ゲストユーザー向け一歩進んだMIROの使い方

ゲストとしてMiroに参加する場合でも、基本的な機能を上手に使いこなすことで、より効果的なコラボレーションが可能です。ここでは、少し進んだ操作や工夫を取り入れた使い方を解説します。ログインしていない場合でも活用できるヒントを紹介するので、ぜひ参考にしてください。


1. 付箋の効果的な活用方法

付箋はシンプルですが、工夫次第で情報整理やアイデア出しに大いに役立ちます。

カテゴリーごとに色分けする

付箋の色を使い分けることで、視覚的にわかりやすいボードが作れます。例えば、アイデア出しの際に以下のような使い方が考えられます。

  • 色分け例
  • 黄色:新しいアイデア
  • 青色:改善点や課題
  • 緑色:重要なポイント
  • ピンク:次のアクション

このように色分けしておくと、アイデアや意見を後から振り返る際に整理しやすくなります。

グループ化して整理する

関連する意見やアイデアを、ドラッグで近くに集めて「グループ化」します。複数の付箋をまとめて並べておくことで、テーマごとに視覚的に区分しやすくなり、チーム全体での意識統一も図れます。


2. 図形とコネクタ(線)の活用で構造を明確化する

図形とコネクタ(矢印や線)を用いると、アイデアやプロセスの流れを視覚化できます。例えば、ワークフローや課題解決の手順を共有する際に役立ちます。

図形とコネクタを使ったフローチャートの作成

複雑な情報や流れを示したい場合は、図形とコネクタを組み合わせてフローチャートのような形にすると良いでしょう。

  • 手順
  1. 左側のツールバーから「図形」を選択し、必要な図形を配置します(四角形や円など)。
  2. 図形をそれぞれのプロセスに見立て、必要なテキストを追加します。
  3. 図形同士をつなげるために、「コネクタ(線)」を選び、図形同士をリンクさせて流れを作成します。

このようにして、プロセスをわかりやすく構造化することで、参加者全員が流れを把握しやすくなります。


3. コメント機能で他の参加者とやり取りする

コメント機能は、ボード内でのフィードバックや質問に活用できます。少し応用的に使うことで、ゲストでも他の参加者と効果的にやり取りができます。

コメントのタグ付けで情報整理

Miroには、ログインしていなくても「@名前」でメンションを使うことが可能です。コメントの中で重要なキーワードやテーマを記載することで、どのようなフィードバックが必要か明確にできます。

  • コメント例
  • 「@アイデア この点についてどう思いますか?」
  • 「@課題 ここがリスク要因になりそうです」

タグを使うことで、他の参加者もコメント内容をすぐに把握でき、効率的な議論が進みます。


4. 図の配置やグループの使い方

図の整理で視覚的にわかりやすく

ボードが広くなると、図形や付箋が散らばって見にくくなります。

  • グループ化機能:関連するオブジェクト(付箋や図形)を選択してショートカットキー「Ctlrl + G」を押すと、まとめて移動や整理が簡単になります。

このようにして整理することで、見やすく効率的に情報を共有できます。


5. タイマー機能で効率的なセッション進行

Miroには「タイマー」機能もあり、ブレインストーミングやディスカッションの時間を管理できます。タイマーは右上のメニューにある時計アイコンからセット可能です。

  • 使用方法
  1. タイマーをセットしたい時間を設定し、スタート。
  2. 残り時間が画面に表示されるため、全員が集中してアイデアを出しやすくなります。

例えば、短時間のアイデア出しやフィードバックセッションに活用すると、時間管理がしやすくなり、効率的に進行できます。

6. マインドマップでアイデアを視覚的に整理する

Miroはマインドマップ作成にも非常に適しています。マインドマップとは、中心のテーマから関連するキーワードやアイデアを放射状に広げていく手法のことです。

作成方法

  1. 中心テーマとして図形を置き、テキストでタイトルを入力します。
  2. 関連アイデアを付箋や小さな図形で追加し、コネクタ(線)でつなげます。
  3. カラーやアイコンを活用し、重要な部分を強調します。

活用例

例えば「新商品の開発」をテーマにすれば、以下のように整理できます。

  • 中心テーマ:「新商品アイデア」
  • 枝分かれ:「ターゲット層」「機能」「デザイン」「価格帯」

これにより、複雑な思考も整理され、参加者全員が直感的に理解しやすくなります。


7. フレーム機能でボードを構造的に整理する

Miroのフレーム機能を使うと、広大なボードを分割し、必要な部分だけを見やすく整理できます。

フレーム機能とは?

フレームはボード上の「キャンバス」を区切るための枠組みです。プレゼン資料のスライドのように使えます。

使い方

  1. 左側ツールバーから「フレーム」を選択し、ボード上にドラッグして配置。
  2. 各フレーム内に図形や付箋を配置します。
  3. プレゼンやワークショップの際に順番に表示することで、流れを作ることができます。

活用例

  • 「ステップごとに分ける」:タスクの流れや進行手順を段階ごとに整理。
  • 「担当ごとに区切る」:複数のチームが同時に作業する際に、エリアを明確化。

これにより、ボード全体が見やすく整理され、参加者が迷わずに作業できます。


8. 付箋にアイコンや絵文字を追加して視覚的に強調する

付箋にアイコンや絵文字を追加することで、シンプルな付箋でも視覚的なインパクトを持たせられます。

使い方

  1. 付箋を選び、テキスト入力欄に絵文字(😊や✅)を追加します。
  2. 重要なポイントや決定事項には「🔴」など目立つアイコンを使うと効果的です。
  3. 複数のアイデアに対して「👍」などの絵文字を使えば、投票結果としても活用できます。

活用例

  • 重要事項の強調:「📌最優先タスク」
  • 投票や意見の整理:「👍3票」「👎1票」
  • 感情や印象を共有:「😊ポジティブ意見」「😕懸念事項」

絵文字を活用することで、短時間でも直感的に理解しやすいボードになります。


9. テンプレートライブラリを活用する

Miroには事前に用意された豊富なテンプレートが存在します。ブレインストーミングやワークフロー、カンバンボードなど、用途に合わせたテンプレートが選べます。

使い方

  1. ボード作成時、または左側の「テンプレート」アイコンをクリックします。
  2. 必要なテンプレートを検索し、選んで追加。
  3. 内容に応じてテキストや図形を追加・編集します。

テンプレートを使えばゼロから作成する手間が省け、効率的に作業が進められます。


10. 手書き機能で自由にアイデアを描き出す

Miroのペンツールを使えば、マウスやタブレットで手書きの線や図を描くことが可能です。

活用ポイント

  • フリーハンドで図やイラストを描く:アイデアが浮かんだ瞬間に形にできます。
  • ハイライト効果:重要な箇所に丸をつけたり、矢印を書いたりして強調。
  • サインやメモ書き:コメントや指示を手書き風に残すこともできます。

具体例

  • アイデア出し中に「とりあえず形にしてみる」
  • 作図ツールでは表現しづらい自由な形や曲線を書く

ペンツールは直感的に操作できるので、クリエイティブな作業やディスカッションにも最適です。

11. 「投票機能」でチームの意見を集約する

Miroには「投票機能(Voting)」があり、複数のアイデアやタスクの中から優先順位を決める際に役立ちます。

使い方

  1. 右上のメニューから「投票機能」を選びます。
  2. 投票対象と時間を設定します(例:5分間、各自3票まで)。
  3. チームメンバーが自分の意見に従って投票を行います。
  4. 結果がリアルタイムで表示され、優先度の高い項目を即座に確認できます。

活用例

  • アイデア選定:「どのアイデアを採用するか?」
  • タスク優先度決定:「最初に取り組むべき課題は?」
  • フィードバックの整理:「最も多くの意見が集まったポイントは?」

これにより、民主的に意思決定が行えるだけでなく、チームの意見を可視化できる点が大きな利点です。


12. 画像やファイルをアップロードして情報を共有する

Miroでは、ボードに画像やPDF、Excel、動画といったファイルをアップロードすることが可能です。チームで情報を共有する際に便利です。

使い方

  1. 左側の「アップロード」ツールをクリックします。
  2. 必要なファイルをドラッグ&ドロップ、またはローカルから追加します。
  3. ボード上に配置し、必要に応じてコメントや付箋を加えます。

活用例

  • デザインレビュー:作成した画像やUIデザインをボード上に貼り付け、チームのフィードバックを集める。
  • 資料共有:PDFやExcelを追加し、プレゼンやディスカッションの資料として活用する。

これにより、ファイルがボード上で一元管理され、誰でも簡単にアクセス・確認できる環境が整います。


13. リンク機能を活用して外部リソースとつなげる

Miroには、外部リソースやウェブサイトのリンクを貼り付ける機能があります。ボード内の情報を拡張する際に便利です。

使い方

  1. 付箋や図形にURLを貼り付けます。
  2. クリックすると、外部サイトやツールに直接ジャンプします。

活用例

  • 追加情報へのリンク:参考資料やデータを外部サイトにリンクさせる。
  • クラウドドキュメント:GoogleドライブやDropboxのファイルへのアクセスを設置する。
  • プロジェクト管理ツール:AsanaやTrelloなどのタスク管理ツールへのリンクを貼る。

これにより、ボード内に収まらない情報でも簡単に統合でき、作業の流れが途切れにくくなります。


14. 「コメント返信機能」でディスカッションを深める

Miroのコメント機能には返信機能があり、ディスカッションをスレッド形式で続けることができます。

使い方

  1. コメントを追加する際に、特定の意見やフィードバックに「返信」します。
  2. スレッド形式で会話が続くため、関連する意見がまとまりやすくなります。

活用例

  • フィードバックへの深掘り:「このアイデアをもっと詳しく説明してもらえますか?」
  • タスクの確認:「この部分、進捗はどうなっていますか?」
  • 質疑応答:「ここでの課題は何ですか?」

ディスカッションがスレッドごとに整理されるため、会話が錯綜せず、情報共有がスムーズに進みます。


15. 「Zoom連携機能」でオンライン会議を効率化する

MiroはZoomやMicrosoft Teamsなどのビデオ会議ツールと連携することができます。ボード上での作業をリアルタイムで共有しながら会議を進められるため、効率的なコミュニケーションが実現します。

使い方

  1. Zoom会議を開始し、Miroボードを画面共有します。
  2. チーム全員が同じボードを見ながら、ディスカッションやタスクの進捗確認を行います。
  3. Miro内の作業結果をリアルタイムで確認・編集します。

活用例

  • オンラインワークショップ:参加者が同じボード上でアイデアを出し合う。
  • プロジェクト進捗確認:Zoomで画面共有し、Miroを見ながらタスクの進行状況を確認。

ビデオ会議とMiroの併用により、チーム全員が同じ画面で作業を進められ、リモートでも一体感を持ったコラボレーションが可能です。

16. ビデオチャット機能でリアルタイムにコミュニケーションする

Miroにはビデオチャット機能が備わっており、ボード上で作業しながら直接会話ができます。外部ツールを使わずにすぐにミーティングを始められるので便利です。

使い方

  1. 画面右上の「ビデオアイコン」をクリックし、ビデオチャットを開始。
  2. チームメンバーに参加を促し、リアルタイムで話し合いながらボード上の作業を進めます。

活用例

  • 短時間の進捗確認:テキストやコメントでは伝えづらい内容も、その場で説明可能。
  • ブレインストーミング:アイデアを出し合いながら付箋に追加していく。

チャットツールとの切り替えが不要になるので、スムーズに意見を共有しながら作業を進められます。


17. カンバンボードでタスク管理を効率化する

Miroを使えばカンバンボードを作成し、タスク管理や進捗確認ができます。カンバンとは、タスクを「To Do(やるべきこと)」「In Progress(進行中)」「Done(完了)」といったステータスで整理する手法です。

作成手順

  1. ボード上に3つの枠(To Do、In Progress、Done)を作成します。
  2. 付箋にタスクを書き、ステータスに応じて移動します。
  3. チームメンバーごとに色を分けたり、担当者を明記することで管理がしやすくなります。

活用例

  • プロジェクト管理:タスクの進捗を一目で確認。
  • 作業の見える化:誰が何を担当しているのか把握しやすくなる。

タスクの流れが視覚化されるため、チーム全員が状況を把握しやすくなります。


18. アイコンやステッカーを使ってボードを楽しくする

Miroには、豊富なアイコンステッカーが用意されています。これらを使うことで、ボードを楽しく、かつ視覚的に分かりやすくデザインできます。

使い方

  1. 左側のツールバーから「アイコン」や「ステッカー」を選びます。
  2. 必要な場所にドラッグして配置し、内容に応じてカスタマイズします。

活用例

  • タスクの優先順位:「⭐重要タスク」「⚠️注意事項」
  • 感情の共有:「🎉達成!」「❓未解決の課題」
  • ボードの装飾:シンプルなボードに楽しい要素を加えることで、参加者のモチベーションも高まります。

直感的に内容が伝わりやすくなるだけでなく、作業が楽しめる工夫にもなります。


今後の活用に向けて

ゲストユーザーとして参加しても、基本的な機能を活用することでボード上で効果的に意見交換やコラボレーションができます。さらに深い活用にはアカウントの作成を検討すると、履歴の確認やファイルのアップロードなども可能となり、さらに便利です。

今後、Miroを使った共同作業に慣れていけば、チーム全体での情報共有や意思決定がスムーズに進み、研修やプロジェクトが一層成果を上げやすくなるでしょう。

投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
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