AIの普及でknow検索が少なるものの、Do検索のために研修会社はこれまで通りknow検索に向けたSEO 戦略にも注力すべきだという話。
こんにちは。ゆうせいです。
AI時代の検索行動の変化を受け、「Know検索が減少する」といわれることが増えました。しかし、それでも「Know系の記事を書く意義」はなくなりません。むしろ、Do検索を獲得するためには、Know検索に対応した高品質な記事を積極的に作成し、ドメインパワー(サイト全体の信頼性や評価)を高めることが重要です。
この記事では、まず、前提として、検索意図(ユーザーが検索を行う際の目的)について詳しく解説します。特に、「Do検索」「Know検索」「Go検索」といった種類を取り上げます。これらは、ウェブ検索の基本的な理解に欠かせない重要な概念です。
そしてドメインパワーを高めるということはどういうことかについて詳しく解説します。「内部リンク」や「外部リンク」を増やす戦略についてです。
検索意図とは?
皆さん、検索エンジンで何か調べるとき、どういう目的で検索しているか考えたことはありますか?単に「調べ物をしている」と思うかもしれませんが、実は検索にはさまざまな目的があり、それが検索結果にも影響を与えています。
それでは、それぞれの検索意図について一緒に学んでいきましょう!
検索意図とは、ユーザーが検索エンジンにキーワードを入力したときの「目的」や「意図」のことです。たとえば、「美味しいパスタのレシピ」と検索する人と、「近くのパスタ店」と検索する人では、求めているものが全く違いますよね。
検索意図は、主に次の3つに分類されます。
- Do(行動型)検索
- Know(情報型)検索
- Go(案内型)検索
これらの分類を知ることで、SEO(検索エンジン最適化)やマーケティング戦略の立案にも役立ちます。
Do検索(行動型検索)
概要
Do検索は、何らかの行動を起こしたいときに行われる検索です。例えば、「映画を予約する」「アプリをダウンロードする」「商品を購入する」といった具体的なアクションが目的になります。
例:
- 「ピザを注文」
- 「Java研修に申し込む」
- 「Photoshopをダウンロード」
特徴
Do検索の特徴は、「行動を前提としていること」です。検索結果には、行動を完了できるリンクやボタンが表示されることが多いです。
例えば、「ピザを注文」と検索すると、ピザのデリバリーサービスや近くのピザ店のページが上位に表示されます。また、Googleでは「スニペット」と呼ばれる簡易的な情報や、行動を促すボタンが表示されることもあります。
Know検索(情報型検索)
概要
Know検索は、「何かを知りたい」ときの検索です。行動を起こすわけではなく、情報を得ることが目的です。これは、インターネット検索で最も多い意図とされています。
例:
- 「猫の寿命」
- 「富士山の高さ」
- 「新型iPhoneの機能一覧」
特徴
Know検索では、情報を詳しく解説するコンテンツや記事が検索結果に表示されます。具体的な商品やサービスの紹介よりも、網羅的で信頼性の高い情報が求められます。
Go検索(案内型検索)
概要
Go検索は、「特定のウェブサイトや場所に行きたい」という意図を持つ検索です。特定のブランドや店舗、ウェブサイトにアクセスするために行われます。
例:
- 「Amazon」
- 「スターバックス渋谷店」
- 「Googleドライブにログイン」
特徴
Go検索では、目的地となるサイトやサービスが検索結果の上位に表示されます。例えば、「Amazon」と検索すれば、Amazonの公式サイトがほぼ確実にトップに表示されます。
検索エンジンでは、「ナビゲーショナル検索」とも呼ばれることがあります。
検索意図を理解するメリット
検索意図を理解することは、個人としてもビジネスとしても大きなメリットがあります。
1. 情報収集が効率的になる
自分が「知りたいのか」「行動したいのか」「特定のサイトを探しているのか」を意識するだけで、検索キーワードを適切に選べるようになります。
2. SEO対策に役立つ
サイト運営者にとっては、ユーザーがどの意図で検索するかを理解することで、コンテンツを適切に設計できます。
3. 広告戦略を最適化できる
Do検索ユーザーに向けた広告を出せば、購買や申込率の向上が期待できます。一方で、Know検索では信頼性の高い情報提供が重視されます。
検索意図ごとのキーワード設計
以下に、それぞれの検索意図に合わせたキーワードの例を示します。
検索意図 | キーワード例 | コンテンツ例 |
---|---|---|
Do | 「〇〇を購入」「申し込み」「注文」 | 商品購入ページ、アプリダウンロード案内 |
Know | 「〇〇とは」「おすすめ」「仕組み」 | ブログ記事、ハウツーガイド、Q&Aページ |
Go | 「〇〇公式」「店舗名」「ログイン」 | ブランド公式ページ、ナビゲーションページ |
ただし、AIが普及するにつれて、ユーザーの検索行動が以下のように変化しています。
AIの普及でKnow検索が減少する背景
- AIによる簡潔な回答が主流化
AIは「〇〇とは?」といったシンプルな質問に対して、即座に的確な回答を提示できます。そのため、ウェブページを訪問する必要が減少しています。 - 情報型検索の減少
以前はウェブサイトが担っていた情報提供の役割が、AIに移行しつつあります。その結果、「Know検索」でのウェブ流入が少なくなります。 - 信頼性の高い情報源に集中
AIは、公式サイトや権威ある情報源を基に回答を生成します。一般的な情報だけを提供するサイトでは、検索結果に表示される機会が減少してしまいます。
当社のSEO戦略
IT企業がAI時代の変化に対応するためには、SEOを含むデジタル戦略の再構築が欠かせません。
1. 「AIに選ばれる情報源」を目指す研修プログラム
AI時代では、AIの回答に引用される信頼性の高い情報源となることが重要です。
- 専門性・信頼性・権威性(E-E-A-T)の強化
Googleの評価基準に基づき、コンテンツの品質を向上させます。
例:専門家監修の記事、顧客成功事例の作成。 - スキーママークアップの実装スキル習得
AIや検索エンジンがデータを理解しやすくするための技術を解説します。
例:FAQスキーマ、構造化データの活用。 - AIに好まれるコンテンツ設計
簡潔な回答と深掘りした情報を併せ持つコンテンツを作成します。
2. Do検索を意識した戦略
行動を前提とした「Do検索」は、AI時代にますます重要性を増します。
- CTA(Call to Action)の最適化
ウェブページで具体的な行動を促すボタンやリンクを効果的に配置する手法を解説。
例:「今すぐ予約」「無料トライアルはこちら」の配置とデザイン。 - 顧客体験を重視したコンテンツ設計
サービスや製品の導入プロセスを可視化し、ユーザーがスムーズにアクションを起こせるように設計します。
3. 独自性のある情報発信スキル
「Know検索」がAIに代替される中、独自性を持った情報発信が重要です。
- オリジナルな視点の提供
例えば、自社で行った調査結果や、業界特化型の事例研究など、独自性のあるコンテンツ作成法を解説。 - 体験談や成功事例の活用
AIには再現できない「人間らしい視点」を提供することで、信頼性を高めます。
4. ブランド認知を高めるGo検索対策
特定ブランドやサービスを探す「Go検索」に対応するため、ブランド戦略とSEOを連携させます。
- ブランド名での検索上位を目指す
ブランド関連キーワードを意識したコンテンツを作成し、検索結果での目立ち方を最適化します。
5. マルチチャネル活用スキル
検索エンジンだけに依存せず、SNSや動画など複数のチャネルを活用します。
- SNS戦略の強化
Twitterを使ったプロフェッショナル向け情報発信の方法を学びます。 - 動画プラットフォームの活用
YouTubeを使って情報を可視化し、検索以外のルートで顧客にリーチする方法を指導。
上記を一言で言えば、ドメインパワーを高めることに他なりません。
ドメインパワーとは?
次に、ドメインパワーについて簡単におさらいしましょう。
メインパワーの定義
ドメインパワーとは、検索エンジンが特定のドメイン(サイト全体)に対して持つ「信頼性」や「権威性」を表します。ドメインパワーが高いほど、個々のページが検索結果で上位に表示されやすくなります。
影響する要素
- 被リンク(外部サイトからのリンク)
- サイト全体のコンテンツ品質
- サイト構造の明確さ
- 内部リンクの適切さ
研修会社が提供する情報やサービスが、信頼性や専門性を備えた形で発信されていると、検索エンジンからの評価が上がり、Do検索の際に競争力を発揮します。
Know系の記事を書く意義
AIが直接的な情報提供を担う中で、「Know検索」の流入そのものは減少するかもしれません。しかし、Know系の記事には次のような重要な役割があります。
1. ドメインパワーの向上
高品質なKnow系の記事を蓄積することで、検索エンジンはサイト全体を「専門性が高く信頼できる情報源」と評価します。これは、Do検索やGo検索でも上位表示されるための基盤となります。
例:
- 「リーダーシップ研修の成功事例」
- 「チームビルディング研修の効果と方法」
これらの記事が「研修サービスを申し込む」というDo検索でのコンバージョンを支える存在になります。
2. 内部リンク戦略でDo検索に貢献
Know系の記事内で、研修サービス紹介ページや事例紹介ページへ適切にリンクを貼ることで、ユーザーを自然にDo検索に誘導できます。このような内部リンクは、SEO効果を高めるだけでなく、ユーザーの利便性を向上させます。
内部リンク戦略の具体例
研修会社がKnow系の記事を活用する際の内部リンク戦略について、以下の手法を実践してみましょう。
1. トピッククラスターを構築
「Know系の記事」と「Do系のページ」をセットで考え、関連性を持たせたコンテンツ群を作成します。
例:
- 中心記事:「企業向け研修の選び方【完全ガイド】」
- 内部リンク1:「リーダーシップ研修の詳細はこちら」
- 内部リンク2:「無料資料ダウンロード」
このように、知識提供記事をハブ(中心)にしながら、Do系のページをしっかりとリンクします。
2. 具体的な例を通じたリンク誘導
ユーザーが課題を感じやすい場面に合わせて、関連するサービスページへのリンクを設置します。
Know系記事例:「オンライン研修のメリットとデメリット」
- 内部リンク1:「オンライン研修に最適なコースを比較する」
- 内部リンク2:「今すぐ無料で相談する」
Know系の記事を読む中で、次のアクション(Do)を自然に促すことができます。
3. FAQ形式のリンク設置
Know系の記事内にFAQを設け、その中でDo系ページにリンクを埋め込む方法も有効です。
例:「リーダーシップ研修のよくある質問」
- 「リーダーシップ研修はどのような流れですか?」 → 「実際の研修プランはこちら」
- 「料金について教えてください」 → 「料金プランを見る」
ユーザーの疑問を解決する流れの中で、関連ページへと誘導します。
研修会社向けの具体的な活用例
研修会社が実際にどのようにKnow系記事を活用していくか、以下にモデルケースを示します。
Know系記事タイトル | 内部リンク例 | 期待される効果 |
---|---|---|
「オンライン研修のメリット」 | オンライン研修コース一覧 | サービスの直接的な訴求 |
「研修効果を高める方法」 | 成功事例の紹介ページ | 信頼性の向上、申し込みの促進 |
「リーダーシップ研修の必要性」 | 問い合わせフォームへのリンク | リード獲得 |
ドメインパワー向上のメリット
Know系の記事を用いてドメインパワーを高めることで、次のような成果が期待できます。
- Do検索での競争力向上
ドメインパワーが高ければ、「研修サービスを申し込む」といった行動型検索でも上位表示されやすくなります。 - 検索エンジン全体での評価アップ
サイト全体の評価が向上するため、すべてのページでの露出が増えます。 - ユーザー体験の向上
Know系の記事からスムーズにDo系ページに誘導できることで、ユーザーが迷わず目的を達成できます。
まとめ:Know記事を「育てる」ことが成功の鍵
AI時代においても、Know系の記事は単なる情報提供にとどまらず、ドメインパワーを高める重要な資産です。研修会社がDo検索の成果を上げるためには、以下を意識しましょう。
- 高品質なKnow系記事を作成し、専門性と信頼性を示す。
- 適切な内部リンク戦略を用いて、Do検索につなげる。
- サイト全体の構造を見直し、ユーザーが行動しやすい環境を整える。
Know系コンテンツを育てながら、AI時代に適応した戦略を実践する所存です!
投稿者プロフィール
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セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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