「SNSによるフィルターバブル」を新人エンジニアに解説

こんにちは。ゆうせいです。

今日は「SNSによるフィルターバブル」というテーマについてお話しします。もしかすると「フィルターバブル」という言葉を聞いたことがない方もいらっしゃるかもしれませんね。簡単に言うと、インターネットやSNSで情報を見ていると、自分にとって都合のいい情報や意見ばかりが目に入るようになる現象を指します。

一見すると便利そうですが、実はこれにはさまざまな問題があります。どういう仕組みでフィルターバブルが起こるのか、それがどんな影響をもたらすのか、詳しく見ていきましょう!


フィルターバブルとは?

フィルターバブルは、アメリカの学者エリック・シュミット氏が提唱した概念で、「インターネット上でアルゴリズムが私たちに見せる情報を制限し、特定の考え方や視点に閉じ込められる現象」を指します。

たとえば、SNSや検索エンジンがあなたの好みや過去の閲覧履歴を元に、「この人が興味を持ちそうだ」と判断した情報ばかりを表示する仕組みがあります。これが結果的に、異なる視点や意見に触れる機会を減らし、情報の偏りを生む原因となるのです。


仕組みを分かりやすく説明します

例えば、SNSを使っているときに、「猫が好き」と感じられる投稿(猫の写真や動画)にいいねを押したとしましょう。それをきっかけに、アルゴリズムが「あなたは猫好きなんだな」と判断し、猫関連の投稿を優先的に表示するようになります。

するとどうなるでしょうか?他にも犬や鳥、魚など、さまざまなペットがいるはずなのに、それらに関する情報はどんどん見えにくくなってしまいます。これがフィルターバブルの一例です。


SNSでのフィルターバブルが問題となる理由

1. 多様な意見に触れにくくなる

例えば、政治や社会問題についてSNSで情報を得ている場合、アルゴリズムはあなたが支持している意見や思想を優先的に表示します。その結果、反対意見や異なる視点に触れる機会が少なくなり、自分の考えに偏りが生じてしまうことがあります。

例:

  • 環境保護を重視する人には、それを肯定するニュースばかり表示される。
  • 一方で、経済発展を優先する意見はほとんど目に入らない。

2. 社会の分断を助長する

フィルターバブルが広がると、異なる意見を持つ人々が互いに理解し合う機会が失われてしまいます。これが結果として、社会的な分断や対立を深める原因になることがあります。

イメージしてみてください:

例えば、あるスポーツの試合でファンが「自分の応援するチームが絶対正しい」と信じているとします。その状態で、反対側のチームのファンと話す機会がなくなれば、お互いに歩み寄ることができませんよね。

3. 誤情報が拡散しやすくなる

アルゴリズムが「興味のある情報」を優先するため、真偽がはっきりしない情報やデマでも、それに興味を示せばどんどん表示される可能性があります。これが、誤情報の拡散を助長してしまうのです。


フィルターバブルのメリットとデメリット

メリットデメリット
自分の興味・関心に合った情報が得られる情報が偏ることで視野が狭くなる
無駄な情報が減り、効率よく情報収集ができる異なる意見に触れる機会が減り、固定観念が強まる
SNS利用の満足度が上がる社会的な対立や誤情報の拡散を助長する可能性がある

フィルターバブルを防ぐためにできること

では、フィルターバブルを避けるにはどうすればよいのでしょうか?簡単な対策をいくつか紹介します。

1. 意識的に多様な情報源を利用する

1つのSNSやメディアだけでなく、異なる立場のニュースサイトやブログも見るようにしましょう。

2. 反対意見にも目を向ける

自分の意見と異なる視点をあえて調べることで、バランスの取れた情報収集が可能になります。

3. SNSのアルゴリズムを理解する

「表示される情報には偏りがある」という意識を持つことが大切です。その上で、自分にとって必要な情報を選び取るスキルを身につけましょう。


まとめ:情報を選ぶ力を身につけよう

SNSのフィルターバブルは便利な反面、注意が必要な現象です。視野を狭めず、多様な意見や情報に触れることで、より客観的な判断ができるようになります。これからは、意識してフィルターバブルから抜け出す工夫をしてみてはいかがでしょうか?

次回は「SNSリテラシーを高める方法」について解説します!それではまたお会いしましょう。

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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