WordPressのリビジョン機能で記事を元に戻す方法(講師用ガイド)
こんにちは。ゆうせいです。
新人エンジニア研修でWordPressを扱うと、「あっ、記事の内容を間違えて上書き保存してしまった!」という場面によく遭遇します。そんなときにとても役立つのが「リビジョン機能」です。
Googleドキュメントの「変更履歴」と同じように、WordPressも記事の保存履歴を自動的に記録してくれます。このガイドでは、講師として新人に教える際に必要な、リビジョン機能の使い方を丁寧に解説します。
リビジョン機能とは何か
リビジョンとは、記事を保存または更新するたびに記録される「過去のバージョン」のことです。これによって、いつでも以前の状態に戻すことが可能です。
たとえば、学校のノートで赤ペンで直したけど、やっぱり前の方が良かったとき、消しゴムで消して元に戻すことがありますよね。WordPressのリビジョンも、「戻したい」を叶えてくれる機能です。
リビジョンを確認して復元する手順
- 投稿一覧から編集したい記事を開きます。
- 右側の文書パネルに「リビジョン:〇件」と書かれた部分があります。ここにリビジョン履歴の件数が表示されます。
- 「リビジョンを閲覧」をクリックすると、変更履歴の比較画面に移動します。
リビジョン比較画面の見方
- 赤い取り消し線がある文字は「削除された内容」です。
- 緑色で表示された文字は「追加された内容」です。
- スライダーを左右に動かすことで、過去の編集時点を行き来できます。
- 「このリビジョンを復元」ボタンを押すと、選択したバージョンに戻せます。
復元しても直前の状態がまたリビジョンとして保存されるので、何度でもやり直せます。
よくある質問
質問1:リビジョンが表示されないのはなぜ?
答え:記事を一度も「更新」していないか、WordPressの設定でリビジョン機能が無効になっている可能性があります。
質問2:リビジョンの保存件数を減らしたい
答え:wp-config.php に以下のようなコードを追記すれば、保存件数を制限できます。
define('WP_POST_REVISIONS', 5);
この場合、各記事には最新の5つのリビジョンだけが保存されます。
質問3:自動保存との違いは?
答え:自動保存は「編集中に定期的に一時保存」されるものです。リビジョンは「手動で更新ボタンを押したとき」に保存されます。
メリットとデメリットの整理
リビジョン機能には以下のような特徴があります。
メリット:
- 編集ミスをすぐに取り消せる
- 誰が何を変更したかが履歴で確認できる
- 安心して編集作業ができる
デメリット:
- リビジョンが溜まりすぎるとデータベースが肥大化する
- 間違って古い状態に戻してしまう可能性がある
今後の学習指針
講師として新人に教える際は、以下の点もカバーすると理解が深まります。
- プラグイン「WP Rollback」でテーマやプラグインのバージョンも戻せること
- データベースのリビジョンを手動で整理・削除する方法
- Gutenbergエディタとクラシックエディタでのリビジョン表示の違い
リビジョン機能は、「もし間違えても大丈夫」という安心感を新人エンジニアに与える大切なツールです。失敗を恐れず編集に挑戦してもらえるように、ぜひこの機能を伝えてあげてください。
セイ・コンサルティング・グループでは新人エンジニア研修のアシスタント講師を募集しています。
投稿者プロフィール

- 代表取締役
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セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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この記事に間違い等ありましたらぜひお知らせください。
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