「マズローの欲求5段階説」と「脳内物質」の関係

こんにちは。ゆうせいです。
今日は「マズローの欲求5段階説」と「脳内物質」の関係についてお話しします。少し難しそうに思えるかもしれませんが、安心してください!わかりやすく説明していきますね。


マズローの欲求5段階説とは?

まず、アメリカの心理学者アブラハム・マズローが提唱した「欲求5段階説」を簡単におさらいしましょう。この理論は、人間の欲求を5つの段階に分け、それがピラミッドの形で表現されるものです。下から順番に満たされていく、という考え方です。

欲求の5段階

  1. 生理的欲求(Physiological Needs)
    食べる、飲む、寝るなど、生きるために必要な基本的欲求。
  2. 安全欲求(Safety Needs)
    身の安全や、健康を保ちたいという欲求。
  3. 社会的欲求(Social Belongingness Needs)
    家族や友達、仲間とのつながりを求める欲求。
  4. 尊厳欲求(Esteem Needs)
    誰かに認められたい、自分に自信を持ちたいという欲求。
  5. 自己実現欲求(Self-Actualization Needs)
    自分の可能性を最大限に発揮したいという欲求。

こうした欲求が、下から順番に満たされることで人は成長し、幸福を感じられるとされています。


脳内物質との関係

さて、ここからが本題です。欲求5段階説に関連する脳内物質について見ていきましょう。「脳内物質」とは、脳で分泌される化学物質のことで、人間の感情や行動を調節しています。それぞれの欲求段階に関わる代表的な脳内物質を紹介します。

生理的欲求と「ドーパミン」

生理的欲求を満たすときに強く働くのがドーパミンです。この物質は「快楽物質」とも呼ばれ、食事や睡眠といった基本的な欲求が満たされるときに分泌されます。

たとえば、おいしいケーキを食べたとき、「おいしい!」と感じるのはドーパミンのおかげです。ただし、過剰に分泌されると依存症を引き起こすこともあるので注意が必要です。


安全欲求と「セロトニン」

安全欲求に関わるのはセロトニンです。この物質は、心を落ち着かせ、安心感を与える働きがあります。安定した住居に住んでいると感じたり、健康が守られていると感じるときに分泌されやすいです。

セロトニンが不足すると、不安やストレスを感じやすくなります。ストレスを感じると眠れなくなるのも、この物質の不足が一因です。


社会的欲求と「オキシトシン」

仲間との絆や愛情を感じるときに重要なのがオキシトシンです。これは「愛情ホルモン」とも呼ばれ、家族や友人とのつながりが深まると分泌されます。

例えば、親が赤ちゃんを抱っこしているときや、大切な友達と一緒に笑い合っているとき、この物質が多く分泌されると言われています。


尊厳欲求と「ドーパミン」+「エンドルフィン」

尊厳欲求を満たすためには、他者からの承認や達成感が必要です。このとき働くのが再びドーパミンエンドルフィンです。エンドルフィンは、運動したときなどに分泌される物質で、達成感や幸福感を強める作用があります。

スポーツで勝利したときや、大きなプロジェクトをやり遂げたときに感じる充実感は、これらの物質の影響です。


自己実現欲求と「ドーパミン」+「アセチルコリン」

最後に、自己実現欲求に関わるのがドーパミンアセチルコリンです。アセチルコリンは集中力や創造力を高める働きを持ち、何かに没頭しているときに活発になります。

たとえば、絵を描いているときやプログラムを作っているときなど、「自分が最高の自分でいられる」と感じる瞬間に、この物質が活躍しているのです。


図解で見る「欲求と脳内物質」

以下の表にまとめてみました。

欲求の段階主な脳内物質主な作用
生理的欲求ドーパミン快楽や満足感を与える
安全欲求セロトニン安心感や安定感を促す
社会的欲求オキシトシン愛情や絆を感じさせる
尊厳欲求ドーパミン、エンドルフィン承認や達成感、幸福感を高める
自己実現欲求ドーパミン、アセチルコリン集中力や創造力、自己成長をサポートする

これを知ることで得られるメリット

こうした関係を理解することで、日常生活や目標設定がより効果的になります。たとえば、仕事で集中したいときにアセチルコリンを意識したり、ストレスを感じたときにセロトニンを増やす行動(散歩や太陽光を浴びることなど)をとることができます。


今後の学習の指針

マズローの欲求5段階説は、心理学の基本的な理論ですが、さらに深く知りたい場合は、現代の神経科学やポジティブ心理学とも関連付けて学ぶのがおすすめです。また、脳内物質の働きを知ることで、日々の生活や感情をより良くコントロールできるようになります。

ぜひ、自分の欲求段階と脳内物質を意識して、より良い毎日を目指してくださいね!

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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