【初心者向け】Eclipseの「プロジェクトのクリーン」とは?仕組みと使い方をわかりやすく解説!

こんにちは。ゆうせいです。
今回は、Eclipseを使っていると必ず出てくる用語――「プロジェクトのクリーン(Clean)」について解説していきます。
「クリーンって何?掃除のこと?」
「クリーンしたらファイルが消えるの?」
そんな疑問を感じたことはありませんか?
実はこの「クリーン」、Eclipseでの開発を安定させるための大事なメンテナンス作業なんです。
それでは一緒に、クリーンの意味と効果、具体的な使い方まで、丁寧に見ていきましょう!
Eclipseの「クリーン」とは何か?
そもそも「クリーン(Clean)」とは?
Eclipseでいう「クリーン」は、簡単に言うと、
「一度、プロジェクトの中で自動生成されたファイル(=ビルド成果物)を削除し、もう一度最初からビルドし直す操作」
のことです。
ビルド成果物とは、Javaでいえば .class
ファイルなど、ソースコード(.java
)からコンパイルされてできる中間ファイルのこと。
つまり「クリーン」は、
- いったんビルド済みのファイルを削除して
- 最新の状態で再生成するためのリフレッシュ作業
と考えてください。
なぜクリーンが必要なのか?
では、なぜわざわざそんなことをするのでしょうか?
1. ビルドエラーの原因をリセットするため
Eclipseは自動ビルド機能があり、コードを保存するたびに裏で勝手にコンパイルしてくれます。
ただし、以下のようなケースでは一部のファイルだけが更新されて、古い情報が残ってしまうことがあります。
- ライブラリを追加・削除した
- パッケージ構成を変えた
- ビルド設定を変更した
この状態でプログラムを動かすと、「存在しないクラスがある」といった謎のエラーが出ることも。
そんなときにクリーンをすると、「いったんすべて作り直して!」という命令になるので、エラーが解消されることが多いのです。
2. 古いファイルによる誤動作を防ぐため
たとえば、クラス名を変更したあとで、Eclipseが古い .class
ファイルをまだ残していたらどうなるでしょう?
実行時に、古いクラスが呼び出されるというおかしな現象が起こるかもしれません。
こうした不整合を防ぐためにも、「全部一回リセットして再構築して!」というクリーンが有効なんですね。
クリーンのやり方
では、実際にどうやってクリーン操作を行うのかを見てみましょう。
クリーンの手順
- 上部メニューから
[プロジェクト] → [クリーン...] をクリック - ダイアログが表示されたら、以下のオプションを選択
- 「すべてのプロジェクトをクリーン」または
- 「選択したプロジェクトをクリーン」
- 「クリーン後に自動ビルドを開始」もチェックしておくと便利です。
- 「OK」をクリック!
これでクリーン作業が始まり、Eclipseが .class
ファイルなどを削除し、改めてビルドし直してくれます。
クリーンの注意点・デメリットは?
便利なクリーン操作ですが、使い方を間違えるとトラブルの元になることもあるので注意しましょう。
クリーンのデメリット
デメリット | 説明 |
---|---|
ビルドに時間がかかることがある | プロジェクトが大きい場合、再ビルドに数分かかることもある |
一時ファイルがすべて消える | 手動で追加していた中間ファイルなども削除される可能性がある |
依存関係が壊れることがある | 外部ライブラリのリンクが壊れて再設定が必要になることも(まれに) |
クリーンは必要なときだけ使おう!
基本的には、次のような場面でだけクリーンするのが良いです。
- エラーがどうしても解消されない
- 実行結果がおかしい(古いクラスが動いている気がする)
- ビルド設定を大幅に変更した
逆に、普段は自動ビルドで十分なので、クリーンは多用しなくても大丈夫ですよ。
まとめ:クリーンは「再構築のスイッチ」
Eclipseにおける「プロジェクトのクリーン」は、いったん作った部品(ビルド成果物)を全部壊して、もう一度きれいに組み立て直す作業です。
ちょっとイメージしにくいかもしれませんが、
これはまるで「レゴで作ったお城をいったん崩して、最新の設計図で最初から作り直す」ようなもの。
壊すことでかえって安定する、そんな操作なんですね。
次のステップ:クリーン以外のトラブル対処法も学ぼう!
クリーン操作を覚えたら、次はビルドパスの調整やEclipseのキャッシュ削除(.metadataの扱い)についても学んでおくと、さらにトラブルに強くなれます。
それでは、また何かわからないことがあれば気軽に聞いてください!
一緒に開発環境を快適にしていきましょう!
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投稿者プロフィール

- 代表取締役
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セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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