Eclipseのワークスペース全体をGit管理できる?SourceTreeを使った方法と注意点
こんにちは。ゆうせいです。
Eclipseを使って開発していると、「ワークスペース全体をGitで管理したい」と思うことはありませんか?特に複数のプロジェクトをまとめて管理したいときに便利そうですが、注意点もあります。
今回は、SourceTreeを使ってEclipseのワークスペースをGit管理する方法を詳しく解説します!また、なぜプロジェクト単位での管理が推奨されるのかについても説明します。
Eclipseのワークスペースとは?
まずはEclipseのワークスペースについて理解しておきましょう。
ワークスペースは、Eclipseのプロジェクトをまとめて管理するフォルダです。例えば、次のような構成になっています。
workspace/
├── .metadata/ (Eclipseの設定情報)
├── プロジェクトA/
├── プロジェクトB/
├── .project (プロジェクト情報ファイル)
├── .classpath (ビルドパス情報)
└── .settings/ (Eclipseの個別設定)
この .metadata/
などのフォルダには、Eclipseの環境設定や一時ファイルが含まれています。
ワークスペース全体をGitで管理すると、これらの環境依存の設定まで含まれてしまうため、他の開発者と共有するときにトラブルのもとになります。
SourceTreeでEclipseワークスペースをGit管理する手順
それでも「ワークスペース全体をGit管理したい!」という場合は、以下の手順で設定できます。
① SourceTreeでリポジトリを作成
- SourceTreeを起動
- 「新しいリポジトリを作成」を選択
- 「ローカルリポジトリを作成」を選択し、Eclipseのワークスペースフォルダを指定
- 「作成」ボタンをクリックし、リポジトリを作成
② .gitignore
を設定(必須!)
ワークスペース全体をGit管理する場合、Eclipseの設定ファイルやビルドファイルは除外する必要があります。
そこで、ワークスペースフォルダ内に .gitignore
ファイルを作成し、以下の内容を記述します。
.metadata/
bin/
target/
.classpath
.project
.settings/
これにより、Eclipseの環境依存ファイルがGitに含まれないようにできます!
③ 初回コミット
- SourceTreeの「ファイルステータス」タブを開く
- コミットするファイルを選択
- コミットメッセージを入力し、「コミット」ボタンをクリック
④ リモートリポジトリと連携(必要に応じて)
GitHubやGitLab、Bitbucketなどのリモートリポジトリを使う場合は、SourceTreeでリモート設定を行います。
なぜプロジェクト単位でのGit管理が推奨されるのか?
ワークスペース全体をGit管理することは可能ですが、プロジェクト単位でのGit管理が一般的です。その理由を解説します。
1. .metadata/
を管理すると環境トラブルが起こる
.metadata/
には、Eclipseの個別環境設定が含まれています。
異なるPCで同じワークスペースを開くと、設定の不整合が発生し、ビルドエラーやプラグインの問題が発生する可能性があります。
2. 他の開発者と共有しにくい
ワークスペース全体をGit管理すると、すべてのプロジェクトを一緒に管理することになるため、個別のプロジェクトごとのバージョン管理が難しくなります。
そのため、チーム開発ではプロジェクト単位でGit管理するのがベストです。
3. Eclipse公式の推奨方法
EclipseのGitプラグイン(EGit)では、プロジェクトごとにGitリポジトリを作成する方法が推奨されています。
SourceTreeを使う場合も、プロジェクト単位でGitリポジトリを作るほうが管理しやすくなります。
プロジェクト単位でのGit管理手順
「ワークスペース全体ではなく、プロジェクトごとに管理したい」という場合は、次のようにすればOKです。
- 各プロジェクトフォルダ内でGitリポジトリを作成
プロジェクトA/ ├── .git/ ├── src/ ├── .gitignore ├── README.md └── pom.xml
.gitignore
を適切に設定(bin/
やtarget/
などの一時ファイルを除外)- SourceTreeで個別に管理
こうすることで、他の開発者とも柔軟にGitリポジトリを共有できます!
まとめ
ワークスペース全体をGit管理できる?
✅ 可能だが .gitignore
の設定が必須
プロジェクト単位で管理すべき?
✅ 一般的には プロジェクト単位で管理するのがベスト
✅ Eclipse公式の推奨方法でもある
SourceTreeでのGit管理ポイント
.metadata/
はGit管理しない.gitignore
をしっかり設定- ワークスペース全体をGit管理するより、プロジェクト単位での管理が推奨
Eclipseでの開発を効率的に進めるためにも、適切な方法でGitを活用しましょう!
みなさんも、自分の開発スタイルに合った方法を選んでみてくださいね!
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