新人エンジニア研修で教えたい「正しい生成AIの使い方」 新人研修講師の方に向けて解説
こんにちは。ゆうせいです。
今回は、新人エンジニア研修で教えたい「正しい生成AIの使い方」について解説します。
最近では、ChatGPTのような生成AIが業務の効率化やアイデア創出の手助けをしてくれるようになりましたが、その使い方を誤ると大きな問題に繋がることもあります。
特に、技術者としての倫理や職場ルールをしっかり守ることが重要です。これから、AI活用の基本ルールや注意点を詳しく見ていきましょう!
1. 機密情報や個人情報を入力しない
生成AIを使う上で最も注意しなければならないことです。
機密情報とは、会社の未公開プロジェクトやソースコード、顧客データ、事業計画など外部に漏れてはいけない情報です。
一方、個人情報は、氏名、メールアドレス、電話番号、住所など個人を特定できる情報です。
生成AIは入力データを学習する可能性があるため、入力した内容が外部に影響を及ぼす危険性があります。
具体例
- NG例:お客様からもらったメール内容やプロジェクトの詳細をAIにそのまま入力する。
- OK例:情報を抽象化して、「プロジェクトの進捗が遅れている場合の解決策を教えて」と入力する。
2. 職場のルールを遵守する
会社ごとに生成AIの使用についてのガイドラインが定められている場合があります。
「どのAIツールを使って良いのか」「どのような用途に限定されるのか」「利用時の申請が必要か」など、社内ルールを必ず確認してください。
注意点
- 許可されたツールだけを使う:例えば、会社が契約している企業向けのAIツール以外は使わない。
- 用途の制限:業務のアイデア出しや文章作成の補助には使用できても、システム開発のコード生成は禁止されていることもあります。
3. 著作権を侵害していないか確認する
生成AIが出力した文章や画像は、そのまま使うと著作権違反になる可能性があります。AIが既存のコンテンツを参考にしている場合、意図せず他人の著作物に似てしまうことがあるからです。
対策方法
- 必ず内容を確認・修正する:生成結果をそのまま提出せず、自分の言葉に置き換えたり、事実確認を行う。
- 出典を明示する:参考にした情報源や著作権が明確な素材はしっかり明記する。
- 著作権フリーの素材を使う:画像や文章は公式なライセンスがあるものを使用する。
4. AIの出力内容を鵜呑みにしない
生成AIはあくまでデータをもとに生成しているため、誤った情報や不適切な内容を出力することがあります。特にエンジニアがシステム開発や設計に関する情報を取得する場合、必ず自分で検証しましょう。
具体例
- NG例:「AIが出したコードだから大丈夫」とそのまま実装する。
- OK例:生成されたコードをレビュー・テストし、安全性や正確性を確認する。
5. AIは「支援ツール」であり、主役ではない
生成AIは便利ですが、あくまでサポートツールであり、最終的な判断や成果物の責任はエンジニア自身にあります。AIに頼りすぎると自分の考える力や技術力が低下してしまう可能性もあります。
6. 他の人が理解できるように活用する
生成AIを使って作成した資料やコードは、他のチームメンバーにもわかりやすく説明できる形に仕上げましょう。「なぜこのコードが必要か」「なぜこの案が最適か」など、AIの出力を自分の言葉でまとめる力が大切です。
7. 学びながらAIを活用する
生成AIは「何が正しくて、何が間違っているのか」を判断する力を持ちません。そのため、AIを使いながらも、技術や業務の知識をしっかり学び続ける姿勢が必要です。
まとめ:正しい生成AIの使い方
以下の表でポイントを振り返りましょう。
項目 | 注意点 |
---|---|
機密情報・個人情報を入力しない | 情報を抽象化して活用する |
職場ルールを遵守する | 社内のガイドラインを必ず確認する |
著作権を確認する | 出力内容をそのまま使わず、修正・確認する |
出力内容を鵜呑みにしない | 情報の正確性を検証する |
支援ツールとして使う | 最終判断は人間が行う |
他者にわかりやすく説明する | AIの出力を自分の言葉でまとめる |
学びながら活用する | 技術力・知識を高め続ける |
生成AIは適切に使えば、作業を効率化し、クリエイティブなアイデアを生み出す強力なツールです。しかし、使い方を誤るとトラブルや倫理的な問題を引き起こす可能性もあります。新人エンジニアの皆さんには、これらのポイントをしっかり理解し、AIを安全かつ効果的に活用してもらいたいですね!
今後も、AIの新しい活用方法やリスクについて学びを深めていきましょう!
セイ・コンサルティング・グループでは新人エンジニア研修のアシスタント講師を募集しています。
投稿者プロフィール
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セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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この記事に間違い等ありましたらぜひお知らせください。
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