ファシリテーションの「困った!」とその解決策 – 企業研修のスムーズな進行のためのヒント

こんにちは。ゆうせいです。

今日は フリーランスの講師 の方向けにファシリテーションについて解説します。
ファシリテーションをしていると、「どうすればうまく進行できるんだろう?」と悩むことがよくありますよね。
「話がまとまらない…」「一部の人しか話さない…」「時間が足りない…」など、困る場面も多いはず。

でも大丈夫! よくあるファシリテーションの困った状況とその解決策 を紹介します。
これを知っておけば、スムーズな会議やワークショップができるようになりますよ!


困った①:参加者が話してくれない

▼ 状況
「何か意見はありますか?」と聞いても、シーン…。沈黙が続いてしまう。
特に日本の会議では、遠慮がちで発言しにくい雰囲気になりがちです。

✔ 解決策
アイスブレイクを活用する
会議の最初に軽い自己紹介や雑談を入れると、リラックスして話しやすくなります。

指名ではなく「小グループ」で話す
いきなり全体で話すのではなく、2~3人の小グループで意見交換すると発言しやすくなります。
「まずペアで話し、その後に全体で共有しましょう」とすると、自然に発言が増えます。

サイレントブレスト(Silent Brainstorming)を試す
いきなり話すのが苦手な人もいるので、紙に書いてから発表 する時間を設けるのも有効です。


困った②:一部の人ばかり話してしまう

▼ 状況
活発に意見を出す人がいるのは良いことですが、一部の人の発言が多く、他の人が黙ってしまうことも…。

✔ 解決策
「ラウンドロビン方式」を使う
「順番に一言ずつ発表しましょう」と促せば、全員が発言する機会を得られます。
「発言しなくてもOK」ではなく「一言だけでも発言する場」とすると、全員の意見を引き出せます。

「ポストイット方式」で意見を出す
口頭ではなく、ポストイットに意見を書いてボードに貼り、それをもとに議論すると、発言が偏りにくくなります。

「タイムリミット」を設定する
話が長くなりがちな人には、「1人30秒で!」と時間を制限すると、発言が簡潔になります。


困った③:話がまとまらない

▼ 状況
議論が発散しすぎて、結論が見えなくなる…。
「色んな意見が出たけど、結局どうするの?」と混乱することもあります。

✔ 解決策
途中で「サマリー(要約)」を入れる
「ここまでの話をまとめると…」と要約すると、方向性が整理されます。
ファシリテーターが「3つのポイントに分けると…」と整理してあげるのも効果的。

決定マトリックスを使う
意見がバラバラなときは、「どの意見を優先するか?」を表に整理すると、話がまとまりやすくなります。
例えば、影響度 × 実行可能性 の軸でアイデアを分類すると、最適な選択肢が見えてきます。

コンセンサスではなく「投票」する
全員の意見を100%まとめるのが難しい場合、多数決や投票で決める のも一つの手です。
「どの案がいいか? 各自1つ選んでください」と促すと、スムーズに決まりやすくなります。


困った④:時間が足りない

▼ 状況
「時間内に終わらない…!」
話が脱線したり、議論が白熱しすぎたりして、予定していたアジェンダを消化できなくなることも。

✔ 解決策
「タイムキーパー」を決める
時間管理をする担当を1人決め、「あと◯分です!」と定期的に伝えてもらうと、意識が高まります。

議論を「時間ごと」に区切る
「この議題は15分で決める」など、時間を区切っておくと、時間切れを防げます。
途中で「残り5分なので結論を出しましょう」と促すのも重要です。

長くなりそうな話は「持ち帰り」
「これ以上話しても決まらないな…」と思ったら、「この件は次回に持ち越しましょう」と区切るのも大切。
無理にすべてを決めようとせず、時間を区切って進めましょう。


困った⑤:議論が感情的になってしまう

▼ 状況
意見がぶつかってしまい、感情的な対立に発展することも…。
「言い争いになってしまった」「相手を否定するような言葉が飛び交う」などの状況は避けたいですよね。

✔ 解決策
リフレーミングを使う
対立した意見も、「見方を変えれば両方とも大事」と伝えると、対立が和らぎます。
「Aさんは◯◯を重視、Bさんは△△を大切にしていますね」と整理すると、感情的になりにくくなります。

「Iメッセージ」で伝える
「あなたの意見は間違っている!」ではなく、「私は◯◯だと思います」と**「I(私)」を主語にする**と、攻撃的になりにくいです。

冷却時間をつくる
議論がヒートアップしすぎたら、「少し休憩しましょう」と5分ほどクールダウンするのも効果的。
気持ちが落ち着くと、冷静な話し合いに戻りやすくなります。


まとめ

ファシリテーションでは、予想外のトラブルが起こることもありますが、適切な対策を知っていれば落ち着いて対応 できます!

参加者が話さない → アイスブレイク・小グループで発言しやすくする
一部の人だけ話す → 順番制・ポストイットで意見を可視化
話がまとまらない → 要約・決定マトリックス・投票を活用
時間が足りない → タイムキーパー・時間ごとの区切りを設定
感情的な対立 → リフレーミング・Iメッセージ・冷却時間の確保

この解決策を活用して、スムーズなファシリテーションで企業研修を盛り上げてください。

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
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