新人エンジニアの皆さんに向けて「Power Apps」を解説

こんにちは。ゆうせいです。

今日は「Power Apps」について、新人エンジニアの皆さんにわかりやすく解説します。Power AppsはMicrosoftが提供するツールで、専門的なプログラミングスキルがなくても簡単にアプリを作成できます。業務効率化や自動化に役立つので、エンジニアとしてぜひ知っておきたいツールのひとつです!


Power Appsとは?

Power Appsは、ノーコード(コードを書かずに)やローコード(簡単なコードを書く程度)でアプリケーションを作成できるプラットフォームです。
デスクトップやモバイルデバイスで動くアプリを短時間で構築することができます。


Power Appsの特徴

  1. ノーコード/ローコード
    • コーディング経験がなくても、ドラッグ&ドロップでアプリを作成できます。
    • 必要に応じて、簡単なコード(Excelのような関数)でカスタマイズ可能です。
  2. Microsoft製品との連携
    • Excel、SharePoint、Teams、OneDriveなど、Microsoft 365製品とシームレスに統合できます。
  3. 外部サービスとも連携可能
    • Salesforce、Google Drive、Slackなど、多数の外部サービスと接続できます。
  4. デバイス対応
    • 作成したアプリは、スマホ、タブレット、PCで使用できます。

Power Appsの種類

Power Appsには、以下の3つのタイプがあります。用途に応じて選択します。

1. キャンバスアプリ

  • 自由なレイアウトで画面を設計するタイプのアプリ。
  • デザインを重視したアプリや、カスタム性の高いアプリに適しています。
  • 例:営業データ入力アプリ、顧客情報管理アプリ。

2. モデル駆動型アプリ

  • データの構造に基づいて自動生成されるアプリ。
  • ビジネスプロセスを重視するアプリに適しています。
  • 例:在庫管理アプリ、案件追跡システム。

3. ポータルアプリ

  • 顧客や外部ユーザー向けに公開するWebアプリ。
  • 外部ユーザーがデータベースにアクセスして情報を入力したり確認したりできます。
  • 例:問い合わせフォーム、パートナー向けポータル。

Power Appsの活用例

1. 業務効率化アプリ

  • 在庫管理アプリ:倉庫の在庫データをリアルタイムで確認。
  • タスク管理アプリ:各メンバーのタスク状況を可視化。

2. フィールドサービスアプリ

  • 点検アプリ:現場作業員が設備の状態を記録し、写真を添付。
  • 保守管理アプリ:メンテナンススケジュールを自動化。

3. カスタマーサポート

  • 顧客問い合わせ対応アプリ:顧客情報を一元管理し、問い合わせ履歴を追跡。

Power Appsの作り方

ステップ1:Power Appsにアクセス

  • Microsoft 365アカウントを使ってPower Appsにログインします。
  • ポータル(Power Apps公式サイト)にアクセスします。

ステップ2:テンプレートの選択

Power Appsには豊富なテンプレートが用意されています。目的に応じてテンプレートを選び、カスタマイズを始めます。


ステップ3:画面設計

  • キャンバスアプリの場合、ドラッグ&ドロップでボタンやテキストボックスなどのUIを配置。
  • モデル駆動型アプリでは、データ構造に基づいて画面が自動生成されるため、細かい設計が不要。

ステップ4:データを接続

  • Power Appsは、さまざまなデータソースと接続可能です。
  • 例:
    • SharePoint:社内データベースとして。
    • Excel:スプレッドシートをデータソースに。
    • Dataverse:Power Platformの標準データベース。

ステップ5:アプリを公開

  • アプリをテストして問題がなければ公開。
  • 作成したアプリは、モバイルやWebで使用可能です。

Power Appsのメリット

1. 開発スピードの向上

従来なら数週間かかるアプリ開発が、数日〜数時間で完了します。

2. コスト削減

専門的なプログラミングスキルが不要なので、外注せずに社内で開発できます。

3. 柔軟性

ビジネス要件の変化に応じて、簡単にアプリを修正・拡張できます。


注意点

1. 高度なカスタマイズは難しい

  • ローコードやノーコードに特化しているため、複雑なカスタムロジックや高度なデザインには向いていません。

2. データ容量に制限がある

  • Dataverseなどのデータソースには使用可能な容量が決まっています(必要に応じて拡張可能)。

3. 利用コスト

  • Power Appsの使用にはライセンス費用がかかります。プランや規模に応じて料金が変わります。

Power Appsのエンジニア的活用ポイント

  1. プロトタイプ開発
    • 新しいアプリや機能を素早く試作し、フィードバックを基に改善する。
  2. チームの効率化
    • 繰り返しの作業や情報共有を効率化するアプリを作成。
  3. 他ツールとの統合
    • Power Automateと連携して自動化ワークフローを作成。
    • Power BIと統合してデータを可視化。

最後に

Power Appsは、エンジニアとしてのスキルを活かしつつ、ノーコードでスピーディにアプリを開発できる強力なツールです。新人エンジニアの皆さんも、テンプレートから始めて、小さなアプリを作成してみてください。これが、業務効率化や新しいプロジェクト提案のきっかけになります!

次のステップとして、Power AutomatePower BIと連携した複雑なシステム作りに挑戦してみるのもおすすめです!

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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