ライフゲームのJavaプログラム
ライフゲーム【Game of Life】は、イギリスの数学者ジョン・ホートン・コンウェイ(John Horton Conway)によって考案された、セル・オートマトンと呼ばれるモデルの一つです。
ライフゲームは、2次元の格子状の世界(通常は無限に広がる)で進行するシミュレーションゲームです。この世界は、セルと呼ばれる正方形の単位で構成されており、各セルは生死の状態を持ちます。
ライフゲームの進行は、以下のルールに基づいて行われます。
生存ルール【Survival rule】:
生きているセル(生セル)は、周囲に2つまたは3つの生セルがあれば次の世代でも生存する。
それ以外の場合は、次の世代では死滅する。
誕生ルール【Birth rule】:
死んでいるセル(死セル)は、周囲にちょうど3つの生セルがあれば次の世代で誕生する。
過疎ルール【Underpopulation rule】:
生セルが周囲に1つまたは0つの生セルしかない場合、次の世代で孤立し死滅する。
過密ルール【Overpopulation rule】:
生セルが周囲に4つ以上の生セルがある場合、次の世代で過密により死滅する。
これらのルールに従って、初期配置されたセルの状態から次々と世代が進みます。セルの状態は、周囲のセルの状態に基づいて更新され、生セルが生存するか死滅するかが決まります。
ライフゲームは、単純なルールにもかかわらず、非常に複雑なパターンや動きを生み出すことがあります。特定の初期状態によっては、安定したパターンや周期的な振る舞いを示すものもあります。また、いくつかの初期状態では、セルの配置が無限に広がるパターン(グライダーやスペースシップなど)が生まれることもあります。
ライフゲームは、数学的な研究対象としてだけでなく、コンピュータ科学や人工生命の分野での実験や視覚化にも利用されます。
<サンプルプログラム>
import java.util.Random;
public class GameOfLife {
private static final int SIZE = 10; // フィールドのサイズ
private static final int GENERATIONS = 100; // 世代数
private boolean[][] currentGeneration; // 現在の世代
private boolean[][] nextGeneration; // 次の世代
public GameOfLife() {
currentGeneration = new boolean[SIZE][SIZE];
nextGeneration = new boolean[SIZE][SIZE];
initializeField();
}
public void run() {
for (int i = 0; i < GENERATIONS; i++) {
System.out.println("Generation " + (i + 1) + ":");
printField(currentGeneration);
System.out.println();
generateNextGeneration();
swapGenerations();
}
}
private void initializeField() {
Random random = new Random();
for (int i = 0; i < SIZE; i++) {
for (int j = 0; j < SIZE; j++) {
currentGeneration[i][j] = random.nextBoolean();
}
}
}
private void generateNextGeneration() {
for (int i = 0; i < SIZE; i++) {
for (int j = 0; j < SIZE; j++) {
int liveNeighbors = countLiveNeighbors(i, j);
nextGeneration[i][j] = (liveNeighbors == 3) || (liveNeighbors == 2 && currentGeneration[i][j]);
}
}
}
private int countLiveNeighbors(int row, int col) {
int count = 0;
for (int i = -1; i <= 1; i++) {
for (int j = -1; j <= 1; j++) {
if (i == 0 && j == 0) {
continue;
}
int neighborRow = (row + i + SIZE) % SIZE;
int neighborCol = (col + j + SIZE) % SIZE;
if (currentGeneration[neighborRow][neighborCol]) {
count++;
}
}
}
return count;
}
private void swapGenerations() {
boolean[][] temp = currentGeneration;
currentGeneration = nextGeneration;
nextGeneration = temp;
}
private void printField(boolean[][] field) {
for (int i = 0; i < SIZE; i++) {
for (int j = 0; j < SIZE; j++) {
System.out.print(field[i][j] ? "■" : "□");
}
System.out.println();
}
}
public static void main(String[] args) {
GameOfLife game = new GameOfLife();
game.run();
}
}
実行結果は各自確認ください。
投稿者プロフィール
-
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
この記事に間違い等ありましたらぜひお知らせください。
最新の投稿
- 新人エンジニア研修講師2024年12月25日IT技術者の副業としての研修講師の魅力とは?
- 新人エンジニア研修講師2024年12月25日IT技術者の定年後のお仕事としての研修講師の魅力とは?
- 全ての社員2024年12月25日TOEICでよく出てくる意外な意味で使われる英単語 50連発
- 新人エンジニア研修講師2024年12月25日新人エンジニア研修使える「アイスブレイク集」 45連発