今回は、MySQL Workbenchでクエリ結果の行数を制限する方法について解説します。
大量のデータを扱うとき、「結果が多すぎて見づらい…」「とりあえず10件だけ確認したい」そんな場面に役立つのが LIMIT
(リミット) というキーワードです。
LIMITは、SQLの結果セットの最大行数を制限するために使われる命令で、特にページネーション(画面の分割表示)や開発中の動作確認時に大いに役立ちます。
LIMITってなに?
LIMITは、SELECT文の結果行数を制限するためのSQLキーワードです。
たとえば、次のようなSQL文があったとします。
SELECT * FROM users LIMIT 10;
このクエリは、「usersテーブルから最大10行だけ取得する」という意味になります。
つまり、11行目以降のデータは結果に含まれません。
では、これをMySQL Workbenchでどう使うのか、具体的に見ていきましょう。
クエリエディタでLIMITを使う方法
ステップ1:クエリを書く
MySQL Workbenchの上部メニューにある「クエリエディタ」で、以下のようにSQL文を記述します。
SELECT * FROM 商品マスタ LIMIT 5;
上記の例では、「商品マスタ」テーブルから最初の5件のみを取得するクエリになります。
ステップ2:実行する
書いたSQLを選択して、稲妻アイコン(実行ボタン)をクリックすると、結果が表示されます。
テーブルビューでのLIMIT設定
実は、SQLを書かなくても行数制限をかける方法があります。それが「テーブルビュー」です。
どこにある?
MySQL Workbenchでテーブルをダブルクリックして内容を開いたとき、上部ツールバーに「Limit Rows」というオプションがあります。アイコンは点が3つ並んだようなデザインです。

使い方
- 「Limit Rows」アイコンをクリック。
- ダイアログボックスが表示されるので、「10」や「100」など表示したい行数を入力します。
- 設定を反映すると、指定した件数だけ結果が表示されます。
注意点
研修中やデバッグ中は、「Don't Limit(制限なし)」を選んでおくのも有効です。ただし、大量のデータを扱うテーブルでは、パフォーマンスに注意してください。
LIMITの活用シーン
シーン | 使い方 |
---|---|
開発中にデータ確認したいとき | LIMIT 10 で先頭10件だけ表示 |
ページネーション(1ページ10件など) | LIMIT 10 OFFSET 20 で21件目から10件表示 |
データが多すぎて表示が重いとき | LIMIT で結果数を絞って表示速度を改善 |
まとめ:LIMITを味方につけよう
LIMIT
は、クエリ結果の表示行数を制限するためのキーワード- クエリエディタではSQL文に直接書く
- テーブルビューではGUIで設定可能
- 特に開発や大量データの扱いに便利!
今後の学習のポイント
LIMIT
と一緒に使えるOFFSET
(オフセット)を理解して、ページネーション処理にも挑戦してみましょう。ORDER BY
と組み合わせると、「新しい順に5件だけ」のような応用もできます。
SELECT * FROM logs ORDER BY created_at DESC LIMIT 5;
このように、LIMITは基本だけど奥が深い。使いこなせるようになると、SQL操作がもっと快適になりますよ!