【保存版】新人エンジニアが知っておきたいPythonの基本概念10選

こんにちは。ゆうせいです。
Pythonを学びはじめたばかりの新人エンジニアにとって、「どんな考え方を身につければいいのか?」はとても大事なポイントです。
ただコードを書くのではなく、Pythonらしい書き方や発想を理解することで、
読みやすく、安全で、他の人にも優しいコードが書けるようになりますよ!
今回は、「Pythonを学ぶなら必ず押さえておきたい10の基本概念」を、例や図を交えてやさしく解説していきます。
1. インデント(字下げ)=構文の一部
Pythonでは、インデントが文法そのものです。
if True:
print("こんにちは") # ← インデントが必要!
インデントを間違えるとエラーになります。他の言語でよくある波カッコ {}
は使いません。
例えるなら、Pythonは「見た目で階層を表す」日本語の縦書き文みたいなものです。
2. 動的型付け(Dynamic Typing)
Pythonでは、変数に型を指定する必要はありません。
x = 10
x = "文字列もOK"
でも便利な反面、型が勝手に変わる=バグのもとにもなるので注意!
型のチェックには
type()
を使うと便利です。
3. オブジェクト指向(Everything is an object)
Pythonでは、すべてがオブジェクトです。数値も文字列も関数も、みんな「オブジェクト」。
x = "hello"
print(x.upper()) # 文字列もオブジェクトなのでメソッドが使える
他の言語でいう「データ型+関数」ではなく、「データ=オブジェクト」にすべて集約されています。
4. 関数は第一級オブジェクト
Pythonでは関数を「変数として扱える」=ファーストクラス関数(First-class function)です。
def greet():
print("Hello")
x = greet
x() # Hello
関数を渡したり、戻したり、入れ子にしたり、柔軟な設計ができます!
5. リスト内包表記(List Comprehension)
Pythonならではの書き方で、リストを1行で生成できます。
squares = [x * x for x in range(5)]
従来のforループよりもシンプルで、Pythonらしい表現です。
コードの「読みやすさ(Readability)」を高めるための特徴です。
6. 例外処理(try / except)
Pythonでは、エラーを try ~ except で処理するのが基本。
try:
x = 1 / 0
except ZeroDivisionError:
print("ゼロでは割れません")
エラーを「避ける」のではなく、「起きたときに優しく対応する」のがPython流。
7. イテレータとジェネレータ
大量のデータを扱うとき、メモリを節約するにはイテレータ(iterator)やジェネレータ(generator)が便利です。
def count_up():
for i in range(3):
yield i
for n in count_up():
print(n)
このように yield
を使うと、一度に全部は計算せず、必要なときに1つずつ処理できます。
8. with構文(コンテキストマネージャ)
ファイルのように使い終わったら閉じなきゃいけないものには with
が便利です。
with open("test.txt", "r") as f:
data = f.read()
これは「開けたら必ず閉じる」というルールを自動で守ってくれる仕組みです。
9. モジュールとパッケージ
Pythonは、コードを分けて再利用しやすい設計になっています。
- モジュール:Pythonファイル(
.py
) - パッケージ:モジュールの集まり(フォルダ+
__init__.py
)
import math
print(math.sqrt(16))
自作モジュールも簡単に作れるので、コードの整理・再利用がしやすいのが特徴です。
10. 「Pythonらしさ」=Zen of Python
Pythonには「こう書くといいよ」という哲学的なガイドラインがあります。
import this
と打つと、「The Zen of Python」というメッセージが表示されます。
- Simple is better than complex.(単純は複雑に勝る)
- Readability counts.(読みやすさは重要)
- There should be one-- and preferably only one --obvious way to do it.(明確な方法は1つであるべき)
これを心に留めておくと、より「Pythonらしい」コードが書けるようになります!
まとめ:新人エンジニアがまず押さえるべきPythonの10概念
番号 | 概念 | ポイント |
---|---|---|
1 | インデント | 書式=文法。ずれると即エラー |
2 | 動的型付け | 型指定不要だが、混乱に注意 |
3 | オブジェクト指向 | すべてがオブジェクト |
4 | 関数もオブジェクト | 関数を変数にしたり渡したり |
5 | リスト内包表記 | Pythonらしい短く美しい書き方 |
6 | 例外処理 | try-exceptで優しいエラー対応 |
7 | ジェネレータ | メモリを節約するしくみ |
8 | with構文 | 自動でクリーンアップ |
9 | モジュール | コードの再利用と整理 |
10 | Zen of Python | シンプル・読みやすさを重視 |
今後の学習の指針
Pythonを「書ける」だけでなく、「Pythonらしく書ける」ようになるには、この10個の考え方を意識するのが大切です。
次はこんなことに挑戦してみましょう!
- 実際にコードを書きながら、上の概念を1つずつ確認してみる
Zen of Python
を印刷して机の前に貼っておく- 自分の書いたコードに対して「もっとPythonらしく書けないか?」と考える
- 他の人のコードを読んで、「なぜそう書いてるのか」を考えてみる
分からない部分があれば、遠慮なく質問してくださいね!
一歩一歩、確実にPythonエンジニアへの道を進んでいきましょう!
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投稿者プロフィール

- 代表取締役
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セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
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