AWS Builder Labsとは?研修講師向けに特徴・使い方・研修設計のポイントを解説

こんにちは。ゆうせいです。

今回は、AWS Builder Labsを研修講師向けに解説します。

AWS初心者研修を担当するとき、講師がよく悩むのが「どこまで座学で教えて、どこから実際にAWSを触らせるか」です。

AWSは、説明を聞くだけではなかなか理解しにくい分野です。

EC2、S3、VPC、IAM、Lambdaなどは、実際に画面を開き、設定し、動かしてみて、ようやく感覚がつかめます。

そこで役立つのが、AWS Skill Builderの中で提供されるAWS Builder Labsです。

AWS Skill Builderの公式ページでは、実際のAWSシナリオを再現したハンズオンラボや没入型環境を通じて、実践的なスキルを身につけられると説明されています。

AWS Builder Labsを一言でいうと

AWS Builder Labsを一言でいうと、AWSを実際に操作しながら学べる、ガイド付きのハンズオンラボです。

たとえるなら、AWS Builder Labsは「AWSの実習付き問題集」です。

普通の教材は、教科書を読んで理解します。

Builder Labsでは、手順に沿ってAWS環境を操作し、作成し、確認しながら学びます。

説明を読む
        ↓
AWS環境で操作する
        ↓
結果を確認する
        ↓
次の手順へ進む
        ↓
学習内容を定着させる

新人エンジニアにとっては、座学と実務の間にある「練習場」のような存在です。

いきなり本番環境を触らせるのは危険です。

しかし、ずっとスライドだけでは身につきません。

Builder Labsは、その間を埋める教材として使えます。

AWS Builder LabsとAWS Skill Builderの関係

AWS Builder Labsは、AWS Skill Builderの学習コンテンツの一部として理解すると分かりやすいです。

AWS Skill Builderは、AWSのオンライン学習センターです。公式ページでは、1,000以上の無料学習リソースを利用してAWSクラウドやAIに関するスキルを学べると案内されています。

AWS Skill Builderには、次のような学習コンテンツがあります。

種類内容研修での使いどころ
デジタルコース動画や読み物で学ぶセルフペース教材事前学習、復習
デジタルクラスルーム講師によるセルフペース動画、ハンズオンラボ、確認問題など体系的な学習
AWS Builder LabsAWS環境を使ったハンズオンラボ実習、操作練習
SimuLearnシナリオ型の実践学習実務に近い判断演習
試験準備コンテンツ認定試験向けの問題や模擬試験AWS認定対策

公式ページでは、無料のセルフペースデジタルコースが900以上あり、個人またはチームサブスクリプションにアップグレードすると没入型学習体験のフルスイートにアクセスできると説明されています。

つまり、研修講師は次のように使い分けるとよいです。

概念理解
        ↓
デジタルコースや講師説明

操作練習
        ↓
AWS Builder Labs

実務に近い判断演習
        ↓
SimuLearnやプロジェクト型演習

認定対策
        ↓
試験準備コンテンツ

AWS Builder LabsとAWS Workshop Studioの違い

似た名前のものに、AWS Workshop Studioがあります。

研修講師は、この違いを押さえておくと混乱しません。

項目AWS Builder LabsAWS Workshop Studio
主な位置づけAWS Skill Builder内のハンズオン学習ラボAWSワークショップやイベント用のハンズオン教材・環境
利用シーン個人学習、社内研修、認定対策、基礎演習イベント、セミナー、AWS主催・共催ワークショップ
学び方ラボ単位で手順に沿って実習ワークショップ単位でまとまったシナリオを実施
講師の使い方受講者の実習課題として割り当てやすいイベント全体のハンズオン教材として使いやすい
向いている研修AWS基礎、サービス別操作練習テーマ型ハンズオン、イベント型研修

ざっくり言うと、Builder Labsは「1つずつ練習するラボ」、Workshop Studioは「イベントやワークショップ全体を進める教材」と考えると分かりやすいです。

新人研修では、まずBuilder Labsで基礎操作を練習し、その後にWorkshop Studioや自社課題で総合演習を行う流れが向いています。

AWS Builder Labsで学べること

AWS Builder Labsでは、AWSサービスの基本操作やクラウド設計の基礎を、実際に手を動かして学べます。

2025年にAWS公式ブログで紹介された「Introduction to AWS Cloud: Builder Labs Learning Plan」では、VPC、S3、EC2、IAM、KMS、DynamoDB、CloudFront、Lambda、API Gateway、AWS環境の基本監査など、10個の基礎レベルのハンズオンラボが含まれていました。

この例を見ると、初心者研修で扱いやすいテーマがそろっていることが分かります。

サービス新人研修で学べること
Amazon VPCネットワーク、サブネット、ルーティング、インターネットゲートウェイ
Amazon S3オブジェクトストレージ、バケット、アクセス権限
Amazon EC2仮想サーバー、インスタンス起動、管理、モニタリング
AWS IAMユーザー、権限、ポリシー、アクセス管理の基本
AWS KMS暗号化キー、権限、データ保護
Amazon DynamoDBNoSQLデータベース、テーブル、項目操作
Amazon CloudFrontコンテンツ配信、CDNの基本
AWS Lambdaサーバーレス、イベント駆動処理
Amazon API GatewayAPI作成、Lambdaとの連携
基本監査EC2、VPC、IAM、Security Groups、CloudTrail、CloudWatchの確認

特に新人エンジニアには、EC2、S3、VPC、IAMの4つが重要です。

この4つは、AWSの基礎体力のようなものです。

筋トレでいうスクワット、腕立て伏せ、腹筋、ランニングのような存在ですね。

研修講師にとってのメリット

AWS Builder Labsは、研修講師にとっても大きなメリットがあります。

メリット説明
教材準備の負担を減らせるAWS公式の手順付きラボを使える
受講者が手を動かせる座学だけでなく、操作経験を積ませられる
基礎サービスを段階的に扱えるVPC、EC2、S3、IAMなどを順番に学ばせやすい
自己学習にもつなげやすい研修後に受講者が自分のペースで復習しやすい
認定対策にもつながる知識だけでなく、操作イメージを持たせられる

初心者向けAWS研修では、「分かったつもり」を減らすことが大切です。

スライドでS3を説明すると、受講者は分かった気になります。

しかし、実際にバケットを作り、ファイルをアップロードし、権限を確認すると、初めて「アクセス許可って難しいな」と分かります。

この体験が重要です。

受講者にとってのメリット

受講者側のメリットも整理しておきましょう。

メリット説明
AWSを実際に触れる画面や設定項目に慣れられる
手順があるので進めやすい完全な自力構築より心理的ハードルが低い
基礎サービスを体験できるAWS全体像を操作ベースでつかめる
失敗して学べる入力ミス、権限エラー、リージョン違いなどを経験できる
復習しやすいラボ単位で振り返りやすい

AWS初心者は、最初に「料金が怖い」「間違えるのが怖い」「どこを触ればいいか分からない」と感じがちです。

Builder Labsは、ガイド付きで操作できるため、この心理的ハードルを下げやすいです。

利用にはAWS Builder IDやSkill Builderアカウントが必要

受講者がAWS Skill Builderを使うには、AWS Skill Builderへのサインインが必要です。

AWS Skill Builderのサインイン画面では、個人向けにはAWS Builder IDの利用が推奨されています。また、以前AWS Partner NetworkやLogin with Amazonを使っていた場合は、同じメールアドレスでAWS Builder IDを使うよう案内されています。

研修講師は、当日にラボを始める前に、受講者がサインインできる状態か確認してください。

当日いきなりアカウント作成から始めると、メール認証、パスワード、会社PCの制限、ブラウザ設定で時間を失います。

事前案内では、次のように伝えるとよいです。

研修前日までにAWS Skill Builderへサインインできることを確認してください。
個人で利用する場合はAWS Builder IDを作成してください。
研修当日は、サインイン済みの状態で参加してください。
会社PCでアクセスできない場合は、事前に講師へ連絡してください。

有料サブスクリプションとの関係

AWS Builder Labsは、利用できる範囲がサブスクリプションによって変わる場合があります。

AWS Skill Builder公式ページでは、個人向け月間サブスクリプションが29 USD/月、個人向け年間サブスクリプションが449 USD/年、チームサブスクリプションが449 USD/年として案内されており、サブスクリプションでは試験準備リソースや没入型学習体験のフルスイートを利用できると説明されています。

また、2025年のAWS公式ブログでは、基礎レベルのBuilder Labs学習プランが2025年11月2日まで期間限定無料で提供されていたことが紹介されています。現在研修に使う場合は、その時点で無料利用できる範囲と、サブスクリプションが必要な範囲を必ず確認してください。

研修講師としては、次の確認が必要です。

確認項目確認内容
無料で使えるか対象ラボが無料学習リソースに含まれているか
個人サブスクリプションが必要か受講者ごとに契約が必要か
チームサブスクリプションが必要か会社としてまとめて利用するか
研修日までに有効化されているか当日アクセスできるか
終了後も復習できるか受講者が研修後に同じラボへアクセスできるか

「ラボを使う予定だったのに、当日になって受講者がアクセスできない」という事態は避けたいところです。

講師は、必ず事前に受講者と同じ条件でログイン確認をしてください。

研修でのおすすめの使い方

AWS Builder Labsは、単独で受講者に渡すだけでも使えます。

しかし、研修講師が使うなら、前後に説明と振り返りを入れると効果が上がります。

1. 講師が概念を説明する
2. Builder Labsで実際に操作する
3. 講師が操作の意味を補足する
4. 受講者に振り返りを書かせる
5. 実務ではどう使うかを議論する

たとえば、S3のラボを使う場合です。

流れ講師の役割
事前説明S3はオブジェクトストレージであり、ファイル置き場として使えると説明する
ラボ実施受講者がバケット作成、アップロード、権限確認を行う
補足説明バケット名、リージョン、公開設定、暗号化、アクセス権限の意味を解説する
振り返り「どこが怖かったか」「どの設定が重要か」を書かせる
実務接続ログ保存、静的ファイル配信、バックアップなどの用途につなげる

ラボをやらせっぱなしにしないでください。

手順どおりに操作できても、意味を説明できなければ、実務では使えません。

講師の仕事は、操作を理解に変えることです。

初心者研修のカリキュラム例

AWS Builder Labsを使った初心者研修の例です。

テーマ使うラボ例講師が補足すること
1AWSの全体像Skill Builderの基礎コースクラウド、リージョン、AZ、責任共有モデル
2ストレージS3入門ラボバケット、オブジェクト、公開設定、暗号化
3仮想サーバーEC2入門ラボインスタンス、AMI、セキュリティグループ、キーペア
4ネットワークVPC入門ラボVPC、サブネット、ルートテーブル、インターネットゲートウェイ
5権限管理IAM入門ラボユーザー、ロール、ポリシー、最小権限
6サーバーレスLambdaとAPI Gatewayラボイベント駆動、API、実行ロール
7監視と監査基本監査ラボCloudWatch、CloudTrail、ログ、セキュリティ確認
8総合演習自社課題またはWorkshop Studio構成図、費用、セキュリティ、削除

新人エンジニアにとって、いきなり全部を覚えるのは大変です。

ラボをサービス別に分けることで、「今日はS3」「今日はEC2」のように学習対象を絞れます。

講師が事前に準備すべきこと

AWS Builder Labsを使う研修では、事前準備が非常に大切です。

準備内容
講師自身がラボを完走するどこで詰まりやすいか確認する
受講者と同じ権限で確認するアクセスできないラボがないか確認する
所要時間を測る初心者が時間内に終わるか見積もる
補足資料を作る用語、画面、実務での使いどころを補う
トラブル対応メモを作るログイン、リージョン、権限、ブラウザ問題に備える
受講者への事前案内を送るアカウント作成、サインイン、PC環境を確認させる

講師が一度もラボをやっていない状態で本番に入るのは危険です。

受講者が詰まったときに、講師が「分かりません」となると研修全体が止まります。

講師は必ず自分でやれ!

受講者への事前案内例

受講者には、研修前に次のような案内を送るとよいです。

今回のAWS研修では、AWS Skill BuilderのAWS Builder Labsを使用します。

研修前日までに、以下を確認してください。

1. AWS Skill Builderへアクセスできること
2. AWS Builder IDでサインインできること
3. 研修で指定されたラボを開けること
4. 会社PCのブラウザで操作できること
5. メール認証が受け取れること

当日は、講師の指示に従ってラボを進めます。
個人情報、社内機密情報、顧客情報、業務データは入力しないでください。

事前案内で特に重要なのは、「サインイン確認」と「機密情報を入れないこと」です。

初心者は、サンプルデータの代わりに実データを入れてしまうことがあります。

必ずダミーデータを使わせましょう。

研修当日の進め方

当日は、次の流れで進めると安定します。

1. 今日のゴールを説明する
2. 今日使うAWSサービスを説明する
3. Builder Labsの使い方を説明する
4. 全員がログインできているか確認する
5. 最初の数手順は講師と一緒に進める
6. 途中から各自で進める
7. 詰まった人を講師やTAが支援する
8. 最後に学んだことを整理する
9. 実務ではどう使うかを補足する
10. 次に学ぶ内容を案内する

初心者向けでは、最初から完全に自走させるより、最初の数分だけ一緒に進めるのがおすすめです。

受講者は、「この画面で合っているのか」「このボタンを押してよいのか」で不安になります。

最初の一歩を講師と一緒に踏むだけで、その後の進み方がかなり変わります。

研修講師が見るべきポイント

Builder Labs中に、講師は次の点を見ます。

見るポイント確認内容
ログインできているかAWS Skill Builderに入れているか
正しいラボを開いているか別のラボや英語版に入っていないか
進捗差が開きすぎていないか早すぎる人、止まっている人を把握する
手順を飛ばしていないか前提設定を抜かしてエラーになっていないか
用語を理解しているか操作はできても意味を説明できるか
不安そうな人がいないか声をかけて質問しやすくする

ラボでは、早い人と遅い人の差が必ず出ます。

早い人には発展課題を用意しておくとよいです。

遅い人には、手順のどこで止まっているかを一緒に確認します。

初心者に「ちゃんと読んでください」と言うだけでは不親切です。

どの画面で、どの言葉が分からないのかを見てあげましょう。

よくあるトラブルと対応

トラブルよくある原因講師の対応
Skill Builderに入れないBuilder ID未作成、メール認証未完了、会社PC制限事前確認を徹底し、代替端末や閲覧のみ参加を用意する
ラボが見つからない検索語句違い、言語設定違い、サブスクリプション不足ラボ名を正確に共有し、リンクを配布する
ラボを開始できない利用条件未同意、権限不足、契約不足同意画面、サブスクリプション状態を確認する
手順と画面が違うAWS画面の更新、リージョン違い、言語設定違い講師が最新画面で補足する
途中でエラーになる入力ミス、前提手順漏れ、サービス制限直前の手順まで戻って確認する
時間内に終わらない初心者には手順量が多い必須範囲と任意範囲を分ける

研修では、トラブルが起きる前提で設計してください。

全員が同じ速度で進むことはありません。

だから、講師用に「ここまでできれば合格」「ここから先は発展」という区切りを用意しておくと安心です。

Builder Labsを研修に入れるときの注意点

AWS Builder Labsは便利ですが、使い方を間違えると「ただ手順をなぞっただけ」になります。

研修講師は、次の点に注意してください。

注意点説明
やらせっぱなしにしない操作の意味を講師が補足する
全員完走を目的にしすぎない理解できているかを重視する
用語説明を省略しない初心者はVPC、IAM、ロールなどでつまずく
アクセス権を事前確認する当日ラボを開けない事態を避ける
実務との接続を説明するラボで作ったものが現場でどう使われるか伝える
復習方法を案内する研修後に同じ内容をどう学び直すか示す

Builder Labsは「操作練習」には強いです。

しかし、「なぜその設計にするのか」「本番では何に注意するのか」は、講師が補う必要があります。

たとえば、EC2を起動するラボでは、起動手順だけでなく、次も説明しましょう。

なぜインスタンスタイプを選ぶのか
セキュリティグループは何を守っているのか
SSHやRDPをどこから許可すべきか
使い終わったEC2を止める理由は何か
本番では監視やバックアップが必要な理由は何か

この補足があると、受講者の理解が実務に近づきます。

Builder Labsと自社AWS環境の使い分け

研修では、Builder Labsだけで十分な場合と、自社AWS環境を用意したほうがよい場合があります。

目的おすすめ理由
AWSに初めて触れるBuilder Labsガイド付きで基礎操作を学びやすい
サービス別の基本操作を学ぶBuilder LabsS3、EC2、VPC、IAMなどを個別に練習しやすい
社内ルールに沿った構築を学ぶ自社AWS環境実際の権限、命名規則、ネットワークに合わせられる
チーム開発に近い演習をする自社AWS環境長期間のプロジェクト演習に向く
認定試験前の操作復習Builder Labs短時間で操作感を取り戻しやすい

新人研修では、最初にBuilder Labsで基礎操作を学び、その後に自社AWS環境でチーム演習を行う流れがよいです。

Builder Labs
        ↓
AWSの基本操作を覚える

自社AWS研修環境
        ↓
社内ルールや実務に近い構築を学ぶ

チーム演習
        ↓
設計、構築、レビュー、運用まで体験する

この流れにすると、いきなり自由演習をするよりも安全です。

講師用の進行例

2時間のAWS入門研修でBuilder Labsを使う場合の進行例です。

時間内容講師のポイント
0〜10分本日のゴール説明何を作り、何を理解するのか伝える
10〜20分AWS Skill BuilderとBuilder Labsの説明ログイン方法、ラボの進め方を説明する
20〜30分対象サービスの基礎説明例:S3とは何か、どこで使うか
30〜80分Builder Labs実施講師とTAが巡回する
80〜95分つまずき共有よく出たエラーや疑問を全体で解説する
95〜110分実務での注意点権限、費用、セキュリティ、削除を補足する
110〜120分振り返り今日学んだこと、次に学ぶことを整理する

講師は、ラボの時間を長く取りすぎず、最後の振り返り時間を必ず残してください。

振り返りがないと、受講者は「操作したけど、結局何だったのか分からない」という状態になります。

受講者に書かせたい振り返り

Builder Labsの後には、受講者に短い振り返りを書かせると効果的です。

今日触ったAWSサービスは何ですか?
そのサービスは何のために使いますか?
一番難しかった設定は何ですか?
エラーや迷った点はありましたか?
本番で使うなら、何に注意すべきですか?
次に学びたいAWSサービスは何ですか?

初心者は、操作できたことに満足しがちです。

しかし、研修の目的は操作完了ではありません。

理解して、説明できるようになることです。

振り返りを書かせることで、体験が知識になります。

AWS Builder Labsを使うときのデメリット

AWS Builder Labsにも注意点があります。

デメリット説明
アクセス条件がある一部コンテンツはサブスクリプションが必要になる場合がある
完全に自社向けではない社内ルールや独自構成までは反映されない
手順依存になりやすい受講者が意味を考えずに進めてしまうことがある
画面変更の影響を受けるAWSコンソール更新により手順と画面が違う場合がある
講師の補足が必要実務上の注意点や設計判断は別途説明が必要

特に「手順依存」は注意です。

受講者が、なぜその設定をしたのか分からないまま進めることがあります。

講師は途中で質問してください。

今作ったS3バケットは何のためのものですか?
このセキュリティグループは何を許可していますか?
IAMロールとIAMユーザーの違いは何ですか?
このリソースを消し忘れると何が起きますか?

この質問によって、受講者は手順から理解へ進みます。

新人研修での位置づけ

AWS Builder Labsは、新人研修では「初期の操作体験」として使うのが向いています。

いきなり自由課題を出す前に、まずガイド付きで成功体験を作ります。

研修段階使い方
導入AWSとは何か、クラウドとは何かを説明する
基礎操作Builder LabsでS3、EC2、VPC、IAMを触る
理解確認小テストや振り返りで用語を整理する
応用演習自社AWS環境で小さなWebアプリを構築する
チーム演習設計、構築、レビュー、発表を行う

Builder Labsは、最初の階段です。

最初の階段を安全に上がれると、その後の応用演習に進みやすくなります。

まとめ

AWS Builder Labsは、AWS Skill Builderで提供される、実際のAWS環境を使ったガイド付きハンズオンラボです。

AWS公式ブログでは、Builder Labsの学習プランについて、実際のAWS環境でステップバイステップの手順に従いながら、ソリューションを構築・テストし、実践的なスキルを身につけるものとして説明されています。

ポイント内容
位置づけAWS Skill Builder内のハンズオンラボ
目的AWSサービスを実際に操作して学ぶ
向いている研修AWS初心者研修、基礎サービス演習、認定前の操作練習
講師の役割操作の意味を補足し、実務とつなげる
注意点サインイン、サブスクリプション、アクセス権、画面差異を事前確認する

一言でまとめるなら、AWS Builder Labsは「新人エンジニアがAWSを怖がらずに触るための、公式の実習付き練習場」です。

研修講師は、次の流れで使うと効果的です。

講師が概念を説明する
        ↓
Builder Labsで受講者が手を動かす
        ↓
講師が操作の意味を補足する
        ↓
受講者が振り返る
        ↓
自社環境や実務課題へつなげる

Builder Labsを使えば、AWS初心者に「まず触ってみる」体験を提供できます。

ただし、ラボをやらせるだけでは不十分です。

講師が、用語、設計意図、セキュリティ、費用、実務での使いどころを補足して初めて、研修としての価値が高まります。

今後の学習では、AWS Skill Builder、AWS Builder Labs、AWS Workshop Studio、AWS Organizations、IAM Identity Center、S3、EC2、VPC、IAM、CloudWatch、CloudTrailを順番に学ぶとよいです。まずは講師自身がBuilder Labsを1つ最後まで実施し、「受講者がどこで迷うか」「どこに補足説明が必要か」をメモするところから始めましょう!

セイ・コンサルティング・グループでは新人エンジニア研修のアシスタント講師を募集しています。

投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
この記事に間違い等ありましたらぜひお知らせください。

学生時代は趣味と実益を兼ねてリゾートバイトにいそしむ。長野県白馬村に始まり、志賀高原でのスキーインストラクター、沖縄石垣島、北海道トマム。高じてオーストラリアのゴールドコーストでツアーガイドなど。現在は野菜作りにはまっている。