AI基盤モデルとは?新人エンジニア向けに種類と具体例を解説
こんにちは。ゆうせいです。
本日は、現代のAI開発において中核となっている基盤モデルについて解説します。基盤モデルの概念を理解することは、今後のシステム開発においてAIを組み込む際の第一歩となります。
基盤モデルとは何か
基盤モデルとは、膨大な量のデータを用いてあらかじめ学習を済ませた、多様なタスクに応用できる巨大なAIモデルを指します。
専門用語である事前学習(Pre-training)とファインチューニング(Fine-tuning)という言葉を使って説明します。基盤モデルの構築においては、まずインターネット上の膨大な文章や画像などをAIに読み込ませる事前学習を行います。事前学習を終えた基盤モデルは、高校までの基礎教育をすべて終え、国語や数学などの一般的な教養を身につけた状態の学生に例えることができます。
この基礎教養を持つ学生に対し、法務や医療、プログラミングといった特定の専門業務を教え込む工程がファインチューニングです。ゼロから専門知識を教えるよりも、すでに基礎教養がある学生に教える方が効率的であるのと同様に、基盤モデルを活用することで特定の業務向けAIを短期間で構築できます。
代表的な基盤モデルの種類と具体例
基盤モデルは、扱うデータの種類によっていくつかの分類に分けられます。ここでは代表的な2つの種類と具体例を挙げます。
大規模言語モデル(LLM)
大規模言語モデルは、テキストデータを処理し、文章の生成や要約、翻訳などを行う基盤モデルです。
- GPTシリーズ:OpenAI社が開発した言語モデルです。文章の文脈を理解し、人間のような自然な対話を生成する能力を備えています。
- Llamaシリーズ:Meta社が開発し、無償で公開している言語モデルです。開発者が独自のサーバー環境に配置して利用しやすいという特徴を持っています。
画像生成モデル
画像生成モデルは、入力されたテキストの指示に従って、新しい画像を作り出す基盤モデルです。
- Stable Diffusion:Stability AI社が開発したモデルです。テキストから画像を生成する過程において、ノイズと呼ばれる無作為な画像の乱れを徐々に取り除く仕組みを採用しています。
- Midjourney:Midjourney社が提供するモデルであり、芸術的で高品質な画像を生成する点に特徴があります。
基盤モデルを採用するメリットとデメリット
システム開発において基盤モデルを利用する際の利点と欠点を挙げます。
メリット
- 開発期間の短縮:汎用的な知能がすでに構築されているため、開発者は特定の機能調整に集中でき、AIシステムの市場投入までの時間を短縮できます。
- 高い精度と汎用性:膨大なデータから抽出された規則性を保持しているため、従来の小規模なモデルよりも高い精度で多様な入力に対応できます。
デメリット
- 計算資源のコスト:基盤モデルを自社で運用したり、追加の学習を行ったりする場合、高性能なGPU(画像処理半導体)を多数用意する必要があり、設備投資や電気代が高額になります。
- ハルシネーション(幻覚)の発生:基盤モデルは、現実とは異なるもっともらしい嘘を出力するハルシネーションという現象を起こすことがあります。出力結果の正確性を保証する仕組みを別途設ける必要があります。
今後の学習ステップ
基盤モデルに関する技術を習得するためには、以下の順序で学習を進めることを推奨します。
- APIの利用:外部企業が提供している基盤モデルのAPI(外部から機能を呼び出す仕組み)を利用し、プログラムから文章や画像を生成する体験を通じて、入力と出力の仕様を把握します。
- プロンプトエンジニアリングの習得:基盤モデルに与える指示文を工夫し、求める出力を正確に引き出す手法を学びます。
- ファインチューニングの実践:公開されている小規模な基盤モデルをパソコンやクラウド環境に用意し、特定のデータセットを用いてモデルを再調整する手順を学びます。
- 内部構造の理解:Transformer(トランスフォーマー)と呼ばれる基盤モデルの根幹となる設計思想や、数学的なアルゴリズムの仕組みについて専門書を用いて学習します。
順を追って実践することで、基盤モデルを効果的に扱う技術を身につけることができます。
投稿者プロフィール

- 代表取締役
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セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
海外放浪の末、2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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学生時代は趣味と実益を兼ねてリゾートバイトにいそしむ。長野県白馬村に始まり、志賀高原でのスキーインストラクター、沖縄石垣島、北海道トマム。高じてオーストラリアのゴールドコーストでツアーガイドなど。現在は野菜作りにはまっている。
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