【AI用語の完全ガイド】ディープラーニングとニューラルネットワークの違いとは?CNNや学習済みモデルまでわかりやすく解説
こんにちは。ゆうせいです。
最近、ニュースやSNSで「AI」という言葉を見ない日はありませんよね。でも、記事を読んでいると「ディープラーニング」とか「ニューラルネットワーク」、さらには「トランスフォーマー」なんていうカタカナ語がたくさん出てきて、頭が痛くなったことはありませんか。
「結局、全部AIのことでしょ?」
そう思う気持ち、すごくよくわかります。でも実は、これらの言葉はそれぞれ指しているものが少しずつ違うのです。料理に例えるなら、「日本食」というジャンルと、「包丁」という道具、「肉じゃが」というメニューくらいの違いがあります。
今日は、そんなAI業界の言葉の迷宮から、皆さんを救い出しましょう。これさえ読めば、明日からのニュースが少し違って見えるはずです。さあ、一緒にAIの世界を整理整頓していきましょう。
AIを構成する4つの階層
AIの用語を理解するには、広い枠組みから順番に見ていくのが一番の近道です。ここでは、以下の4つのレベルに分けて解説していきます。
- 手法(枠組み):ディープラーニング
- モデルクラス(仕組み):ニューラルネットワーク
- アーキテクチャ(設計図):CNNやTransformer
- モデル(実体):学習済みモデル
なんだか難しそうに見えますか。大丈夫です。ひとつずつ、高校生でもわかるように噛み砕いていきますよ。
1. ニューラルネットワーク(NN):脳の仕組みを真似た「モデルクラス」
まずは基礎となる「ニューラルネットワーク」からです。これは、AIの「考え方の仕組み」そのものを指します。
人間の脳みそには、ニューロンと呼ばれる神経細胞が無数にあり、それらが電気信号を送り合って情報を処理していますよね。この仕組みを数式で真似してコンピュータ上に再現したものが、ニューラルネットワークです。
入力されたデータに対して、計算というリレーを行い、答えを出力する。この一連の流れを行う仕組み全体のことを指します。例えるなら、新入社員が入社してくる「会社という組織図」そのものです。まだ何も教えていないので仕事はできませんが、命令系統だけは整っている状態ですね。
2. ディープラーニング:深く学習する「手法」
次に「ディープラーニング(深層学習)」です。これは、先ほどのニューラルネットワークを使って、実際に賢くするための「教育方法」や「枠組み」のことを指します。
ニューラルネットワークの層(リレーの走者)をものすごく深く、何層にも重ねることで、より複雑で難しい問題を解けるようにする手法です。
昔のAIは、この層が浅かったため、単純なことしかできませんでした。しかし、技術の進歩によって層を数十、数百と深く(ディープに)することができるようになりました。
例えるなら、先ほどの新入社員に対して、マニュアルを渡すだけでなく、基礎研修、応用研修、実地研修と、何段階もの「スパルタ教育」を施す枠組みのことです。これによって、AIは人間のような複雑な判断ができるようになるのです。
3. CNN / Transformer:得意分野に特化した「アーキテクチャ」
ここで少し具体的な話になります。「CNN」や「Transformer」という言葉を聞いたことはありますか。これらは、ニューラルネットワークの「内部構造の設計図(アーキテクチャ)」のことです。
建物にも、住むための「住宅」、商品を売るための「店舗」、本を読むための「図書館」など、目的に合わせて部屋の配置や構造が違いますよね。AIも同じで、解きたい問題に合わせて脳みその構造を変えるのです。
CNN(畳み込みニューラルネットワーク)
これは画像認識が大得意な設計図です。画像の特徴(線や形、色など)を効率よく見つけ出す仕組みを持っています。人間の「視覚野」に近い働きをします。
Transformer(トランスフォーマー)
最近のAIブームの火付け役です。これは言葉や文章のつながりを理解するのが大得意な設計図です。ChatGPTなども、このTransformerという設計図をベースに作られています。
つまり、CNNは「目」の良い専門家、Transformerは「言葉」に強い専門家を育てるための特別なカリキュラムだと思ってください。
4. 学習済みモデル:教育を終えた「実体」
最後は「学習済みモデル」です。これが、私たちが実際にアプリやサービスとして使うAIの「実体」です。
ディープラーニングという手法を使い、CNNやTransformerといった設計図に基づいて、大量のデータで勉強(学習)を完了させた状態のファイルのことが学習済みモデルです。
例えるなら、スパルタ教育(ディープラーニング)と専門教育(アーキテクチャ)を終えて、バリバリ仕事ができるようになった「ベテラン社員」のことです。
私たちが「AIを使う」と言うとき、実際にはこの「学習済みモデル」に仕事を依頼しているのです。
ディープラーニングのメリットとデメリット
ここで、ディープラーニングという手法全体の良し悪しについても触れておきましょう。すべてが完璧なわけではありません。
メリット
最大の特徴は、圧倒的な精度の高さです。画像認識や翻訳など、特定のタスクにおいては人間を超えるほどの能力を発揮します。また、データさえあれば、人間が細かくルールを教えなくても、AI自身がデータの中から特徴を見つけ出してくれる汎用性の高さも魅力です。
デメリット
一方で、なぜその答えになったのか説明できない「ブラックボックス問題」があります。AIが出した答えの理由を人間が理解するのは非常に難しいのです。また、賢いモデルを作るためには、膨大なデータと、それを処理するための高性能なコンピュータ(電気代もすごいことになります!)が必要になる点も無視できません。
今後の学習の指針
いかがでしたか。少し整理してみましょう。
- ニューラルネットワークは「脳の仕組み」
- ディープラーニングは「深く学習させる手法」
- CNNやTransformerは「目的に合わせた設計図」
- 学習済みモデルは「研修を終えたベテラン社員」
言葉の違いがわかると、AIのニュース記事を読んだときに、「ああ、これは新しい設計図の話だな」とか、「これは完成したモデルの話だな」と区別して理解できるようになります。
もし、ここからさらに学びを深めたいと思ったら、まずは「G検定」などのAIに関する基礎知識を問う資格のテキストを読んでみることをおすすめします。数式が出てこない入門書もたくさんありますよ。
AIの世界は日々進化していますが、基本となる言葉の意味を知っていれば、振り落とされることはありません。ぜひ、この知識を武器に、新しい技術の波を楽しんでください。