災害で止まる会社、動く会社。経営層のためのBCPと「Anker PowerHouse II 800」という選択肢

こんにちは。ゆうせいです。

経営者の皆様に、突然ですが質問です。

「もし今、大規模な停電が発生し、丸一日オフィスや店舗の電気が止まったら…御社のビジネスは、どの程度機能し続けるでしょうか?」

多くの業務が電力とインターネットに依存する現代において、これは非常に深刻な問いのはずです。そして、この「万が一」に備える経営戦略こそが、今回解説する「BCP」なのです。

BCP(事業継続計画)とは何ですか?

まず、専門用語が出てきましたね。「BCP」です。

これは「Business Continuity Plan」の略で、日本語では「事業継続計画」と呼ばれます。

難しく聞こえるかもしれませんが、心配いりません。

要するに、「災害や事故といった不測の事態が起きても、会社の大事な事業(特に“心臓部”)を止めない、あるいは、もし止まっても最短時間で復旧させるためのシナリオ(計画)」のことです。

これは、単なる「防災訓練」とは少し違います。

防災が主に「命を守る」ことに重点を置くのに対し、BCPは「命を守った上で、いかにビジネスを継続させ、顧客からの信用や従業員の雇用を守るか」という、経営そのものに直結する計画です。

経営者の視点で見れば、これは「守りの防災」ではなく、「会社の未来を守る“攻め”のリスク管理」と言えるでしょう。

停電がもたらす「本当の」脅威

BCPを考える上で、最も身近で、最も致命的なリスクの一つが「停電」です。

電気が止まると、具体的に何が困るでしょうか?

  • オフィスの照明が消える?
  • エアコンが止まる?

もちろんそれも問題ですが、ビジネスの「心臓部」を止める脅威は別にあります。

  1. 通信の途絶: ルーターや社内サーバーが停止し、インターネットが使えなくなります。情報収集も、顧客との連絡も、クラウド上のデータアクセスも全て不可能になります。
  2. データの損失: 作業中のPCが強制シャットダウンし、データが失われるかもしれません。安全にシャットダウンする猶予すらないのです。
  3. 業務の完全停止: レジが動かない、電話が取れない、PCが起動しない。これでは業務になりません。

これら全てが、会社の「信用」と「売上」に直結する問題だということが、お分かりいただけると思います。

従来の「発電機」がBCPに不向きな理由

「停電対策なら、発電機を用意すればいいのでは?」

そう考える方も多いでしょう。しかし、特にオフィスビルや店舗での利用において、従来のエンジン発電機には大きな課題があります。

  • 燃料の問題: ガソリンやカセットボンベなどの燃料が必要です。燃料は劣化するため、定期的な管理や入れ替えの手間がかかります。
  • 騒音と排気ガス: 運転音が非常に大きいため、オフィス内での使用は非現実的です。また、一酸化炭素を含む排気ガスが出るため、必ず屋外で稼働させる必要があります。
  • 即時性の欠如: 台風や豪雨のさなかに、屋外に発電機を設置し、燃料を入れ、ケーブルを室内に引き込む…というのは、非常に困難で危険です。

そこで注目されるのが、Anker PowerHouse II 800のような「ポータブル電源」なのです。

BCPの「切り札」としてのポータブル電源

「ポータブル電源」とは何でしょうか?

これは、発電機とは全く違います。「蓄電池」という言葉の方がイメージに近いかもしれません。

例えるなら、「持ち運びができる、家庭用コンセント(AC)を備えた超巨大なモバイルバッテリー」です。

Anker PowerHouse II 800は、その中でも大容量かつ高機能なモデルであり、BCP対策の「最初の砦」として非常に優れています。

なぜPowerHouse II 800がBCPに役立つのか?

発電機のデメリットを全て解消してくれるからです。

  1. 静かで、安全ファンが回る音はしますが、エンジン音はありません。排気ガスもゼロ。そのため、オフィスのデスクの下や、店舗のバックヤードなど、屋内の必要な場所ですぐに使えます!
  2. 即時性使い方は、壁のコンセントに挿すのと同じです。スイッチを入れて、機器を接続するだけ。災害発生時に、誰でもすぐに使えます。
  3. 「事業の核」を守る容量と出力このモデルは「778Wh(ワットアワー)」という容量を持っています。これは、「電力のタンクの大きさ」を示す数値です。例えば、ノートPC(消費電力50W)なら約13〜15時間、Wi-Fiルーター(15W)なら約45時間以上も動かし続けられる計算になります。さらに、出力は「500W(ワット)」。これは「一度に使える電力の強さ」です。オフィスのPC数台とルーター、スマートフォンの充電などを同時にまかなうパワーがあります。(※合計500Wまで)
  4. PCにも安心な「純正弦波」これが経営者にとって非常に重要なポイントです。この電源が供給する電気は、「純正弦波(じゅんせいげんは)」と呼ばれ、家庭のコンセントから流れる“キレイな”電気と同じ品質です。安価な電源だと電気が不安定(矩形波など)で、PCやサーバーなどの精密機器を故障させてしまうリスクがありますが、このモデルなら安心です。

比較表:発電機 vs PowerHouse II 800

比較項目エンジン発電機PowerHouse II 800
使用場所屋外のみ(排気ガス)屋内・屋外どこでも
騒音非常に大きい静か(ファンの音のみ)
燃料必要(ガソリン等)不要(充電式)
メンテナンス定期的な燃料交換・始動確認充放電(継ぎ足し充電OK)
即時性設置・燃料補給に手間スイッチONですぐ使える
精密機器機種による(インバーター式以外はNG)◎(純正弦波で安心)

導入時の注意点(デメリット)

もちろん、万能ではありません。経営判断のために、限界もしっかり理解しておきましょう。

  • 電力は有限あくまで「バッテリー」です。容量の778Whを使い切れば、当然止まります。これは数日間にわたる電力をまかなうものではなく、「停電発生直後の数時間〜1日を乗り切り、安全に業務をシャットダウンする」または「通信などの最低限のインフラを維持する」ためのものです。
  • 充電が必要使った後は、当然ながら充電が必要です。停電が復旧しなければ再充電できません。(別売りのソーラーパネルで充電する手もありますが、天候に左右されます)
  • 大電力は動かせないオフィスのエアコン、電子レンジ、大型の複合機、サーバーラック全体など、大きな電力を必要とするもの(500Wを超えるもの)は動かせません。

今後の学習の指針

Anker PowerHouse II 800は、BCPの「第一歩」として非常に有効な投資です。

もし導入を検討されるなら、経営者として次に行っていただきたいことがあります。

それは、「万が一の際、御社が“最低限”動かし続けるべき機器は何か?」をリストアップすることです。

  • 情報収集と連絡手段のためのルーター?
  • 顧客データを守るためのサーバー(を安全に落とすまでの電力)?
  • 従業員のスマートフォン充電?

それらが合計で何ワット(W)必要なのか、何時間(h)動かしたいのか。

それが分かれば、PowerHouse II 800が1台で足りるのか、あるいは複数台必要なのか、より具体的な計画が見えてきます。

まずは「停電しても、これだけは動かす!」という優先順位を決めること。それが、BCPのスタートラインです。

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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