか見ていきましょう!


1. 対応のない2標本のT検定(等分散を仮定)

これは、2つの異なるグループの平均値を比較する方法です。この検定では、2つのグループが同じ分散(データのばらつきの程度)を持つと仮定します。

使う場面

  • 男性と女性の平均身長を比較するとき
  • 2つの異なる商品の売上平均を比較するとき

特徴

  • 「等分散を仮定」という条件がポイント。
  • 2つのグループが似たようなばらつきを持っていると考えられる場合に適しています。

2. 対応のない2標本のT検定(等分散を仮定しない)

これも2つの異なるグループの平均値を比較しますが、先ほどとは違い、「等分散を仮定しない」設定です。

使う場面

  • ばらつきが異なる2つのグループを比較したいとき
  • 例えば、高校生と大学生の数学の平均点を比較する場合

特徴

  • データのばらつき(分散)が異なる場合にも対応可能。
  • 等分散を仮定しない分だけ、計算方法が少し異なります。

3. 対応のある2標本のT検定(ペアT検定)

最後に、同じグループの前後の変化を比較する検定です。たとえば、ダイエット前後の体重や、薬の投与前後の血圧を比べる場合に使います。

使う場面

  • 同じ人の「前」と「後」を比較する。
  • 同じ商品を異なる条件でテストした結果を比較する。

特徴

  • 2つのデータが「ペア」になっていることが前提。
  • データの対応関係を考慮するため、独立したグループ間を比較する検定とは異なります。

3つのT検定の違いを比較

次の表で、それぞれの特徴をまとめてみました!

種類比較する内容分散の仮定使用例
対応のないT検定(等分散仮定)異なる2グループの平均値分散が等しいと仮定男性と女性の平均身長の比較
対応のないT検定(等分散非仮定)異なる2グループの平均値分散は異なると仮定高校生と大学生の平均点の比較
対応のあるT検定同じグループの前後の差対応したデータが必要ダイエット前後の体重の比較

どれを使うべき?

エクセルでT検定をする際には、データの特性に応じて正しい検定を選ぶ必要があります。次のポイントをチェックしましょう:

  1. 比較するグループが独立しているか、それとも同じ人の前後で比較しているのか?
  2. グループの分散が等しいと仮定できるか?

実際にエクセルで試してみよう!

エクセルでT検定を実行する手順を簡単に説明します。

  1. データを準備
    2つのグループのデータを入力します。
  2. 分析ツールを有効化
    「データ」タブの「分析ツール」から「T検定」を選びます。
  3. 検定タイプを選ぶ
    データに応じて、3種類のT検定の中から適切なものを選択してください。

まとめと次のステップ

T検定を理解することで、データに基づいた意思決定がしやすくなります!次は、実際にエクセルを使ってデータ分析をしてみましょう。また、他の統計手法(ANOVAや回帰分析など)にも挑戦してみると、さらに分析の幅が広がります。

何か不明点があれば、いつでも聞いてくださいね!

投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
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