「起承転結」について、新人エンジニア向けに分かりやすく解説

こんにちは。ゆうせいです。

「起承転結(きしょうてんけつ)」という言葉を聞いたことはありますか?特に物語や文章構成の基本として語られることが多いですが、エンジニアとして働いていると、ドキュメント作成やプレゼン資料作成、仕様説明の際にも非常に役立つ考え方です。

今回は、新人エンジニア向けに「起承転結」の意味や活用方法について、わかりやすく解説していきます!仕事の現場でも実践できるコツもお伝えしますね。


起承転結とは?

「起承転結」は、物事の構成や展開を整理するためのフレームワーク(枠組み)です。もともとは中国の漢詩の形式から来ており、日本でも古くから物語や文章の組み立てに使われてきました。

簡単に言うと、次の4つのステップに分けられます:

  1. 起(き):導入・始まり
  2. 承(しょう):展開・話の進行
  3. 転(てん):変化・予想外の展開
  4. 結(けつ):まとめ・結論

これらを順番に使うことで、わかりやすく説得力のある文章や説明が作れます。それぞれの段階について詳しく見ていきましょう。


起(き):導入・始まり

「起」は、物事の始まりです。何について話すのか、どんなテーマや背景があるのかを伝えます。

例えば:

  • プレゼンの場合:「〇〇システムの性能改善についてお話しします。」
  • 仕様書の場合:「この仕様は、ユーザーが〇〇の操作を簡単に行うための設計です。」

ポイントは「興味を引く」「わかりやすくテーマを伝える」ということ。出だしがしっかりしていないと、相手は話についていけなくなります。


承(しょう):展開・話の進行

「承」は、「起」で提示したテーマや状況をさらに詳しく説明し、話を進めていく段階です。

例えば:

  • 技術説明の場合:「現状のシステムでは、処理速度が遅いという問題があります。理由は〇〇の部分がボトルネックになっているからです。」
  • 会議資料の場合:「ここで、〇〇のデータを示すと、過去1年間でユーザー満足度が下がっていることがわかります。」

ここでは、事実や根拠を示しつつ、論理的に進めることが大切です。


転(てん):変化・予想外の展開

「転」は、話の流れに変化を加える段階です。ここが一番の山場、つまり「面白いところ」「注目してほしいポイント」です。

例えば:

  • プレゼンの場合:「しかし、この問題に対して新しいアルゴリズムを導入すれば、処理速度を2倍に改善できます!」
  • 提案書の場合:「〇〇の方法では実現が難しいと考えられていましたが、別のアプローチで解決できることがわかりました。」

「転」は相手に「おっ!」と思わせる瞬間です。新しい提案や解決策、予想外の展開をここで伝えましょう。


結(けつ):まとめ・結論

最後の「結」は、話をまとめて締めくくる部分です。ここで話の内容をしっかりと整理し、相手に納得感を与えます。

例えば:

  • 結論の場合:「この提案を実施することで、処理速度の問題を解決し、ユーザー体験を大幅に向上できます。」
  • ドキュメントの場合:「以上の理由から、〇〇を導入することを推奨します。」

最後の「結」がきちんとしていれば、相手の理解度や満足度がぐっと上がります。


エンジニアの仕事における起承転結の活用

エンジニアの仕事では、何かを「説明する」場面が非常に多いです。例えば:

  • 技術ブログや仕様書の執筆
  • 新しい技術やアイデアの提案
  • プロジェクトの報告やプレゼン

こうした場面で起承転結を意識して話を組み立てれば、論理的でわかりやすい説明ができるようになります。


実践例:システム改善の提案

実際に「起承転結」を使ってシステム改善提案をまとめてみましょう。

ステップ内容
現在のシステムには処理速度が遅いという課題がある。
調査の結果、データベースアクセス部分がボトルネックであることが判明した。
新しいキャッシュ機構を導入すれば、処理速度を2倍に改善できる。
この改善により、ユーザー満足度が向上し、業務効率も大幅に改善する。

このように段階を意識して整理すれば、伝えたい内容がすっきりとまとまります。


まとめ:起承転結を使って伝わる文章を

「起承転結」は、エンジニアとして技術説明や提案をする際に大いに役立ちます。「どう伝えればいいか分からない」というときこそ、この4つのステップを意識してみてください。

  1. :テーマや背景を提示する
  2. :事実や根拠を展開する
  3. :新しい提案や変化を示す
  4. :結論やまとめを伝える

これを繰り返し実践することで、文章構成力やプレゼンスキルが格段に向上します。ぜひ今日から取り入れてみてください!

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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