COBOLの歴史を新人エンジニア向けに解説
こんにちは。ゆうせいです。
今日は「COBOLの歴史」について、新人エンジニアのみなさんに分かりやすく解説します!
「COBOL」という言葉は聞いたことがあるかもしれませんが、詳しくは知らないという人も多いですよね。
でも、COBOLはなんと現代でも動き続けている歴史的なプログラミング言語なんです!
これを理解すると、IT業界の進化や歴史の深みを感じられるはずです。
さあ、一緒にCOBOLの世界を覗いていきましょう!
COBOLとは?
まず「COBOL(コボル)」とは、「Common Business Oriented Language」の略称です。
意味は「共通の業務用言語」。その名の通り、ビジネス向けのプログラミング言語として誕生しました。
具体的には、事務処理や金融システムなどの大規模な業務を効率的に処理するために使われてきました。
銀行や保険会社、航空会社のシステムに多く使われているんですよ。
COBOL誕生の背景
COBOLが誕生したのは1959年のことです。
この時代、コンピュータはすでに大企業や政府機関で使われていましたが、プログラミング言語はまだまだバラバラ。
例えば「ある企業のシステムで使える言語が、別の企業では使えない」といった問題がありました。
これでは非効率ですよね。
そこで、「異なるシステムでも共通して動くプログラミング言語」が求められたのです。
特に業務処理を効率化したいという声が高まり、アメリカ国防総省が中心となって言語開発のプロジェクトが始動しました。
COBOLの設計と特徴
COBOLは、誰にでも分かりやすく書けることを重視して設計されました。
ここで大きな役割を果たしたのが、グレース・ホッパーという女性エンジニアです。
グレース・ホッパーは「人間が理解しやすい言葉でプログラミングできるべき」と考え、
COBOLの文法は英語に近いものになりました。
例えば、COBOLのコードは以下のように書きます:
ADD 1 TO TOTAL GIVING SUM.
なんとなく意味が分かりますよね?
「TOTALに1を加えてSUMに結果を入れなさい」という指示です。
このように、COBOLは自然言語に近い文法を採用したことで、
当時の事務職員でも学びやすい言語となったのです。
COBOLの普及と活躍
1960年代以降、COBOLは急速に普及しました。
理由は3つあります:
- 業務処理に特化していたこと
事務作業や金融計算にぴったりな機能が揃っていたため、銀行や保険業界で重宝されました。 - システム間の互換性があったこと
異なるコンピュータでも同じCOBOLコードを動かせるため、多くの企業が採用しました。 - 信頼性と堅牢性
一度作られたCOBOLシステムは、長期間安定して稼働し続けました。
COBOLの現状と課題
現在、COBOLはレガシーシステム(古いシステム)で多く動いています。
特に以下のような分野ではCOBOLが現役です:
- 銀行の勘定系システム
- 保険会社の契約管理システム
- 政府機関の年金システム
一方で、COBOLにはいくつかの課題もあります:
- 技術者不足
COBOLを学ぶ若手エンジニアが少なくなり、既存システムの保守が難しくなっています。 - レガシーシステムの移行問題
古いシステムを新しい技術に置き換えるにはコストと時間がかかります。 - クラウド化への対応
COBOLシステムはオンプレミス環境(自社サーバー)に依存していることが多く、クラウドへの移行が課題です。
COBOLの学び方と今後の展望
COBOLは古い言語ではありますが、ビジネスにとっては必要不可欠な存在です。
特に金融業界や公共機関では、まだまだ活躍の場が多いです。
COBOLを学ぶことで、次のようなスキルが身につきます:
- ビジネスロジックを効率的に理解する力
- 大規模システムの設計と保守
- レガシーシステムと新技術の橋渡しをする力
今後、COBOLエンジニアは「レガシーを未来へつなぐ存在」としてますます重宝されるでしょう!
まとめ
COBOLは1959年に誕生し、60年以上もビジネスの最前線で使われ続けている歴史的なプログラミング言語です。
「自然言語に近い文法」と「業務向けの機能」によって、多くのシステムを支えてきました。
ただし、技術者不足やシステム移行の課題があるため、今こそCOBOLの知識が重要視されています。
新人エンジニアのみなさんも、レガシーシステムに触れながらCOBOLを学んでみませんか?
歴史ある技術を理解することで、未来のエンジニアリングに大きく貢献できるはずです!
COBOLは「古いけど新しい」可能性を秘めた言語ですよ!
頑張って学んでいきましょう!
セイ・コンサルティング・グループの新人エンジニア研修のメニューへのリンク
投稿者プロフィール
-
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
この記事に間違い等ありましたらぜひお知らせください。
最新の投稿
- 新人エンジニア研修講師2024年12月24日なぜ、キーボード操作が重要か? 新人エンジニア向けに解説
- 新人エンジニア研修講師2024年12月20日バイト言葉とは何か? 新人エンジニア向けに解説
- 新人エンジニア研修講師2024年12月20日ワークフローシステムとは何か? 新人エンジニア向けに解説
- 新人エンジニア研修講師2024年12月17日新人エンジニア研修で教えたい「正しい生成AIの使い方」 新人研修講師の方に向けて解説