JavaScriptの組み込みオブジェクトを基礎から解説!新人エンジニア必見の入門ガイド

こんにちは。ゆうせいです。

今回は、JavaScriptを学び始めたばかりの新人エンジニアのみなさんに向けて、組み込みオブジェクト(Built-in Objects)についてわかりやすく解説します!


組み込みオブジェクトとは?

まず、「組み込みオブジェクトってなに?」という疑問からスタートしましょう。

組み込みオブジェクトとは、JavaScriptが最初から提供してくれている便利なオブジェクトたちのことです。
これを使えば、わざわざ一から自分で作らなくても、さまざまな処理ができるようになります。

たとえば…

  • 文字列を操作したい
  • 日付を扱いたい
  • 数学の計算をしたい
  • 配列を管理したい

こういったときに活躍してくれるのが組み込みオブジェクトです!


主な組み込みオブジェクト一覧(よく使うもの)

オブジェクト名用途
String文字列を扱う"Hello".toUpperCase()
Number数値を扱うNumber("42")
Boolean真偽値を扱うBoolean(0)
Array複数の値をまとめて管理する[1, 2, 3].push(4)
Objectキーと値のセットを作る{ name: "Alice", age: 25 }
Math数学的な定数や関数を提供Math.random()
Date日付や時間を扱うnew Date()
RegExp正規表現で文字列を検索・置換する/abc/.test("abcdef")
JSONデータを文字列に変換、または逆にJSON.stringify({name: "Bob"})
Errorエラーオブジェクトを生成するnew Error("Something went wrong")

各オブジェクトをかみ砕いて解説!

1. Stringオブジェクト

文字列を扱うためのオブジェクト。

let message = "hello world";
console.log(message.toUpperCase()); // "HELLO WORLD"

「全部大文字にしたい」「文字の一部だけ取り出したい」といった操作ができます。


2. Numberオブジェクト

数値を扱うためのオブジェクト。

let num = Number("123"); // 文字列を数値に変換
console.log(num + 1); // 124

JavaScriptでは typeof 123number になりますが、Number コンストラクタを使うと変換もできます。


3. Booleanオブジェクト

truefalse を扱うためのもの。

Boolean(0);    // false
Boolean("hi"); // true

どの値が真(truthy)で、どの値が偽(falsy)かの確認にも使います!


4. Arrayオブジェクト

複数の値をまとめる箱のようなもの。

let list = [1, 2, 3];
list.push(4); // [1, 2, 3, 4]

配列には便利なメソッドが豊富。map, filter, forEach などは頻出です!


5. Objectオブジェクト

キーと値のペアで情報を格納します。

let person = {
  name: "Yusei",
  age: 30
};
console.log(person.name); // "Yusei"

JSON形式とも深く関係しており、APIとのやり取りでも頻繁に登場します。


6. Mathオブジェクト

数学的な計算に使います。newせずにそのまま使えるのが特徴!

Math.sqrt(16);       // 4
Math.random();       // 0〜1のランダムな数
Math.floor(3.7);     // 3

サイコロやくじ引きなど、乱数が必要なときによく使います。


7. Dateオブジェクト

日付や時間の操作に欠かせません。

let now = new Date();
console.log(now.getFullYear()); // 2025

JavaScriptの日付操作はやや複雑。日付ライブラリ(例:dayjs)を使うこともあります。


8. RegExpオブジェクト(正規表現)

文字列のパターンを指定して検索・置換します。

let pattern = /hello/;
pattern.test("hello world"); // true

初心者にはとっつきにくいですが、覚えると強力です!


9. JSONオブジェクト

データを文字列に変換(シリアライズ)したり、文字列をオブジェクトに変換(パース)できます。

let obj = { name: "Ken" };
let json = JSON.stringify(obj);
let parsed = JSON.parse(json);

Web APIとやりとりするときにはほぼ必須!


10. Errorオブジェクト

エラー情報をオブジェクトで保持できます。

throw new Error("Something broke!");

try-catch文でエラー処理に使います。


新人エンジニアに贈るヒント!

  • 全部覚えなくてもOK!
    まずは StringArrayObjectMath あたりから慣れていきましょう。
  • MDNドキュメントをブックマークしよう!
    MDN Web Docs(Built-in Objects)
  • 手を動かして試すことが理解への近道です!
    実際にコンソールやコードエディタで試してみてください。

今後の学習の指針

次のステップとしては、次のようなテーマに取り組むとよいでしょう。

  • オブジェクトの参照とコピー(shallow / deep copy)
  • 配列操作メソッドの使いこなし(reduce, find, someなど)
  • DateやJSONの扱いをフル活用する実践的なAPI連携

JavaScriptの組み込みオブジェクトは「道具箱」のようなもの。上手に使いこなせれば、あなたのコードはより効率的でスマートになります!

気になるテーマがあれば、どんどん聞いてくださいね!

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
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