1. MySQL Workbenchの基本操作とテーブルへのアクセス
この記事では、当社の新人エンジニア研修向けにMySQL Workbenchの使い方を解説します。
MySQLを操作する方法は、大きく2つに分かれます。コマンドラインツールを使う方法とWorkbenchのようなツールを使う方法です。コマンドラインツールを使う場合に比べて、Workbenchを使うと生産効率が高まります。それは、ちょうどJavaプログラミングでIDEを使ったようなものです。この研修でも積極的に Workbenchを使っていきます。
MySQL Workbenchから目的のテーブルにたどり着くまでには、まず、「Connections」と呼ばれるMySQLサーバーを選択するところから始まります。Connectionは、後に学ぶJDBCでも登場する重要な概念です。ここで記憶しておいてください。
MySQL Workbenchのスキーマツリーで、スキーマをダブルクリックして選択します。
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以下にデータベースの使い方を順に見ていきます。
1.1. Local instanceの選択
MySQL Connections から作成したLocal instanceを選択します。
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1.2. MySQL Workbenchの画面の見方
MySQL Workbenchの画面が開きます。
当社の新人研修での主な操作は、
- スキーマツリーで目的のスキーマを選択し、
- クエリーエリアでSQL文を発行し、
- サーバー応答で結果を確認する
の3ステップです。
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スキーマの選択
スキーマを選択するには、スキーマツリーで目的のスキーマをダブルクリックします。すると選択中のスキーマは太字で表示されます。スキーマを選択すると後で学ぶSQLの記述が少しだけシンプルになります。
また、テーブルを選択するとアイコンが現れます。
左から順に
- テーブルの情報表示
- テーブルの構成の変更
- テーブルの表示。("SELECT * FROM テーブル名;"と同じです)
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SQL文の発行と結果の確認
クエリーエリアではSQL文を入力して実行できます。途中まで入力すると入力補完が効いて予約語やテーブル名、列名を補ってくれます。上下の矢印で候補から選択してエンターで確定します。
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なお、1行のデータの塊をデータベースではレコードと呼びます。エクセルの表で言う行のことです。
ただし、SQLの結果で取得できるのはレコードに限りません。レコード以外にも計算結果や関数の戻り値を含めることができます。
試しに、文字列を直接SQLで出力してみましょう。例えばJavaでも最初に学んだ「Hello World」を画面に表示するということをしてみましょう。
SELECT 'hello world';
とクエリーエリアに入力して、その行にカーソルを置いたまま「Ctrl + Enter」で実行されます。
サーバー応答&履歴エリアに下記のように表示されればOKです。もっともこれは例外的なデータベースの使い方であり、通常はレコードに対して操作をするのが一般的な使い方です。
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入力補完のマークの意味は以下のとおりです。
予約語(KEYW : Key word)は、「SELECT」のように特別な意味を持つキーワードです。列名(COLN)は、その名の通りテーブルの列に付けられた名前です。組み込み関数(LIBF)は、合計(SUM)や平均(AVG)などのあらかじめ用意されてた便利な関数です。後であらためてご紹介したいと思います。
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2. よく使うアイコン
メニューバーの中で当社の新人エンジニア研修でよく使うアイコンは以下の5つです。
- 過去に作成したSQLファイルを開きます。
- 現在のSQLファイルを保存します。(Ctrl + Sと同じ)
- 選択範囲にあるSQLを実行します。特にSQLを選択状態にしていない場合は、クエリーエリアのSQLを全て上から順に実行します。
- カーソルのあるSQLのみを実行します。(Ctrl + Enterと同じ)
- SQLを綺麗にフォーマット(Beautify)します。 (Ctrl + Bと同じ)
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以上、今回は、今回は、MySQL Workbenchの基本操作と、テーブルへのアクセス方法について学びました。
次は、 テーブルの作成と編集 について学んでいきましょう。
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