「プロジェクトの成果を最大化する振り返り術」について、新人エンジニアの皆さんにもわかりやすく解説
こんにちは。ゆうせいです。
今回は「プロジェクトの成果を最大化する振り返り術」についてお話しします。プロジェクトが終わったら「振り返り」を行うことが非常に重要です。振り返りをすることで、次回のプロジェクトをよりスムーズに進めたり、同じミスを防いだりすることができます。
しかし、振り返りをただ形式的にやってしまうと、せっかくの効果が半減してしまいます。この記事では、効果的な振り返りの方法と、振り返りを成功させるためのポイントを解説します!
振り返りの重要性とは?
振り返りは、プロジェクトの成果や課題を整理し、次回のプロジェクトに活かすためのプロセスです。以下のようなメリットがあります。
1. 成功の再現性を高める
うまくいった点を整理することで、次のプロジェクトでも同じ成果を出しやすくなります。
2. 課題を明確にする
失敗した部分を冷静に分析することで、同じミスを繰り返すリスクを減らせます。
3. チームの結束力が高まる
メンバー全員で振り返ることで、お互いの気持ちを共有しやすくなり、チームワークが向上します。
効果的な振り返りの進め方
1. 準備を整える
振り返りを始める前に、以下の準備を行いましょう。
- プロジェクトの目標を再確認する
「何を達成するためのプロジェクトだったのか」を全員で振り返り、ゴールに対する結果を評価します。 - データを収集する
実績や進捗の記録、アンケート結果、WBSのタスク進捗など、客観的なデータを用意します。
2. KPTフレームワークを活用する
振り返りでは、KPT(Keep, Problem, Try)というフレームワークを使うと効果的です。
KPTの進め方
- Keep(うまくいったこと)
- プロジェクトで成功したことや、引き続き続けたい取り組みを挙げます。
- 例: 「朝会で全員の進捗が把握できた」「タスクの分担が適切だった」
- Problem(問題だったこと)
- 失敗や改善が必要な点をリストアップします。
- 例: 「スケジュールの見積もりが甘かった」「仕様変更が遅れて周知された」
- Try(次に試したいこと)
- 次回プロジェクトで取り組みたい改善案を考えます。
- 例: 「タスクの見積もりを複数人でレビューする」「仕様変更時の通知ルールを明確化する」
3. 振り返りの場を工夫する
振り返りを形式的に終わらせないために、以下の点を意識しましょう。
全員が意見を出せる雰囲気を作る
- 心理的安全性を重視しましょう。失敗を責めるのではなく、解決に向けた意見交換を行う姿勢が大切です。
時間を区切る
- ダラダラと話が続かないよう、各セッションの時間を区切ると効率的です。
- Keep: 10分
- Problem: 15分
- Try: 15分
視覚的なツールを使う
- ホワイトボードや付箋、オンラインツール(Miro、Jamboardなど)を使うと、アイデアを整理しやすくなります。
振り返りを成功させるポイント
1. 感情に頼らない
振り返りを感情論で進めると、建設的な話し合いができません。データや事実を基に話すようにしましょう。
2. ポジティブな視点を持つ
失敗を責めるのではなく、「どうすれば次はうまくいくか」という前向きな視点で話し合います。
3. 具体的なアクションに落とし込む
Tryの項目を「具体的な行動」にまで落とし込むことが重要です。
- NG例: 「スケジュールをもっと正確にする」
- OK例: 「タスクの見積もりを担当者だけでなく、リーダーも確認する」
振り返りの成果を次に活かすには?
振り返りで出たアイデアや改善点を実際に活用するために、次のような工夫をしましょう。
1. ドキュメント化する
振り返りの内容を議事録やレポートにまとめ、チーム全員に共有します。新しいプロジェクトの計画時に参照できるよう、共有フォルダやプロジェクト管理ツールに保存しておきましょう。
2. 次回の計画に反映する
振り返りで出たTryを、次のプロジェクトの計画書やWBSに具体的に組み込みます。
3. 定期的に振り返りを確認する
進行中のプロジェクトでも、振り返り内容を振り返ることで、課題が再発しないように意識を高めます。
まとめ
振り返りは、プロジェクトの成果を最大化するための重要なステップです。ただ反省するだけでなく、成功要因と失敗要因を具体的に分析し、次回のプロジェクトに活かすことが大切です。
次回は、「プロジェクト成功の鍵となるリーダーシップ」についてお話しします。それではまた!
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投稿者プロフィール
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セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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