グループ正規化(Group Normalization)の名称の由来と仕組み・特徴の解説
こんにちは。ゆうせいです。
ディープラーニングにおいて、入力データの偏りを整えて学習を円滑にする手法の一つにグループ正規化があります。この手法がなぜグループ正規化と呼ばれるのか、名称の背景や処理の仕組みについて解説します。

グループ正規化の名称の由来
グループ正規化という名称は、ネットワークの各層が持つチャンネルと呼ばれる特徴の成分をいくつかのグループにまとめ、そのまとまりごとに正規化を行う仕組みに由来します。
画像認識などのディープラーニングでは、1つの画像データに対して輪郭や色、質感といった異なる特徴を検出するために、複数のチャンネルを用意して処理を進めます。
グループ正規化は、これらのチャンネルを任意の数ごとに分割してグループを作ります。そして、分割した各グループの内部だけでデータの平均と分散を計算し、数値を整えます。チャンネルをグループに分けて正規化処理を実行するアルゴリズムであるため、グループ正規化(Group Normalization)と命名されました。
高校の部活動に例えると、写真部に所属する全生徒(全チャンネル)を一度に評価するのではなく、人物担当班や風景担当班といった班(グループ)に分け、その班の中だけで作品の点数の平均やばらつきを揃えて評価し直す作業に相当します。
グループ正規化の計算手順
グループ正規化では、1枚のデータに含まれるチャンネル群を複数のグループへ均等に配分し、グループごとに以下の数式処理を実行します。
1つのグループに含まれる要素数を m、各要素の数値を x と置いた場合、該当するグループ内の平均値を算出します。
続いて、算出した平均値を用いて同一グループ内の分散を求めます。
求めた平均値と分散を使用し、グループ内の数値を平均0、分散1の状態へ変換します。ゼロ除算を避ける目的で分母には微小な定数 epsilon を加算します。
最後に、ネットワークの表現力を保持するため、学習によって更新されるスケール係数 gamma とシフト係数 beta を適用して最終結果を出力します。
グループ正規化のメリットとデメリット
グループ正規化を深層学習モデルに導入した際に確認できる特徴は次の通りです。
メリット
- バッチサイズの影響を受けない:データの平均や分散の計算にバッチ方向の情報を含めないため、一度に処理するデータ数が1枚であっても安定して計算を実行できます。
- メモリ制約の強いタスクに適している:物体検出や領域分割のように高解像度画像を扱い、計算機の制約からバッチサイズを極端に小さくせざるを得ない環境でも学習精度が低下しません。
- 学習時と推論時の処理が一致する:データ1件ごとにグループ単位で統計量を算出するため、推論時向けに移動平均パラメータを保持・切り替える処理手順が不要になります。
デメリット
- 最適なグループ数の探索が必要になる:チャンネルを何個ずつのグループに分割するかというハイパーパラメータが存在し、設定値によって認識精度が変化します。
- 十分なバッチサイズを確保できる環境では利点が薄い:大きなバッチサイズを扱える画像分類などのタスクでは、バッチ正規化と同等またはわずかに下回る精度に留まる傾向があります。
- チャンネル数が少ない層では分割が困難になる:入力層に近い段階など、総チャンネル数が極端に少ない層ではグループの分割が成立しにくくなります。
まとめ
グループ正規化は、名前の通りチャンネルを複数のグループに束ねて正規化を行う手法です。バッチの大きさに頼らず単一のデータ内で完結して計算できるため、メモリ消費の大きい画像タスクなどで広く活用されています。
グループ正規化の理解を深めるための学習ステップは以下の通りです。
- データの構造を把握する:画像データが持つバッチ、チャンネル、高さ、幅という4つの次元の配置を確認します。
- 他の正規化との境界線を整理する:全チャンネルを1つにまとめるレイヤー正規化、1チャンネルごとに分けるインスタンス正規化の中間にグループ正規化が位置づけられる関係を図表なしで数式から把握します。
- バッチサイズを変更した実験を行う:バッチ正規化とグループ正規化の双方について、バッチサイズを1や2に縮小した際の学習精度の推移を比較検証します。
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投稿者プロフィール

- 代表取締役
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セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
海外放浪の末、2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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学生時代は趣味と実益を兼ねてリゾートバイトにいそしむ。長野県白馬村に始まり、志賀高原でのスキーインストラクター、沖縄石垣島、北海道トマム。高じてオーストラリアのゴールドコーストでツアーガイドなど。現在は野菜作りにはまっている。




