【新人研修講師向け】MIROでフローチャートを書く方法

〜新人でも即理解!図解思考を育てる研修に〜

miro

こんにちは。ゆうせいです。
今回は「MIROを使ったフローチャートの描き方」を、新人エンジニア研修の講師向けにわかりやすく解説していきます。

新人研修でよく出てくる「処理の流れを図で見せる」課題。そこで活躍するのがフローチャートです。
MIROを使えば、図を直感的に描けるだけでなく、チームでの確認や修正も簡単になります。


フローチャートとは?

まずは新人向けに、こう説明してみましょう。


フローチャート(flowchart)とは?

処理の手順や判断の流れを図形と矢印で表したものです。
コードを書く前の「設計図」として使われ、処理内容を見える化するのに役立ちます。


よく使う図形(記号)一覧

図形意味MIROでの使い方
◯(端子)開始・終了「Ellipse(楕円)」を使用
▭(処理)処理の実行「Rectangle(長方形)」
◆(判断)条件分岐「Diamond(ひし形)」
⬆︎⬇︎(矢印)流れ「Arrow(矢印)」で接続

MIROでフローチャートを描くメリット

講師視点では、以下のような利点があります:

  • ドラッグ&ドロップで図形がすぐ配置できる
  • 共同編集が可能 → 研修中のグループワークにも最適
  • テンプレートもある → 図解が苦手な新人でも安心
  • 図形の色・大きさ・線の種類をカスタマイズ可能

実践:MIROでフローチャートを描く手順

ステップ①:新しいボードを作る

  1. https://miro.com にログイン
  2. 「New board(新しいボード)」を選択
  3. タイトルを「フローチャート演習」などに変更しておく

ステップ②:図形ツールを使って構成要素を配置

【開始】と【終了】

  • 左のツールバー「Ellipse(楕円)」を選んで、「開始」や「終了」と入力

【処理】

  • Rectangle(長方形)」を選び、「データ取得」など処理内容を記載

【判断】

  • Diamond(ひし形)」を選び、「条件分岐(例:ログイン済み?)」と入力

【矢印】

  • それぞれの図形にカーソルを当てると丸い点(接続点)が表示されるので、そこからドラッグして矢印を引く

ステップ③:全体の流れを組み立てる

以下はログイン処理のシンプルな例です:

[開始]
   ↓
[IDとPWを入力]
   ↓
[ログイン情報正しい?]
   ├─ はい → [ホーム画面へ]
   └─ いいえ → [エラー表示]
   ↓
[終了]

💡判断にはYes/Noのラベルを矢印の上に追加して、明確にしておきましょう。


ステップ④:レイアウトと配色を整える

  • フローチャートは縦または横に一直線で揃えると見やすい
  • 処理=青系、判断=黄色、開始終了=緑など、色で役割を区別すると理解が早まります

テンプレートの活用法

MIROにはフローチャート用テンプレートもあります。

使い方:

  1. サイドバー「Templates」→「Flowchart」で検索
  2. 「Basic Flowchart」や「Decision Flow」などを選択
  3. 配置済みの図形を入れ替えて、自分の内容にカスタマイズ

講師向け指導アドバイス

✅ 最初は「紙に書く」→「MIROに描く」が効果的!

  • 紙で書かせてからMIROで再現させると、構造の理解が深まります

✅ グループワークで「間違い探し」演習も有効!

  • 「あえてミスのあるフローチャート」を用意し、改善させるワークは人気です

✅ 実践課題例(初級)

課題内容
おにぎりを作る処理をフローチャート化料理工程で処理と判断を学ぶ
ATMでお金を引き出す流れを図にする分岐と例外処理を意識させる
ECサイトで商品を購入する流れ条件の多い分岐構造を体験

よくあるミスと指導のポイント

よくあるミス修正ポイント
図形の意味が間違っている記号の役割一覧表を最初に配布
矢印が交差して見づらいレイアウト整列ツールを活用
条件分岐のYes/Noが逆必ず文字で分岐内容を明記するよう指導

最後に:今後の研修へのつなげ方

MIROでフローチャートが描けるようになったら、次は以下にチャレンジさせましょう。

  • 実際のコードに変換してみる(フローチャート → 擬似コード)
  • 条件分岐の深いロジックを扱う課題に進む(例:会員種別・商品在庫)
  • グループでの発表形式のワークで論理的な説明力を育てる

MIROは視覚的に理解を補うツールとして非常に優秀です。
教える側も、学ぶ側も「見える化」されることで理解が加速します。

もし研修資料のテンプレートや、練習問題例などが必要であれば、お気軽にリクエストしてくださいね。

セイ・コンサルティング・グループでは新人エンジニア研修のアシスタント講師を募集しています。

投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
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