「Jira(ジラ)」を新人エンジニア向けに解説
こんにちは。ゆうせいです。
今回は、新人エンジニア向けに「Jira(ジラ)」について解説します。Jiraはソフトウェア開発に欠かせないプロジェクト管理ツールの一つです。でも、「名前は聞いたことあるけど、何をするツールなの?」という人も多いはず。
そこで、Jiraの基本から使い方、メリット・デメリットまでわかりやすく説明します!
Jiraとは?
Jiraは、オーストラリアのソフトウェア会社 Atlassian(アトラシアン)が提供するプロジェクト管理ツールです。主にソフトウェア開発チームが タスク管理 や バグ管理、アジャイル開発 に活用しています。
簡単に言うと、「やるべきことをチームで共有し、進捗を管理するツール」 です。例えば、開発チームで「ログイン画面の修正をする」タスクがあったとします。このタスクをJiraに登録し、担当者を割り当てることで「誰が、いつまでに、何をやるのか」を可視化できます。
Jiraの基本概念
Jiraを使いこなすためには、以下の4つの概念を理解することが大切です。
① イシュートラッキング(Issue Tracking)
Jiraでは 「Issue(イシュー)」= タスク のことを指します。バグ、機能開発、ドキュメント作成など、あらゆる作業を「Issue」として管理します。
例えば、次のようなイシューが考えられます:
- バグ修正(例:「ログインボタンを押しても反応しない」)
- 新機能開発(例:「パスワードリセット機能を追加する」)
- 改善(例:「データベースのクエリを最適化する」)
② ボード(Board)
Jiraには 「カンバンボード」 という視覚的な管理機能があります。これは 付箋をホワイトボードに貼るような感覚で、タスクを動かせる仕組み です。
例えば、タスクを次のように分類できます:
- To Do(やること)
- In Progress(作業中)
- Done(完了)
作業の進捗に応じて、タスクをドラッグ&ドロップで移動させることができます。これにより、チーム全体の進捗をすぐに把握できます。
③ スプリント(Sprint)
「スプリント」とは、短期間(1〜4週間)で区切って開発を進める単位 のこと。アジャイル開発(スクラム開発)では、スプリントごとに作業計画を立て、決まった期間内にタスクをこなしていきます。
例えば、2週間のスプリントを設定し、「この2週間でA機能とBバグ修正を終わらせる」 という目標を立てます。スプリント終了後には、振り返り(レトロスペクティブ)を行い、改善点を探します。
④ バックログ(Backlog)
バックログは、「これからやるべきタスクのリスト」 のことです。タスクを優先順位ごとに並べ、必要なものから順番に対応していきます。
例えば、次のようなバックログがあるとします:
- ユーザープロフィール編集機能の追加
- 支払い機能のバグ修正
- APIのパフォーマンス改善
プロジェクトマネージャーやスクラムマスターが 優先順位を決め、スプリントに割り当てる ことで、効率よく作業を進められます。
Jiraのメリット・デメリット
Jiraを導入することで、チームの作業管理がスムーズになります。しかし、デメリットもあるため、バランスを考えながら使うことが大切です。
メリット
✅ タスク管理が明確になる
- 誰が何をやっているのかが可視化されるので、作業の重複を防げる。
✅ アジャイル開発と相性がいい
- スプリント管理、バックログ管理ができるため、スクラム開発がスムーズになる。
✅ カスタマイズ性が高い
- フィールドやワークフローを自由に変更でき、プロジェクトに合わせた管理ができる。
✅ 他のツールと連携しやすい
- GitHub、Slack、Confluence など、さまざまなツールと連携可能。
デメリット
❌ 学習コストが高い
- Jiraは機能が多いため、初心者が使いこなすには時間がかかる。
❌ 操作が複雑
- 必要な情報を探すのに時間がかかることがある。
❌ コストがかかる
- 無料プランもあるが、チーム規模が大きくなると有料プランが必要になる。
Jiraの基本的な使い方
1. イシューを作成する
- Jiraにログインし、「Create」ボタンをクリック。
- タスクのタイトル、説明、担当者、期限を入力。
- 「Create」を押してイシューを作成。
2. カンバンボードで進捗を管理する
- To Do(未着手)→ In Progress(作業中)→ Done(完了) へと移動。
- 作業が終わったら「Done」に移動し、完了を記録。
3. スプリントを開始する
- バックログからタスクをスプリントに追加。
- スプリントを開始し、設定した期間内に作業を進める。
Jiraを使いこなすためのコツ
Jiraを効果的に使うには、以下のポイントを意識すると良いでしょう。
✔ チームでルールを決める
- 「タスクのタイトルは統一する」「期限を必ず設定する」など、チーム内でルールを決めると管理しやすくなる。
✔ イシューの粒度を適切にする
- 1つのイシューが大きすぎると、作業が進んでいるのか分かりにくい。「1日〜3日程度で終わるタスク」に分割すると、進捗が把握しやすい。
✔ 定期的に振り返る
- スプリント終了後に「何がうまくいったか」「何を改善すべきか」を話し合うと、より良い使い方が見つかる。
まとめ
Jiraは、ソフトウェア開発におけるタスク管理を効率化する強力なツールです。最初は難しく感じるかもしれませんが、基本概念を押さえて、チームでルールを決めて運用すれば、プロジェクトの進行がスムーズになります。
まずは、「タスクを作成し、カンバンボードで管理する」 ことから始めてみましょう!少しずつ慣れていけば、Jiraの便利さが実感できるはずです。
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投稿者プロフィール
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セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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