ベイズ推論入門:事前確率と尤度を用いた確率の計算手法
こんにちは。ゆうせいです。
物事の結果には、複数の原因が考えられます。例えば、学校に遅刻してしまったという結果に対しては、寝坊、電車の遅延、自転車のパンクなどが原因として挙げられるでしょう。これらを確率の視点から分析する方法があります。物事の結果には複数の原因が存在し、原因ごとの発生確率をモデル化したものを生成モデルと呼びます。本記事では「遅刻」の事例で、生成モデルの仕組みを解説します。

生成モデルと確率の用語解説
生成モデルの計算には以下の三つの専門用語を使用します。
- 事前確率:原因そのものが普段どのくらいの頻度で発生するかを示す確率です。高校生の生活に例えるなら、学校に登校する日の中で、寝坊をしてしまう日数の割合に該当します。
- 尤度:特定の原因が起きたという条件のもとで、結果が発生する確率を指します。寝坊をした日に、遅刻という結果に至る割合に相当します。
- 同時確率:原因と結果が両方とも発生する確率です。寝坊をして遅刻をする確率は、事前確率と尤度を掛け合わせることで求められます。
遅刻の事例を用いた計算手順
生徒が学校に遅刻したという結果に対する確率を計算します。
各原因の確率算出
遅刻の原因として、寝坊、電車の遅延、自転車のパンクを想定して数値を設定します。
- 寝坊による遅刻寝坊の事前確率を0.6、寝坊した際に遅刻する尤度を0.9とします。寝坊による遅刻の確率は、0.6と0.9を掛け合わせた0.54となります。
- 電車の遅延による遅刻電車の遅延の事前確率を0.3、電車が遅延した際に遅刻する尤度を0.8とします。電車の遅延による遅刻の確率は、0.3と0.8を掛け合わせた0.24となります。
- 自転車のパンクによる遅刻自転車のパンクの事前確率を0.1、パンクした際に遅刻する尤度を1.0とします。自転車のパンクによる遅刻の確率は、0.1と1.0を掛け合わせた0.1となります。
算出された数値を比較すると、0.54という最大値を出した寝坊が最大の原因であると推論できます。
メリットとデメリット
確率を用いた推論手法には、以下の特徴が存在します。
- メリット:観測されたデータに基づいて、複数の原因の中から最も可能性の高いものを定量的に比較できる点です。
- デメリット:計算の元となる確率を設定する際、過去のデータが不足していると、初期値の決定が困難になる点です。
まとめ
確率推論の仕組みを理解するためには、以下の順序で学習を進める手順が有効です。
- 事前確率と尤度の定義を正確に把握する。
- 事前確率と尤度の積から、全体の確率を算出する手順を習得する。
- 以下の分数式で表されるベイズの定理を学び、結果から原因を逆算する事後確率の計算方法を理解する。
事後確率は、$\frac{P(B\vert{}A)P(A)}{P(B)}$ という数式を用いて計算されます。上記の三つの段階を踏むことで、複雑な事象に対する分析が可能になります。
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