平均プーリングとグローバルアベレージプーリングの違い

こんにちは。ゆうせいです。

画像認識のAIを学んでいると、必ずと言っていいほどプーリングという言葉に出会いますよね。でも、平均プーリングとグローバルアベレージプーリングの区別がつかなくて、頭を抱えていませんか?今日は、その違いを世界一わかりやすく解説します!

AIの視力を調整するプーリングの基本

そもそもプーリングとは、画像の特徴をギュッと凝縮する作業を指します。

例えば、あなたが広大なひまわり畑を眺めていると想像してください。一本一本の茎の形まで細かく見るのではなく、全体的に黄色いなと把握しますよね。この「細かい情報は捨てて、大事なエッセンスだけを残す」のがプーリングの役割です。

平均プーリングとは局所的なまとめ役

平均プーリング(Average Pooling)は、画像の一部を切り取って、その範囲内の数値の平均を出す手法です。

クラス全員の身長を測るのではなく、出席番号1番から4番までの4人の平均身長を出して、その4人を1つの塊として扱うようなイメージです。

これを計算式で表すと、以下のようになります。

合計値 \div データの個数 = 平均値

この手法のメリットとデメリットを整理しましょう。

平均プーリングのメリット

  • 画像に少しノイズ(汚れ)が混ざっていても、平均化することでその影響を抑えられます。
  • 計算が非常にシンプルなので、処理速度が早くなります。

平均プーリングのデメリット

  • 全体の平均をとるため、画像の中にある鋭いエッジ(境界線)などの情報がぼやけてしまうことがあります。

究極の凝縮術グローバルアベレージプーリング

さて、ここからが本題です。グローバルアベレージプーリング(Global Average Pooling、略してGAP)は、平均プーリングの進化系だと考えてください。

平均プーリングが「4人組ずつの平均」を出していたのに対し、GAPはなんと「クラス全員の平均」を一気に出してしまいます。つまり、1枚の画像(あるいは1つの特徴マップ)に対して、たった1つの数値を算出するのです。

GAPの劇的なメリット

  • パラメーターの数を劇的に減らせるため、AIのモデルが軽くなります。
  • 過学習(学習データに慣れすぎて、新しいデータに対応できなくなること)を防ぐ効果が非常に高いです。
  • 画像のどこに物体が写っていても、全体を平均するので場所の変化に強くなります。

GAPのデメリット

  • 位置情報が完全に失われます。右上に何があるかといった細かい配置はわからなくなります。

2つの違いを比較表でチェック

それぞれの特徴を表にまとめました。あなたの開発しているAIにはどちらが向いているか、考えてみてください。

項目平均プーリンググローバルアベレージプーリング
計算の範囲画像の一部分(局所的)画像の全部(全体的)
出力されるデータの数複数(場所の情報が残る)たった1つ
主な使用場所ネットワークの途中ネットワークの最後の方
目的データの圧縮分類のための特徴抽出

次のステップへの案内

ここまで読んで、プーリングの感覚は掴めたでしょうか?

もし、あなたが次にステップアップしたいなら、最大プーリング(Max Pooling)についても調べてみることをお勧めします。平均ではなく、一番大きな値だけを採用するこの手法は、また違った面白さがありますよ。

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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学生時代は趣味と実益を兼ねてリゾートバイトにいそしむ。長野県白馬村に始まり、志賀高原でのスキーインストラクター、沖縄石垣島、北海道トマム。高じてオーストラリアのゴールドコーストでツアーガイドなど。現在は野菜作りにはまっている。