健康経営の新たな切り口:「農作業」がもたらす驚きの効果とは?

こんにちは。ゆうせいです。

今回は、少しユニークで、でも確かな実感を伴うテーマを取り上げます。

「健康経営」と「農作業」って、実は深いつながりがあるのをご存じですか?

「えっ?会社の健康施策に農業?」「社員に畑仕事させるってこと?」
そう思った方も多いと思います。でも、実はこの発想が今、注目の最前線なんです。

この記事では、「健康経営ってそもそも何?」「なぜ農作業が効果的なの?」というところから丁寧に解説していきます。


健康経営とは何か?:企業が健康に取り組む理由

まずは基本から確認しておきましょう。

健康経営(Health and Productivity Management)とは?

経済産業省が推進する概念で、「従業員の健康管理を経営的視点から捉え、戦略的に実践すること」を意味します。

たとえば、以下のような活動が含まれます。

  • 健康診断の徹底と結果活用
  • ストレスチェックやメンタルケア
  • 禁煙・運動・睡眠などの生活習慣改善支援
  • ワークエンゲージメントの向上

つまり、従業員の健康がパフォーマンスや離職率、生産性に直結するという視点から、企業が積極的に健康投資を行う考え方です。


農作業と健康の関係:なぜ農業が“効く”のか?

ポイントは「心・体・つながり」を同時にケアできること

農作業には、健康経営の3つの柱がすべて含まれています。

健康経営の視点農作業がもたらす効果
身体の健康中腰・歩行・持ち運びによる全身運動
メンタルヘルス土に触れることで癒し効果(グリーンセラピー)
社会的つながり共同作業による対話、非上下関係のコミュニケーション

グリーンセラピーという考え方

農業や園芸療法には「グリーンセラピー(green therapy)」という正式な心理療法的効果が認められています。
実際に、うつ病や不安障害のリハビリに農作業が取り入れられるケースも増えています。


実例:企業×農作業の取り組み

例1:都市部企業による「畑付き研修施設」

あるIT企業では、郊外に自社所有の小規模農園を設けて、社員研修やチームビルディングの一環として「野菜づくりプログラム」を実施しています。

  • 効果:参加者の9割が「ストレス軽減を実感」
  • 畑の中では役職が関係なくなる → 対話が活性化

例2:健康経営銘柄企業による「ファームDay」

大手製造業では、週1回希望制で農家にボランティア参加。
健康目的だけでなく、地域貢献・CSRとの連動として評価されています。


なぜ「運動」ではなく「農作業」なのか?

もちろんウォーキングや筋トレも健康には良いですが、農作業には独特のメリットがあります。

農作業のメリットを整理

要素運動農作業
全身運動
継続性△(飽きやすい)◯(収穫など目的がある)
癒し・自然接触△(屋内ジム)◎(自然環境)
コミュニケーション効果◎(会話しながら作業)
社会貢献要素×◎(フードロス削減、地域交流)

まさに、一石五鳥の活動と言えるのです。


気になるデメリットは?

もちろん、万能ではありません。以下のような懸念点もあります。

  • 雨天など天候に左右される
  • 遠隔地だと移動コストが発生
  • アレルギーや腰痛持ち社員への配慮が必要

でも、これらはプログラム設計やパートナー選定次第で十分対応可能です。


数式で整理する「農作業の効果」

健康経営における生産性向上効果をざっくりとモデル化すると、

組織パフォーマンス = 健康度 × エンゲージメント × 関係性

または日本語で表すと:

  • 組織の成果 = 従業員の健康 × モチベーション × チームのつながり

農作業はこの3要素すべてに寄与する、稀有なアプローチなのです。


今後の学びと導入に向けたヒント

「農作業を健康経営に活かす」ことに興味がわいた方は、以下のステップで検討してみましょう。

  1. 地域資源の調査
     自治体の農業支援制度や、都市農園の空き区画情報を集める
  2. 体験型イベントから始める
     最初は1日イベントで十分。参加者の声を集めて効果を可視化
  3. 人事とCSRとの連携
     健康施策としてだけでなく、地域貢献やSDGs施策との融合がカギ

農作業は単なる肉体労働ではなく、心・体・社会を結ぶ「場」です。
企業の健康経営にとって、まだまだ可能性に満ちた取り組みと言えるでしょう。

次回は、「農作業×キャリア開発」や「自己効力感(Self-efficacy)」への影響も深掘りしてみましょう!