新人エンジニアの皆さんに向けて「Power BI」を解説

こんにちは。ゆうせいです。

今日は、データ分析ツール「Power BI」について、新人エンジニアの皆さんに分かりやすく解説します。Power BIは、Microsoftが提供するデータ可視化ツールで、エンジニアとしてデータに基づいた意思決定をサポートするのにとても役立つツールです。


Power BIとは?

Power BIは、Microsoftが開発したデータ可視化とビジネスインテリジェンス(BI)ツールです。さまざまなデータをつなぎ合わせ、視覚的に分かりやすいレポートやダッシュボードを作成することができます。


主な特徴

  1. データの統合
    • 複数のデータソース(Excel、データベース、API、クラウドサービスなど)を1つのプラットフォームに統合できます。
  2. 視覚化
    • データをチャートやグラフ、マップなどの形で可視化し、理解しやすくします。
  3. インタラクティブなレポート
    • ユーザーがデータをクリックしたり、フィルタリングすることで、動的な分析が可能です。
  4. クラウド連携
    • Power BI Service(クラウド版)を使うと、オンラインで共有したり、どこからでもアクセス可能です。

Power BIがエンジニアに役立つ理由

  1. データドリブンな意思決定
    • プロジェクトやシステムのパフォーマンスをデータで追跡し、問題点や改善点を発見できます。
  2. 自動化されたデータ更新
    • 定期的に更新されるレポートを作成し、毎回データを手動で更新する手間を削減できます。
  3. チームとの情報共有
    • ダッシュボードを簡単に共有できるため、チーム全体でデータに基づいた議論が可能になります。
  4. 幅広いデータソースに対応
    • APIやデータベースから取得したデータを統合するのが得意なので、エンジニアの扱う技術スタックと親和性が高いです。

Power BIの構成要素

Power BIは、大きく分けて以下の3つの部分で構成されています。

1. Power BI Desktop

  • ローカルPCにインストールして使うデータ分析ツール。
  • データの取り込み、変換、可視化の設定を行います。
  • エンジニアが主に使う部分です。

2. Power BI Service

  • クラウド版のPower BI。
  • 作成したレポートをクラウドにアップロードし、共有したりWebブラウザで閲覧できます。

3. Power BI Mobile

  • スマホやタブレットでレポートを閲覧するためのアプリ。

Power BIの基本的な使い方

1. データを取り込む

  • Excel、SQL Server、APIなど、Power BIが対応しているデータソースを選択し、データをインポートします。

2. データを整形する

  • Power Query Editorを使ってデータの加工やクレンジングを行います。
    • 列の追加や削除
    • フィルタリング
    • データの結合や分割

3. ビジュアルを作成する

  • グラフやチャート、地図などの「ビジュアル」を作成して、データを視覚的に表現します。
    • 棒グラフ、折れ線グラフ、パイチャート、ヒートマップなどが利用可能です。

4. ダッシュボードを構築する

  • 複数のビジュアルを組み合わせて、レポートやダッシュボードを作成します。

5. クラウドで共有する

  • Power BI Serviceにアップロードし、チームメンバーと共有します。

Power BIの実例

例1:システムの稼働状況を可視化

  • サーバーログデータをPower BIに取り込み、CPU使用率やメモリ使用率をリアルタイムで監視するダッシュボードを作成。

例2:プロジェクトの進捗管理

  • タスク管理ツール(TrelloやJIRA)からデータを取得し、進捗状況や問題点を可視化するレポートを作成。

例3:売上データの分析

  • Webアプリの売上データをAPI経由で取得し、商品ごとの売上傾向や地域ごとのパフォーマンスを分析。

Power BIの学び方

  1. 公式ドキュメント
  2. ハンズオンチュートリアル
    • YouTubeやUdemyにPower BIの初心者向けチュートリアルが多くあります。
  3. データを使って実践
    • 自分の仕事や興味のあるデータを使ってダッシュボードを作成してみる。

注意点

  1. データ量に注意
    • Power BIは大量のデータを処理する際にパフォーマンスが低下する場合があります。データの抽出や圧縮を検討してください。
  2. 共有に必要なライセンス
    • Power BI Serviceで共有するには、有料の「Power BI Pro」ライセンスが必要です。
  3. セキュリティの配慮
    • クラウドでデータを共有する場合、機密情報の取り扱いに注意してください。

最後に

Power BIは、エンジニアがデータを活用して意思決定を支援するための強力なツールです。特に複雑なデータ分析や視覚化が求められるプロジェクトでは、Power BIを使うことで効率的に結果を出せます。

まずはPower BI Desktopをダウンロードし、自分の扱っているデータで簡単なレポートを作成してみましょう!何度か試すうちに、ビジュアル化の楽しさや便利さを実感できるはずです。

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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