アドラーの心理学をメンタルヘルスに活かす

こんにちは。ゆうせいです。
今日は「アドラー心理学をメンタルヘルスにどう活かすか」というテーマについてお話ししていきます。アドラー心理学という言葉、聞いたことがありますか?名前だけ知っているという方も多いかもしれませんね。これは、オーストリアの心理学者アルフレッド・アドラーによって提唱された心理学の一分野で、人間関係や自己成長に焦点を当てた考え方です。

一見難しそうに感じるかもしれませんが、アドラー心理学を日常に取り入れると、ストレスや悩みを軽減し、より生きやすい心の状態を作ることができます。具体的な内容を分かりやすく説明していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください!


アドラー心理学の基本的な考え方

アドラー心理学の中心的な概念は「共同体感覚」と呼ばれるものです。これは「人は他者とつながり、社会の一員であると感じることで幸せを感じられる」という考え方です。また、以下の3つのポイントが重要な柱として挙げられます。

1. 目的論

アドラー心理学では、人間の行動は過去の出来事ではなく、「未来の目的」によって決まると考えます。たとえば、「子どものころの失敗が原因で自信が持てない」というより、「自信を持つことを避けることで、失敗を恐れなくて済む」という目的があると解釈するのです。

2. 自己責任

アドラー心理学では、人生における出来事を自分自身の選択として捉えます。他人や環境のせいにせず、自分の行動や考え方を変えることで、状況を改善できるという考え方です。

3. 課題の分離

「誰の課題か」をはっきりさせ、他人の課題に過剰に介入しないというのも大切なポイントです。たとえば、友人が何かに悩んでいたとしても、それを完全に解決するのは友人自身の課題であり、自分が肩代わりする必要はないという考えです。


アドラー心理学をメンタルヘルスに活かす方法

では、これらの考え方をどのようにメンタルヘルスに応用すれば良いのでしょうか?いくつかの具体的な方法を紹介します。

1. ネガティブな感情を目的論で解釈する

ストレスや不安が生まれるとき、「なぜこうなったのか」と原因を追求したくなります。しかし、アドラー心理学では「その感情がどんな目的を果たしているか」を考えます。たとえば、「怒りっぽいのは、周囲に支配的でいたいという目的があるのではないか?」といった具合です。

応用方法:
感情が湧いたとき、「自分はこれによって何を得ようとしているのか?」と問いかけてみましょう。目的が分かると、感情のコントロールがしやすくなります。


2. 自己責任を受け入れる

「上司が悪いからストレスが溜まる」や「家庭環境が原因で幸せを感じられない」という考えは、他人や環境に責任を押し付けることになります。しかし、アドラー心理学では、これらを「自分の受け取り方や行動が状況を作っている」と考えます。

応用方法:
ストレスを感じたときに、「自分はどう行動することで状況を変えられるか」を考えるクセをつけましょう。上司の言葉に過剰反応しているなら、「無視してもよい」と自分に許可を与えるのも一つの方法です。


3. 課題の分離を実践する

人間関係のトラブルや過剰なストレスは、他人の課題に過度に関与することで生じることが多いです。「これって本当に自分がやるべきこと?」と考え、他人の課題は他人に任せる勇気を持つことが重要です。

応用方法:
たとえば、友人の悩みを聞く際、「解決策を提示する必要はない。ただ話を聞くだけで十分」と割り切ってみましょう。


アドラー心理学を実践する際の注意点

もちろん、アドラー心理学にも課題があります。すべてを自己責任と捉えすぎると、逆に自分を追い詰めてしまうことがあります。また、課題の分離を徹底しすぎると、冷たい人間だと誤解されることもあります。

バランスを保ちながら、あくまで「自分を楽にするためのツール」として活用しましょう。


今後の学習の指針

アドラー心理学を活かすためには、まず日常生活で小さなステップを踏むことが大切です。おすすめの学習ステップは以下の通りです。

  1. アドラー心理学の入門書を読む(「嫌われる勇気」などが有名です)。
  2. 感情が湧いたときに「目的」を考える習慣をつける。
  3. 自分の課題と他人の課題を区別する訓練をする。

これを繰り返していくことで、メンタルヘルスの向上が期待できます。「やってみようかな」と思ったものから、ぜひ取り入れてみてくださいね!

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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