「by all means」「no matter what」「whatever it takes」の違い

「by all means」「no matter what」「whatever it takes」の違いについて、それぞれのニュアンスを詳しく見ていきましょう。

1. by all means

「by all means」は「ぜひ」「どうぞ」「もちろん」という意味で、許可や承認、励ましを表現するときに使われます。「ぜひそうしてください」や「もちろんです」といった、日本語の丁寧でポジティブな返答に相当します。特に相手に積極的に何かを促すニュアンスが強く、命令というよりは温かい承認や応援といったイメージです。

例えば:

  • Can I borrow your pen?By all means!
  • 「ペンを借りてもいいですか?」 – 「もちろん、どうぞ!」

「by all means」は何かを達成するための意志や決意ではなく、相手に対して「どうぞ、ぜひ」という気持ちを表現する表現です。

2. no matter what

「no matter what」は「どんなことがあっても」「何が起ころうとも」という意味で、状況に左右されずに何かをする意志を示します。予期せぬ困難や障害が現れても、それに負けずに行動を貫くというニュアンスです。ある状況や結果を約束する決意に使われることが多いです。

例えば:

  • I will be there no matter what.
  • どんなことがあってもそこに行きます。

「no matter what」は、起こり得る障害を想定しつつもそれを気にしない強い意志を含みますが、具体的な手段や犠牲についての言及はありません。あくまでも「状況に関係なく何かをする意志」に焦点が当たっています。

3. whatever it takes

「whatever it takes」は「必要なことは何でもする」「どんな手段を使ってでも」という意味で、目標を達成するためには、苦労や犠牲をいとわない強い覚悟を示す表現です。目的に対して実際にどんな手段や犠牲を払うかも厭わない、ある種の自己犠牲や手段を問わない行動を意味します。

例えば:

  • I’ll do whatever it takes to make this project a success.
  • このプロジェクトを成功させるために、どんな手段も尽くします。

「whatever it takes」は、具体的にどんな犠牲を払ってでも目標達成を優先するニュアンスで、強い覚悟と意志を伴います。困難な状況でも手段を選ばず目的達成にコミットする姿勢が込められています。

違いのまとめ

表現意味ニュアンス・使い方
by all meansぜひ、もちろん許可や承認、応援を示すとき。相手に促す温かい表現
no matter whatどんなことがあっても状況に関係なく意志を貫く、障害を気にしない決意
whatever it takes必要なことは何でもする目標達成のために犠牲や苦労を厭わない強い覚悟

使い分けのポイント

例えば、「何が何でも試験に合格したい!」という場合、以下のように表現が変わります。

  • by all means:どちらかというと他人の意志を応援するとき。「ぜひ頑張って!」「どうぞ、思う存分やって!」というニュアンスです。
  • no matter what:どんなことが起こっても意志を曲げない決意が含まれます。「どんなことがあっても合格するんだ!」という意志。
  • whatever it takes:合格するためならどんなことでもやる覚悟を示します。具体的な努力や手段を含めて、「必要なら何でもする」という姿勢です。

このように、「by all means」は許可や励まし、「no matter what」は障害を気にしない意志、「whatever it takes」は手段を選ばずに努力する覚悟、といったニュアンスの違いを押さえると、適切な表現が選べるようになりますよ!

投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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