心の知能指数を高める!正しさより優しさを選ぶコミュニケーションの極意

こんにちは。ゆうせいです。

みなさんは、職場の同僚や後輩と意見が食い違ったとき、相手の間違いをこれでもかと論理的に詰め寄ってしまった経験はありませんか。その場では議論に勝ったとしても、なんだか後味の悪さが残ったり、相手との関係がギクシャクしてしまったりすること、ありますよね。

研修講師として多くの受講者にお会いする中で、仕事の成果を出す人ほど、実は論理的な正論よりも相手への配慮、つまり優しさを優先していることに気づかされます。

今回は、なぜビジネスの現場で正しさよりも優しさを選ぶべきなのか、その理由と具体的な方法について一緒に考えていきましょう。

そもそも正しさとは何でしょうか

正しさという言葉を聞くと、テストの解答のように1つの明確な答えがあるように感じられます。しかし、人間関係における正しさには、主観というフィルターがかかっています。

ここで専門用語を1つ紹介します。それは「認知バイアス」です。

認知バイアスとは

認知バイアスとは、自分の思い込みや周囲の環境によって、物事を偏った見方で判断してしまう心の癖のことです。

例えば、新しいプロジェクトが失敗したとき、あなたは「準備不足だった」と正しさを主張するかもしれません。しかし、別の人は「予算が足りなかった」という別の正しさを持っているかもしれません。

高校生の部活動に例えてみましょう。

練習を厳しくして全国大会を目指すべきだという正論と、みんなで楽しく活動して思い出を作るべきだという正論、どちらも間違っていません。これを自分の正義だけで押し通そうとすると、チームはバラバラになってしまいます。

あなたは、自分の正義が誰かを傷つけていないか、立ち止まって考えたことはありますか。

正しさを追求することのメリットとデメリット

物事を白黒はっきりさせることは、一見すると効率的に見えます。しかし、そこには大きな落とし穴が隠されています。

メリット

  • 意思決定のスピードが上がる
  • ルールの徹底により組織の規律が守られる
  • 論理的な納得感を得やすい

デメリット

  • 相手の感情を無視するため、心のシャッターを閉ざされる
  • 心理的安全性が損なわれ、新しい意見が出にくくなる
  • 正論ハラスメント(ロジハラ)となり、人間関係が破綻する

組織を動かすのはルールではなく人間です。心が離れてしまった相手は、どんなに正しい指示であっても、動いてはくれません。

優しさを選ぶための具体的ステップ

では、具体的にどうすれば優しさを優先できるのでしょうか。ここで大切になるのが「アンガーマネジメント」と「アサーティブ・コミュニケーション」という考え方です。

ステップ1:怒りの沸点をコントロールする

相手がミスをしたとき、カッとなって「なぜこんなこともできないんだ!」と正論をぶつけたくなるかもしれません。そのときは、アンガーマネジメントを実践しましょう。

まずは、心の中で 6 秒間数えてください。

怒りのピークは長続きしません。 1, 2, 3 \dots と数えるだけで、脳の理性を司る部分が働き始め、言葉のナイフを抜かずに済みます。

ステップ2:伝え方を工夫する

自分の意見を伝えるときは、アサーティブ・コミュニケーションを意識してください。これは、相手を尊重しながら、自分の意見も適切に伝える方法です。

例えば、締め切りを過ぎた部下に対して

「締め切りを守るのは社会人として当然だ(正論)」

と言うのではなく

「締め切りを過ぎてしまうと、私も次の作業ができなくて困っているんだ。どうすれば間に合うかな?(優しさを伴う相談)」

と言い換えてみましょう。

項目正論重視の伝え方優しさ重視の伝え方
視点過去のミスを追及する未来の解決策を話し合う
目的相手を屈服させる協力関係を築く
結果反発や萎縮を招く信頼と行動を引き出す

優しさは弱さではありません

優しさを選ぶというと、相手に媚びたり、甘やかしたりすることだと勘違いされることがあります。しかし、本当の優しさは、相手の成長を信じて寄り添う強さのことです。

計算式で表すなら、コミュニケーションの満足度は以下のように定義できるかもしれません。

満足度 = 内容の正しさ \times 伝え方の優しさ

どんなに内容が 100 点満点の正論でも、伝え方の優しさが 0 だったら、掛け算の結果はどうなるでしょうか。

そう、答えは 0 になってしまいます。

逆に、内容が 60 点くらいのアドバイスでも、伝え方に 100 点の優しさがあれば、相手にはしっかりと届きます。

今後の学習の指針

今日からできる第一歩は、会話の途中で「でも、それは違うよ」と言いたくなったときに、一度ぐっと飲み込んでみることです。

もっと深く学びたい方は、以下のステップで進んでみてください。

  1. 心理的安全性という言葉について調べてみる
  2. アンガーマネジメントの具体的なテクニック(コーピングマントラなど)を学ぶ
  3. I(アイ)メッセージを使って自分の感情を伝える練習をする

正論で相手を論破しても、あなたの味方は増えません。

しかし、優しさで相手を包めば、困難な壁にぶつかったときに必ず誰かが手を差し伸べてくれます。

明日のオフィスでは、正しさの剣を置いて、優しさの花束を届けてみませんか。

セイ・コンサルティング・グループでは新人エンジニア研修のアシスタント講師を募集しています。

投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
この記事に間違い等ありましたらぜひお知らせください。

学生時代は趣味と実益を兼ねてリゾートバイトにいそしむ。長野県白馬村に始まり、志賀高原でのスキーインストラクター、沖縄石垣島、北海道トマム。高じてオーストラリアのゴールドコーストでツアーガイドなど。現在は野菜作りにはまっている。