メールが届かない場合、受信側のメールサーバーや送信者のメールアドレスがブラックリストに載っている可能性があります

メールが届かない場合、受信側のメールサーバーや送信者のメールアドレスがブラックリストに載っている可能性があります。ブラックリストに載ると、特定のメールサーバーやプロバイダがそのメールを拒否したり、迷惑メールとして扱ったりするため、届かなくなることがあるのです。ここでは、ブラックリストを確認する方法とその対処法について詳しく解説します。


ブラックリストとは?

ブラックリストとは、不正行為や迷惑メール送信の疑いがあるIPアドレスやドメインを登録し、そのリストに載ったメール送信を制限するためのリストです。スパムメールや不正アクセスを防ぐ目的で使用され、メールプロバイダやインターネットサービスプロバイダ(ISP)などが、これらのリストを参照して特定のIPアドレスやドメインからのメールを拒否します。

ブラックリストに載る原因

ブラックリストに載る原因は以下のようなものがあります:

  • 大量のメール送信:短時間に大量のメールを送信すると、スパムの疑いでブラックリストに登録されることがあります。
  • ユーザーからのスパム報告:送信先のユーザーが「スパム」として報告すると、一定数を超えるとブラックリストに登録されることがあります。
  • 感染したコンピュータやサーバー:マルウェア感染により、不正にスパムメールが送信されてしまうケースもあります。

ブラックリストの確認方法

1. オンラインのブラックリストチェックツールを利用する

ブラックリストの状況は、インターネット上にある無料ツールで簡単に確認できます。以下のようなツールがあります:

  • MXToolbox:IPアドレスやドメイン名を入力するだけで、複数のブラックリストを一度にチェックできます。
  • MultiRBL:こちらも複数のブラックリストデータベースにアクセスして、リストに登録されているかを確認できます。

使い方の例:MXToolbox

  1. MXToolboxのサイトにアクセスし、「Blacklist Check」を選択します。
  2. 確認したいIPアドレスまたはドメインを入力し、検索ボタンをクリックします。
  3. 検索結果が表示され、ブラックリストに登録されている場合はその詳細が表示されます。

2. メールサーバーのログを確認する

ブラックリストによる拒否が原因かどうかを調べるために、メールサーバーのログを確認する方法もあります。管理者がサーバーログにアクセスできる場合、ログ内のエラーメッセージや警告に「550」や「554」などのエラーメッセージが含まれていることが多いです。これらは一般的に「スパムとして拒否」されたことを意味し、ブラックリストによるものか判断する手がかりになります。

3. メール送信者に直接確認を依頼する

もし送信側のメールアドレスがブラックリストに載っているか不明な場合、送信者に確認を依頼することも可能です。特に企業メールの場合は、メールシステムの管理者がログを調べ、原因を追求してくれることがあります。


ブラックリストに載っている場合の対処法

もしブラックリストに載っていることが確認された場合は、以下の手順で対処できます。

1. ブラックリストの解除申請を行う

ほとんどのブラックリスト運営団体では、解除申請フォームが用意されています。リストに誤って載せられたと考えられる場合、以下のような情報を添えて解除申請を行います。

  • IPアドレスまたはドメイン名
  • スパム送信の意図がないことの説明
  • 対策や再発防止策についての説明

2. サーバーやメール設定を見直す

再発防止のため、サーバー設定やメール送信方法を見直すことが必要です。

  • 逆引き設定(PTRレコード):正しく設定されていないとスパム判定を受けやすいので、確認しましょう。
  • SPFレコードやDKIM署名:送信元の正当性を証明するための技術です。SPFとDKIMを適切に設定すると、迷惑メール判定を受けにくくなります。

3. メール送信のルールを守る

スパムとみなされる可能性を減らすため、適切なメール送信ルールに従うことも重要です。

  • 大量送信の制限:短時間に大量のメールを送信するのは避けましょう。
  • 購読解除オプションの明示:受信者が簡単に購読解除できるリンクをメールに含めることで、スパム報告を減らすことができます。

ブラックリストの確認と対処のまとめ

方法内容メリット
オンラインツールMXToolboxなどのツールを利用して、簡単にリスト確認誰でも簡単に利用でき、すぐに確認結果が分かる
サーバーログの確認サーバーエラーの詳細を確認エラーメッセージからブラックリストの原因が特定可能
解除申請ブラックリスト運営団体に解除を依頼リストからの解除を正式に申請できる
メール設定の見直し逆引き設定やSPF、DKIMの導入によって信頼性を向上迷惑メール判定の回避や再発防止

ブラックリストに載っているかを確認し、適切な対処を行うことで、メールの受信率を改善しやすくなります。今後は、メール送信のルールを守りながら、迷惑メール扱いされない信頼性の高いメール運用を心がけましょう。

投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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