ビュー表をつくる

MySQLにおけるビュー【View】は、その名の通り見るためのテーブルです。実際のテーブルに対するクエリの結果を仮想的なテーブルとして表現するための仮想的なテーブルです。ビューを使用すると、データベース内の複数のテーブルから情報を結合して取得したり、特定の条件に基づいてデータをフィルタリングしたりすることができます。ビューはクエリの結果を格納するのではなく、実行時にクエリが実行されるたびに結果が生成されます。

ビューは以下のような利点があります:

  1. データの抽象化: ビューを使用すると、ユーザーがデータベース内の複数のテーブルに直接アクセスする必要がなくなります。代わりに、ビューを通じて必要な情報にアクセスすることができます。これにより、データのセキュリティとアクセス制御を強化できます。
  2. 簡素化されたクエリ: 複雑なクエリをビューに組み立てることで、そのビューを単一のテーブルのように使用できます。複雑な結合や集計操作をビューに移動することで、クエリを簡素化し、可読性を向上させることができます。
  3. データの整形とフィルタリング: ビューは、データの特定の部分を抽出したり、不要な情報をフィルタリングしたりするために使用することができます。ビューを使用することで、必要な情報に簡単にアクセスできるようになります。

ビューの作成は、以下のようなSQL文を使用します:

CREATE VIEW view_name AS
SELECT column1, column2, ...
FROM table_name
WHERE condition;

view_nameは作成するビューの名前です。column1, column2, ...はビューに含めるカラムのリストです。table_nameはビューを作成するために使用するテーブルの名前です。conditionはオプションで、ビューのフィルタリング条件を指定します。

ビューを使用するには、単純にビューの名前をクエリの中でテーブルのように参照します。ビューは実行時にクエリを実行し、その結果を返します。

SELECT * FROM view_name;

ビューはデータベース内のテーブルと同様に扱えるため、以下のような操作が可能です:

  1. データの参照: ビューを通じてデータの読み取りが可能です。ビューに対してSELECT文を実行することで、ビューに定義されたクエリが実行され、その結果が返されます。
  2. データの更新: 特定の条件に基づいてビュー内のデータを更新することもできます。ただし、ビューの定義によって使用できる更新操作が制限される場合があります。ビューに対してUPDATE文やDELETE文を使用する場合は、ビューの定義に依存する制約を考慮する必要があります。
  3. データの挿入: ビューに対して新しいデータを挿入することも可能です。ただし、ビューに対して挿入操作を行う場合、ビューの定義に依存する制約を満たす必要があります。
  4. ビューの更新: ビュー自体も更新することができます。ビューの定義を変更することで、ビューが返す結果セットを変更できます。ただし、ビューの定義を変更する際は、ビューを使用しているクエリやアプリケーションに影響を与えないように注意する必要があります。

また、ビューはテーブルとは異なり、実際のデータを格納する領域を持ちません。ビューはクエリの実行時に動的に結果を生成するため、ビュー自体がデータを保持していないことに留意してください。

さらに、ビューは他のビューと組み合わせて使用することもできます。ビューは階層的な構造を持つことができ、複数のビューを組み合わせることで複雑なデータ抽出や処理を実現することができます。

ビューはデータの抽象化と簡素化を提供するための便利なツールです。データベースの設計やアクセス制御を改善し、クエリの複雑さを低減するために活用されます。

投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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