交絡因子とマルチコの違いをスッキリ解決!データ分析の落とし穴を回避する超入門ガイド

こんにちは。ゆうせいです。

データ分析の勉強を始めると、必ずと言っていいほどぶつかる壁がありますよね。交絡因子(こうらくいんし)やマルチコ(多重共線性)といった専門用語です。名前だけ聞くと、なんだか難しそうな呪文のように感じませんか。

実は、この二つは似ているようで、全く別物です。もしこれらを混同したまま分析を進めてしまうと、せっかく集めたデータから真逆の結論を導き出してしまうかもしれません。

あなたは、アイスクリームの売上が増えると、水難事故が増えるという話を聞いたことがありますか。この不思議な現象を解き明かす鍵が、まさに交絡因子に隠されているのです。

それでは、データの裏側に隠された真実を見抜く力を一緒に養っていきましょう!

交絡因子とは?因果関係を狂わせる黒幕の正体

まず、交絡因子について解説します。結論から言うと、交絡因子とは、原因と結果の両方に影響を与えてしまい、本当は関係がないのにあたかも関係があるように見せかける黒幕のことです。

先ほどのアイスクリームの例で考えてみましょう。

  • 原因:アイスクリームの売上
  • 結果:水難事故の数

データだけを見れば、アイスの売上が上がると水難事故も増えるという強い相関関係が見つかります。しかし、アイスを食べたからといって溺れるわけではありませんよね。ここで登場するのが、気温という交絡因子です。

気温が上がれば、みんなアイスを食べたくなります。同時に、気温が上がれば、海やプールに行く人が増えて水難事故も増えます。気温という黒幕が裏で糸を引いているせいで、アイスと事故に因果関係があるように見えていただけなのです。

交絡因子のメリットとデメリット

交絡因子を正しく理解し、制御することには大きな意味があります。

  • メリット正しく対処すれば、物事の真の因果関係を特定できます。無駄な施策を打たずに済むため、ビジネスや研究の精度が劇的に向上します。
  • デメリット存在を無視すると、間違った判断を下します。例えば、効果のない薬を効果があると誤認したり、売上に貢献していない広告に予算を投じ続けたりするリスクが生じます。

マルチコ(多重共線性)とは?計算を壊す情報の重複

次に、マルチコについてお話しします。これは英語の Multicollinearity(マルチコリニアリティ)の略称です。

統計学におけるマルチコとは、説明変数(原因となるデータ)同士が、お互いに強すぎる相関を持っている状態を指します。

例えば、ある人の健康状態を予測したいとき、右足の長さと左足の長さの両方をデータとして入れたらどうなるでしょうか。右足が長ければ、当然左足も長いはずですよね。このように、ほぼ同じ意味を持つデータが複数入り混じると、コンピューターはどちらのデータが結果に貢献しているのか判断できなくなり、計算結果が不安定になってしまいます。

これを専門用語で「行列の解が不安定になる」と言ったりしますが、要は情報の重複によるパニック状態だと考えてください。

マルチコのメリットとデメリット

  • メリットマルチコが発生していることに気づければ、データの重複を削ぎ落として、モデルをシンプルに軽量化できます。
  • デメリット計算結果の信頼性がガタ落ちします。昨日まではプラスの影響を与えていたデータが、今日はマイナスの影響として算出されるような、デタラメな数値が出やすくなります。

交絡因子とマルチコの決定的な違い

さて、ここで本題です。交絡因子とマルチコは何が違うのでしょうか。

簡単にまとめると、視点が異なります。

  • 交絡因子は、因果関係を歪ませる外的要因に注目しています。
  • マルチコは、データ同士の被りによる計算上の不具合に注目しています。

交絡因子は、それを取り除かないと真実が見えません。一方でマルチコは、計算を正しく行うために整理整頓が必要な状態です。

ここで、少し算数の話をしましょう。ある数式に交絡の影響やデータの重複があると、正解にたどり着けません。

例えば、

y = ax + b

という式があったとき、

x

の中に他の要素が混ざり合っているのが交絡、

x_1

x_2

がほぼ同じなのがマルチコです。

データの関係性を整理する表

理解を深めるために、それぞれの特徴を表で比較してみましょう。

特徴交絡因子マルチコ
焦点因果関係の正しさ計算の安定性
原因隠れた第3の変数の存在変数同士の強い相関
解決策交絡変数を固定して分析する重複した変数を削除する
例えアイスと事故の間の気温右足の長さと左足の長さ

どうでしょうか。少しずつ違いがクリアになってきましたか。

今後の学習の指針

今回の内容をマスターしたら、次は重回帰分析(じゅうかいきぶんせき)という手法を学んでみてください。複数のデータを同時に扱うこの手法では、今回お話しした交絡とマルチコへの対処が成功の鍵を握ります。

また、統計ソフトやプログラミングを使って、実際に VIF(ブイアイエフ)という指標を計算してみるのも面白いですよ。これは、マルチコがどれくらい深刻かを数値で教えてくれる便利な道具です。

一歩ずつ、データの裏側を読み解く探偵のような視点を養っていきましょう。応援しています!

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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学生時代は趣味と実益を兼ねてリゾートバイトにいそしむ。長野県白馬村に始まり、志賀高原でのスキーインストラクター、沖縄石垣島、北海道トマム。高じてオーストラリアのゴールドコーストでツアーガイドなど。現在は野菜作りにはまっている。