「教師あり学習」と「教師なし学習」の違い

こんにちは。ゆうせいです。
今日は、AIや機械学習に興味がある人なら必ず耳にする「教師あり学習」と「教師なし学習」について、その違いを分かりやすく解説していきます。これを読むことで、それぞれの特徴や具体例、メリット・デメリットがしっかり理解できるようになりますよ!


教師あり学習と教師なし学習とは?

まずは基本的な定義から確認しましょう。

教師あり学習(Supervised Learning)

教師あり学習とは、「正解」が与えられたデータを使ってモデルを学習させる方法です。たとえば、データの中に入力(特徴)と出力(正解ラベル)がペアになっている状態のものを使用します。

例え

イメージしやすいように、テスト勉強を例にしましょう。先生が問題とその答えを用意してくれて、そのセットを使って勉強するようなものです。たとえば、「2 + 2 = 4」という問題と答えがあれば、これを見ながら他の似た問題に答える力をつけるのが教師あり学習です。

具体例

  • スパムメールの判定
    メール本文(入力データ)と「スパム」または「非スパム」のラベル(正解)を使って、スパム判定モデルを学習。
  • 家の価格予測
    家の広さ、築年数、所在地などの特徴と、実際の価格のデータを元に予測モデルを構築。

教師なし学習(Unsupervised Learning)

教師なし学習は、「正解」がないデータを使って学習させる方法です。入力データだけを与えて、その中に隠れているパターンや特徴をモデルが自動的に発見します。

例え

今度は探偵のようなイメージです。たとえば、たくさんのパズルのピースが目の前にあったとして、どれが似た形か、どれが似た色かを見つけ出してグループ化するようなものです。先生が「これが正解だ」と教えてくれない中で、自分の力で整理します。

具体例

  • 顧客のセグメンテーション
    顧客の購買履歴や行動データを基に、似た特徴を持つ顧客をグループ化。
  • 画像のクラスタリング
    写真を似たパターン(色や形など)ごとに分ける。

教師あり学習と教師なし学習の違いを整理

次に、それぞれの特徴を比較表にまとめてみます。

項目教師あり学習教師なし学習
データの特徴入力と正解ラベルが必要入力データのみ
目標正解に近づけることデータの中のパターンを発見
応用例スパム判定、価格予測など顧客分類、次元削減など
学習の仕組み誤差を最小化するようモデルを調整特徴量の構造をモデルが自動で発見
メリット精度が高い結果を得やすいラベル付けが不要でコスト削減
デメリットラベル付けにコストがかかる結果の解釈が難しいことがある

メリットとデメリットの解説

それぞれの方法には強みと弱みがあります。どちらを使うべきかは、状況によって異なります。

教師あり学習のメリット

  1. 精度が高い結果を得やすい
    明確な正解があるため、目標に対してしっかり調整できます。
  2. 結果が解釈しやすい
    正解に基づいて予測を行うため、なぜその結論に至ったのかを説明しやすいです。

教師あり学習のデメリット

  1. データの準備が大変
    ラベル付けには時間やコストがかかります。たとえば、大量の画像に対して「犬」「猫」といったラベルを付けるのは大変です。
  2. 未知のデータには弱い
    学習していないパターンに対しては予測精度が低くなることがあります。

教師なし学習のメリット

  1. ラベル付けが不要
    データに正解がなくても使えるため、大量のデータを効率的に活用できます。
  2. 新たな発見が可能
    人間が気づけなかった隠れたパターンや構造を発見できます。

教師なし学習のデメリット

  1. 結果の解釈が難しい
    なぜそのようなグループ分けがされたのかが直感的に分かりにくい場合があります。
  2. 精度が保証されない
    ラベルがないため、どれだけ有用なパターンが見つかるかはデータ次第です。

まとめと今後の学習の指針

教師あり学習と教師なし学習の違いを理解することは、AIや機械学習を使いこなす第一歩です。この知識を基に、次のステップでは以下のようなことを学んでみてはいかがでしょう?

  • データセットの構築方法を学ぶ
    実際にラベル付けを行ったり、適切な教師なし学習用データを準備してみましょう。
  • アルゴリズムの詳細を理解する
    教師あり学習では「回帰」や「分類」、教師なし学習では「クラスタリング」や「次元削減」といった手法を深掘りするとよいでしょう。
  • 実装に挑戦する
    Pythonのライブラリ(Scikit-learnやTensorFlowなど)を使って簡単なモデルを作ってみてください。

分からないことがあれば、いつでも聞いてくださいね!

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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