AIが学習する秘訣!最適化アルゴリズムAdamの仕組みを徹底解説
こんにちは。ゆうせいです。
みなさんは、AIがどうやって賢くなっていくのか不思議に思ったことはありませんか。
コンピューターが膨大なデータから正解を導き出すとき、実は裏側でひたすら「もっと良い答えはないか」と探検を繰り返しているのです。
今回は、その探検を支える最強のガイド役、Adam(アダム)というアルゴリズムについてお話しします。
数式が出てくると難しそうに見えますが、イメージを掴めばとっても簡単ですよ。
一緒にAIの頭の中をのぞいてみましょう!
AIの学習を支えるオプティマイザとは
AIは学習を始めるとき、最初は何もわからない状態です。
そこで「損失関数」という指標を使います。
これは、AIの出した答えが正解からどれくらいズレているかを表すスコアのようなものです。
スコアが高いほど「間違いが多い」ということなので、このスコアを最小にすることがAIの目標になります。
このスコアを減らすために、どの方向にどれくらいパラメータを動かせばいいかを計算してくれるのが「オプティマイザ(最適化アルゴリズム)」です。
山登りに例えると、霧の中で一番低い谷底(正解)を目指して一歩ずつ足元を確認しながら降りていくようなイメージですね。
Adamは、数あるオプティマイザの中でも特に優秀で、多くのAI開発現場で愛用されています。
Adamの心臓部!モーメントの秘密
Adamがなぜ優秀なのか、その秘密は「過去の経験を活かす力」にあります。
AIがパラメータを更新するとき、Adamは2つの「モーメント」という値を計算しています。
1つ目は、進む方向の勢い。
2つ目は、その勢いの激しさ(変動の大きさ)です。
これらを組み合わせることで、Adamは状況に合わせて歩幅を自動で調整してくれるのです。
専門用語の解説と例え話
- 勾配(
)
今この瞬間の地面の傾き具合のことです。ボールを転がしたときに、どっちの方向にどれくらいの勢いで転がるかを示すガイドラインですね。 - 指数移動平均
Adamは、新しいデータだけでなく、過去のデータも少しずつ混ぜて計算します。これを指数移動平均と呼びます。例えば、昨日のテストの結果が100点でも、今日が0点だったら「あなたの実力」は急に0点にはなりませんよね。過去の成績も考慮して「だいたいこれくらいの実力かな」と判断する、あの感覚に似ています。
Adamの更新式の仕組み
Adamの計算式では、過去の情報を (ベータ)という数値を使って引き継ぎます。
例えば、二次のモーメント(勢いの激しさ)を更新する式を言葉にすると以下のようになります。
新しい蓄積 過去の蓄積
今の勢いの2乗
このように、全体の重みを としたとき、過去に
という重みを使っているなら、新しい情報にかける重みは 残りの
になります。
このバランス調整によって、急激な変化に惑わされすぎず、かつ新しい情報も取り入れるという絶妙な動きが可能になるのです。
Adamを使うメリットとデメリット
Adamは万能に見えますが、やはり得意不得意があります。
| 特徴 | 内容 |
| メリット | 学習がとにかく早く、細かい調整が少なくて済む |
| デメリット | 過去の記録を覚えるために、メモリを多く消費する |
どんなに優れた道具でも、使い所を見極めるのが大切だということですね!
これからの学習の指針
Adamの仕組みが少しだけ分かってきたでしょうか。
もし興味が湧いたら、次は以下のステップで学習を進めてみてください。
- 勾配降下法の基礎を復習して、ボールが谷を下るイメージを固める
- プログラミング言語のPythonを使って、実際にAdamを動かしてみる
- 他のオプティマイザ(RMSpropやMomentum)との違いを比較してみる
AIの世界は数学でできていますが、その根底にあるのは「どうすれば効率よくゴールに辿り着けるか」という人間らしい工夫の積み重ねです。