推論の天才になるための第一歩!アブダクションの魔法で未知の課題を解決しよう
こんにちは。ゆうせいです。
みなさんは、日常生活の中で、ちょっとした違和感から真実を見抜いた経験はありませんか。
例えば、玄関に濡れた傘が置いてあるのを見て、外は雨が降っているんだな、と察するような場面です。
実は、こうしたひらめきや仮説を立てる思考法には、アブダクションというカッコいい名前がついているのです。
今回は、ビジネスや学問の世界で注目されているアブダクションについて、研修講師の視点から分かりやすく解説します。
論理的思考の基礎である演繹法や帰納法との違いをマスターして、思考の幅を広げていきましょう!
アブダクションって一体なに
アブダクションは、日本語では仮説形成や逆向き推論と呼ばれます。
簡単に言うと、起こってしまった結果に対して、それを一番うまく説明できる原因を探し出す思考法です。
シャーロック・ホームズのような名探偵を想像してみてください。
現場に残されたわずかな手がかりから、犯人の行動をピタリと言い当てますよね。
あの鮮やかな推理こそが、アブダクションの真骨頂です。
専門用語を噛み砕いてみよう
アブダクションを理解する上で欠かせないのが、驚くべき事実と妥当な説明という考え方です。
これを高校生にも分かるように例えてみます。
ある朝、学校に行くと、いつもは厳しい数学の先生が、見たこともないような満面の笑みで鼻歌を歌っていたとします。
これが、驚くべき事実です。
このとき、みなさんは頭の中で勝手に理由を考えませんか。
宝くじが当たったのかな。
それとも、ずっと欲しかったレアなスニーカーが手に入ったのかな。
このように、目の前の不思議な状況を解決するために、おそらくこうだろうという仮説を導き出すプロセスが、アブダクションなのです。
推論の三兄弟を比較してみよう
論理的な考え方には、アブダクションの他に、演繹法(えんえきほう)と帰納法(きのうほう)があります。
これらの違いを知ることで、アブダクションの個性がよりはっきり見えてきます。
演繹法(デダクション)
演繹法は、ルールに事実を当てはめて、間違いのない結論を出す方法です。
三段論法とも呼ばれます。
- ルール:人間はいつか死ぬ
- 事実:ソクラテスは人間である
- 結論:ゆえに、ソクラテスはいつか死ぬ
このように、前提が正しければ、結論も必ず正しくなるのが特徴です。
数学の証明のようなイメージですね。
帰納法(インダクション)
帰納法は、たくさんの事例から共通点を見つけ出し、一般的な法則を導き出す方法です。
- 事例A:昨日、太陽は東から昇った
- 事例B:今日も、太陽は東から昇った
- 事例C:一昨日も、太陽は東から昇った
- 結論:太陽はいつも東から昇る
たくさんのサンプルを集めて、おそらくこうだろうという法則を作る、アンケート調査のような手法です。
アブダクション(仮説形成)
これらに対して、アブダクションは結果から原因を推測します。
- 驚くべき事実:グラウンドが水浸しになっている
- 仮説:もし雨が降ったとしたら、グラウンドが水浸しなのは当然だ
- 結論:だから、雨が降ったに違いない
いかがでしょうか。
演繹法や帰納法とは、考える順番や目的が少し違いますよね。
アブダクションを使うメリットとデメリット
どんなに優れた思考法にも、得意なことと苦手なことがあります。
実戦で使う前に、特徴を整理しておきましょう。
メリット
- 新しいアイデアが生まれやすい:既存のデータに縛られず、自由な発想で仮説を立てられます。
- スピード感がある:全ての情報を集めきらなくても、仮説を持って行動を開始できます。
- 未知の事態に強い:前例がないトラブルが起きたとき、現状から答えを導き出す力になります。
デメリット
- 常に正しいとは限らない:あくまで仮説なので、間違っている可能性が常にあります。
- 飛躍しすぎる危険がある:想像力が豊かすぎると、現実離れした結論になってしまいます。
アブダクションで立てた仮説は、必ずあとで検証することがセットだと覚えておいてください。
アブダクションを数式でイメージする
少しだけ数学的な見方をしてみましょう。
論理学の世界では、アブダクションの構造をこのように表現することがあります。
結果を とし、仮説を
とします。
- 事実
が観測された。
- もし
が真であれば、
は当然説明がつく。
- よって、
であると考える理由がある。
数式で表すと、命題 (もし
ならば
)が成り立つとき、
という結果から
という原因を導く作業です。
普通の数学では逆は必ずしも真ならずと言われますが、アブダクションはその逆をあえて攻めるクリエイティブな思考なのです!
今日からできるアブダクションのトレーニング
さて、アブダクションの面白さは伝わりましたか。
この力を鍛えるために、日常の中で、なぜだろうという問いを自分に投げかけてみてください。
コンビニの棚から特定の商品だけが消えていたら、なぜだと思いますか。
テレビで紹介されたからでしょうか。それとも、SNSでバズったのでしょうか。
複数の仮説を立てて、その中から一番もっともらしいものを選んでみましょう。
今後の学習へのステップ
アブダクションを使いこなせるようになると、仕事の問題解決や人間関係の洞察が驚くほどスムーズになります。
まずは、以下のステップで学習を深めていくことをお勧めします。
- 身近な出来事に対して、3つの異なる仮説を立てる練習をする。
- 立てた仮説を、帰納法を使って裏付けるデータがないか探してみる。
- 演繹法を使って、その仮説が矛盾していないかチェックする。
論理の三兄弟をセットで使いこなせるようになったとき、あなたの思考力は劇的に進化しているはずです。
もっと深く学びたい方は、ロジカルシンキングの基本書を読んだり、クリティカルシンキングのワークショップに参加したりするのも良いでしょう。
ぜひ、ワクワクしながら思考の冒険を楽しんでください。
次は、あなたの身の回りで起きている不思議な事象から、どんな素晴らしい仮説が生まれるでしょうか。
もし面白い発見があったら、ぜひ教えてくださいね!