Galaxy Tab UltraをZoomのオンライン研修で使う
こんにちは。ゆうせいです。
オンライン研修を担当していると、パソコン一台では手が足りない場面が出てきます。Zoomの画面共有をしながら受講者の顔を確認し、同時に板書もしたい。ウィンドウを切り替えているうちに、説明の流れが途切れる。
Galaxy Tab Ultraは、この問題を解決する道具になります。今回は、Zoomでの具体的な活用方法に絞って解説します。
結論
Galaxy Tab UltraをZoomで使う場合、最も効果が高いのは次の三つです。
一つ目は、パソコンでZoomを動かし、Ultraを「2番目の画面」として拡張し、そこにギャラリービューを表示する方法です。受講者全員の顔を常に見ながら、パソコン側では資料を操作できます。
二つ目は、Sペンによる手書き板書の画面共有です。14.6インチの面積が、そのまま黒板になります。
三つ目は、Ultraを第二の参加者として入室させ、背面カメラを書画カメラとして使う方法です。
一台で、モニターにも、黒板にも、カメラにもなります。順に説明します。
前提となるUltraの仕様
先に、Zoomに関係する仕様を整理しておきます。ここではGalaxy Tab S11 Ultraを前提とします。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 画面 | 14.6インチ有機EL |
| インカメラ | 約1200万画素、超広角 |
| アウトカメラ | 約1300万画素の広角、約800万画素の超広角 |
| バッテリー | 11600mAh |
| スピーカー | 4スピーカー、Dolby Atmos |
| 通信 | Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4 |
| 重量 | 約692g |
| Sペン | 同梱 |
タブレットとして複数のアウトカメラを搭載した製品は珍しく、ビデオ会議の画質にこだわる場合はインカメラの画素数も多いUltraが適しています。
インカメラは超広角のため、広い画角での撮影が可能です。複数人が並んで参加する場面で有利になります。
活用アイディア1 受講者の顔を全員映す専用画面にする
オンライン研修で最も困るのは、受講者の反応が見えないことです。資料を全画面で共有すると、参加者の顔がほとんど見えなくなります。
構成
| 機器 | 表示するもの |
|---|---|
| パソコン | Zoomの操作画面、共有中の資料 |
| Ultra | Zoomのギャラリービュー |
Galaxy Tabには「2番目の画面」という純正機能があり、Windows PCのサブモニターとして使えます。画面の複製と拡張の両方に対応します。
設定は、Ultraのクイックパネルから「2番目の画面」をオンにし、Windows PC側でWindowsキーとKキーを同時に押して、表示されたディスプレイ一覧からUltraを選ぶだけです。
Zoomのウィンドウを二つに分け、片方をUltra側へドラッグします。Zoomには参加者ビデオを別ウィンドウで表示する機能があるため、これをUltraへ移動させます。
効果
14.6インチの画面をギャラリービュー専用にすると、25名程度まで一画面に収まります。表情の変化に気づける状態を、研修中ずっと維持できます。
演習の指示を出した直後、手が止まっている受講者がいるかどうか。この判断が、その場でできるようになります。
接続方法の選択
One UI 7以降、WindowsデバイスとUSBケーブルで接続してもサブモニター化が可能になりました。実際に比較すると、USB接続のほうが滑らかで、タッチ操作を使う場合は有線のほうが安定します。ただし、この機能の利用中はリフレッシュレートは60Hzです。
ギャラリービューの表示だけであれば、無線でも実用上の問題はありません。安定性を優先するなら有線を選んでください。
活用アイディア2 Sペンで板書し、画面共有する
構成
Ultra側でZoomに参加し、Samsung Notesまたはホワイトボードアプリを画面共有します。あとはSペンで書くだけです。
なぜタブレットが有利か
パソコンでマウスを使って図を描くのは、現実的ではありません。ペンタブレットを別途用意する方法もありますが、手元を見ずに描くため慣れが必要です。
Ultraであれば、紙に書くのと同じ感覚で描けます。S11 UltraではSペンのデザインが六角形に変更されて握り心地が改善され、遅延も感じられないという評価が出ています。
Sペンは電磁誘導方式で動作するため、充電が不要です。研修当日の朝に残量を確認する手間がありません。
具体的な使い方
- 事前配布したPDF教材を開き、説明に合わせて赤入れしていく
- 受講者から出た質問を、その場で図に描き起こす
- プログラムの実行順序を、番号と矢印を書き足しながら追う
- 演習の解答を、手順を追って書きながら示す
完成した図を見せるより、目の前で描かれる図のほうが理解されることがあります。順序が見えるからです。
オンライン研修では、講師の手の動きが伝わりにくくなります。板書の過程を共有することで、この欠点を補えます。
活用アイディア3 書画カメラとして第二端末で参加する
構成
パソコンでZoomに参加した上で、Ultraからも同じミーティングに入室します。この際、Ultra側の音声はオフにしてください。同じ部屋で二台の音声を有効にすると、ハウリングが起きます。
Ultra側のカメラを背面カメラに切り替え、机上の資料や実物を映します。
用途
| 映すもの | 場面 |
|---|---|
| 紙の資料 | 手書きのメモや図を見せる |
| 機器の実物 | ネットワーク機器やケーブルの説明 |
| 手元の作業 | 配線、組み立て、操作手順の実演 |
Ultraは1300万画素の広角カメラと800万画素の超広角カメラを搭載しており、超広角カメラは広い範囲を一度に撮影できます。机全体を映したい場面では、超広角が役立ちます。
専用の書画カメラを購入する前に、この方法を試してみてください。多くの場合、これで足ります。
活用アイディア4 受講者側の見え方を確認する
第二端末で参加する構成には、もう一つの利点があります。受講者から自分の共有画面がどう見えているかを、その場で確認できます。
オンライン研修でよくある失敗は、次の三つです。
- 共有した資料の文字が小さすぎる
- 共有範囲を誤り、別のウィンドウが映っている
- スライドの端が切れている
Ultraを受講者役として置いておけば、これらに即座に気づけます。14.6インチという大きさは、この確認作業でも有利です。小さい画面では、細部の崩れが分かりません。
活用アイディア5 ブレイクアウトルームの巡回に使う
グループ演習でブレイクアウトルームを使う場合、講師は各部屋を順に回ります。このとき、パソコン側では次の説明資料を準備しておきたいものです。
構成は次のようになります。
| 機器 | 役割 |
|---|---|
| Ultra | ブレイクアウトルームへの入室と巡回 |
| パソコン | 次の資料の準備、進行台本の確認 |
Ultraは手に持って移動できるため、巡回中に画面から離れる必要がありません。ただし692gという重量があるため、長時間手に持つのは現実的ではありません。スタンドに立てて使ってください。
活用アイディア6 講師の映りを改善する
インカメラは約1200万画素の超広角です。一般的なノートパソコンの内蔵カメラより、画素数と画角の両方で優位です。
ただし、超広角には注意点があります。近距離では周辺が歪み、顔が実際より広がって見えることがあります。対策は次の通りです。
- カメラから60cmから80cm程度の距離を取る
- 画面中央付近に顔が来るよう配置する
- 逆光を避け、正面から光が当たる位置に座る
Ultraをスタンドに立てて少し離すと、自然な映りになります。この距離は、Sペンで板書する姿勢とは両立しません。板書用と映り用で、どちらを優先するか決めておいてください。
活用アイディア7 音声環境を整える
S11 Ultraは4スピーカーとDolby Atmosを搭載し、前モデルから音質が改善されたと報告されています。
とはいえ、講師の音声品質は、機器のスピーカーではなくマイクで決まります。オンライン研修では、外付けのマイクまたはヘッドセットの使用をおすすめします。Bluetooth 5.4に対応しているため、無線のヘッドセットも問題なく接続できます。
なお、二台構成の場合は、音声を出す端末と入れる端末を必ず一台に統一してください。
推奨する構成パターン
用途別に整理します。
| パターン | パソコン | Ultra | 向いている研修 |
|---|---|---|---|
| A 拡張型 | Zoom操作、資料共有 | ギャラリービュー | 講義中心、受講者20名以上 |
| B 板書型 | 資料共有 | 板書を共有 | 演習中心、図解が多い |
| C 実演型 | Zoom操作 | 書画カメラ | 機器操作、実物を扱う |
| D 単独型 | 使わない | すべて | 少人数、出張先での実施 |
最も汎用性が高いのはAです。まずこの構成から試してください。
Dの単独型は、出張先のホテルからオンライン研修を実施する場面で有効です。バッテリーは11600mAhで、動画再生時間は23時間と公表されています。ただしZoomの継続利用は消費が大きいため、電源の確保は必須と考えてください。
導入時の注意点
四点あります。
一つ目は、Android版Zoomの機能制限です。パソコン版で使える機能のすべてが、Android版で使えるわけではありません。特に、複数画面の共有や一部の管理機能に差があります。ホストとして進行する場合は、パソコンをホストにする構成が安全です。
二つ目は、パワーポイントの互換性です。Android版のOfficeアプリは、Windows版と完全に同じ表示になるとは限りません。Ultra側から資料を共有する場合、アニメーションや特殊なフォントは事前に実機で確認してください。
三つ目は、事前のリハーサルです。二台構成は本番でいきなり試すものではありません。自分でミーティングを立ち上げ、接続、切り替え、音声のオンオフを一通り練習してください。所要時間は30分程度です。
四つ目は、置き場所です。14.6インチは机上でかなりの面積を占めます。パソコン、Ultra、マイク、資料を並べる余裕があるか、事前に確認してください。
標準モデルとの比較
Zoom用途に限れば、標準モデルのGalaxy Tab S11でも大半の使い方は再現できます。インカメラは1200万画素の超広角で共通です。
Ultraを選ぶ理由は、次の三点に絞られます。
- ギャラリービュー専用画面として使うとき、表示できる人数が多い
- Sペンで板書するとき、描ける面積が広い
- 背面に超広角カメラがあり、書画カメラとして机全体を映せる
逆に、移動が多く鞄を軽くしたい場合や、机が狭い場合は、標準モデルのほうが実用的です。標準モデルは469gで、Ultraより200g以上軽くなります。
まとめと次の検討ステップ
Zoomでの活用において、Galaxy Tab Ultraの価値は三つに集約されます。
受講者全員の顔を映す専用画面になること。Sペンで板書できる黒板になること。背面カメラで手元を映す書画カメラになること。
いずれも、パソコン一台では実現しにくい機能です。オンライン研修の質は、講師がどれだけ受講者の状態を把握できるかで決まります。その意味で、拡張型の構成が最も投資に見合います。
次の検討ステップとしては、スタンドの選定をおすすめします。692gの本体を安定して立てられ、角度を調整できるものが必要です。板書時は寝かせ、カメラ使用時は起こす。この切り替えができるスタンドがあると、活用の幅が変わります。
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投稿者プロフィール

- 代表取締役
-
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
海外放浪の末、2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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この記事に間違い等ありましたらぜひお知らせください。
学生時代は趣味と実益を兼ねてリゾートバイトにいそしむ。長野県白馬村に始まり、志賀高原でのスキーインストラクター、沖縄石垣島、北海道トマム。高じてオーストラリアのゴールドコーストでツアーガイドなど。現在は野菜作りにはまっている。
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