新人の不安を解消する質問対応の極意

新人から質問を受けたとき、あなたは自信を持って答えられていますか。実は、質問への返し方ひとつで、その場の空気はパッと明るくもなれば、逆に重苦しくもなってしまいます。

今回は、プロの講師が実践している質問対応の秘訣について解説します。

新人の不安を解消する質問対応の極意

こんにちは。ゆうせいです。

特に新人の方は、自分でも何が分からないのか分からなかったり、初歩的なことを聞いていいのか不安を感じていたりするものです。そこで講師に求められるのが、心理的安全性を確保する丁寧な対応です。

心理的安全性とは、組織やグループの中で「こんなことを言っても馬鹿にされない」と誰もが確信できている状態を指します。この安心感があるからこそ、人はのびのびと学び、成長できるのです。

それでは、具体的なステップを見ていきましょう。


1. 全体共有と承認で場を温める

質問が出たら、まずは「いい質問ですね」と肯定することから始めましょう。

復唱によるリスペクトの表明

肯定した後は、質問の内容を要約して全員に聞こえるように復唱します。

  • 質問者へのリスペクトを示す
  • 後ろの席の人や聞き逃した人にも内容を共有する
  • 個人の疑問を「全員の学び」に昇華させる

一人の疑問は、実は他の参加者も抱いていることが多いものです。復唱することで、会場全体に「今の質問は皆で共有すべき価値がある」というメッセージを届けることができます。


2. 結論から端的に伝えるPREP法

回答するときは、出し惜しみせず、真っ先に「答え」を伝えましょう。ここで役立つのがPREP法というフレームワークです。

PREP法とは

PREP法は、以下の頭文字をとった論理的な話し方の型です。

  • Point:結論
  • Reason:理由
  • Example:具体例
  • Point:結論の再確認

業務知識が浅い新人に対して、背景や理由から長々と話し始めると、結局何が正解なのか混乱を招いてしまいます。「結論は〇〇です。なぜなら〜」と論理的に繋げることで、理解スピードは格段に上がります。

結論の重要性を数式で表すと、情報の価値 V は、結論 C を理由 R で割ったものではなく、むしろ結論が先に来ることで最大化されます。


3. 理解と納得度を必ず確認する

一方的に自分の知識を披露して満足してはいけません。回答の最後には、必ず相手の状況を確認する一言を添えましょう。

安心感を生む最後の一言

相手の表情やうなずきを観察しながら、次のように問いかけてみてください。

  • 今の説明で疑問は解消されましたか?
  • 答えになっていますか?

この確認があるからこそ、新人は安心して次のステップへ進むことができます。また、一つの質問が呼び水となって、次々に質問が出ることもよくあります。「他にはありませんか?」と全体に呼びかけるのも、学びを深めるために非常に有効です。


質問対応を磨くメリットとデメリット

この対応法を取り入れると、研修の質はどう変わるでしょうか。

メリット

最大のメリットは、受講者との間に強い信頼関係が築けることです。自分の疑問が丁寧に扱われたと感じた受講者は、より能動的に講義に参加するようになります。また、PREP法を意識することで、講師自身の論理的思考力も磨かれます。

デメリット

一つひとつの質問に対して丁寧に回答するため、予定していた進行時間を圧迫してしまう可能性があります。時間の管理には注意が必要ですが、受講者の疑問を置き去りにして進むより、本質的な学びを提供できる価値の方がはるかに大きいと言えます。


まとめと今後のステップ

質問対応のベストプラクティスは、相手を尊重し、分かりやすく伝え、最後に確認することです。

  • 肯定と復唱でリスペクトを示す
  • 結論から話して理解を助ける
  • 納得したかを確認して安心感を与える

これらを意識するだけで、あなたの講義は受講者にとって「何でも聞ける、最高の学びの場」へと変わります。

まずは次の機会に、誰かが質問してくれたら、間を置かずに「いい質問ですね!」と笑顔で返してみてください。その瞬間、会場の温度が 1 度上がるのを感じられるはずです。

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
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学生時代は趣味と実益を兼ねてリゾートバイトにいそしむ。長野県白馬村に始まり、志賀高原でのスキーインストラクター、沖縄石垣島、北海道トマム。高じてオーストラリアのゴールドコーストでツアーガイドなど。現在は野菜作りにはまっている。