【フリーランス講師向け】臨時収入にかかる税金とは?一時所得を世界一わかりやすく解説
こんにちは。ゆうせいです。
フリーランスの研修講師として活動していると、将来への備えについて考える機会は多いのではないでしょうか。退職金がない私たちは、自分で老後資金を準備しなければなりません。そのために、養老保険や個人年金保険などを活用している方もいらっしゃるでしょう。
では、その保険が満期を迎えて、まとまったお金が振り込まれたとき、税金はどうなると思いますか。
「自分でお金を積み立てて、それが戻ってきただけだから税金はかからないはず」
もしそう考えているなら、少し注意が必要です。実は、こうした臨時収入には「一時所得」という特別なルールが適用されるからです。今日は、知っておかないと思わぬ申告漏れにつながりかねない、この一時所得についてお話しします。
一時所得とは何か
一時所得とは、文字通り「一時的な所得」のことです。もう少し詳しく言うと、次の3つの条件を満たすお金のことを指します。
- 労働の対価ではないこと
- 資産を売って得たものではないこと
- 継続的に入ってくるものではないこと
講師として登壇して受け取る報酬は「労働の対価」ですし、毎月のように発生するので「事業所得」になります。また、お持ちの不動産を売却した場合は「譲渡所得」になります。一時所得は、これらとは全く別物です。
イメージとしては「棚からぼたもち」に近いかもしれません。思いがけず手に入ったお金や、長い時間をかけて一度だけ受け取るお金が該当します。
具体的な例を挙げてみましょう。
- 生命保険や損害保険の満期返戻金
- 解約返戻金
- 懸賞や福引の賞金
- 競馬や競輪の払戻金
- 法人からの贈与(金品)
- ふるさと納税の返礼品
意外かもしれませんが、ふるさと納税で受け取るお肉や果物も、経済的な利益として一時所得にカウントされます。
税金の計算方法と数式
では、この一時所得にはどれくらいの税金がかかるのでしょうか。ここからが重要です。実は、一時所得は納税者にとって非常に有利な計算方法が採用されています。
計算の手順を見ていきましょう。
まず、手に入った金額から、その収入を得るために使ったお金を引きます。保険であれば、これまで支払った保険料の総額です。さらに、そこから「特別控除」として最大50万円を差し引くことができます。
数式で表すとこうなります。
総収入金額 その収入を得るために支出した金額
特別控除額(最大50万円)
一時所得の金額
ここで終わりではありません。この計算で出た「一時所得の金額」の、なんと半分だけが課税の対象になります。
課税される金額 一時所得の金額
具体例で考えてみましょう。
あなたが積み立てていた保険が満期になり、300万円受け取ったとします。これまでに支払った保険料は200万円でした。
まず、利益を計算します。
300万円 200万円
100万円
ここから50万円の特別控除を引きます。
100万円 50万円
50万円
これが一時所得の金額です。そして、税金がかかるのはこの半分です。
50万円
25万円
実際に手元には100万円増えたのに、税金の計算上は25万円の利益として扱ってくれるのです。これが事業所得であれば、100万円の利益には丸ごと税金がかかりますから、いかに優遇されているかが分かりますよね。
メリットとデメリット
一時所得の仕組みを理解したところで、メリットとデメリットを整理します。
メリット
最大のメリットは、今計算した通り「税負担が圧倒的に軽いこと」です。
特別控除が50万円あるため、利益が50万円以下であれば税金は1円もかかりません。もし利益が50万円を超えても、課税対象は半額になります。国は、私たちが自分で将来のために備える自助努力を、税制面で応援してくれていると言えるでしょう。
デメリット
デメリットは、「損失が出ても他の所得から引けないこと」です。
例えば、保険を途中解約して元本割れしてしまったとします。支払った保険料が100万円で、戻ってきたのが80万円だった場合、20万円の損をします。
もしこれが事業での赤字なら、他の黒字と相殺して税金を安くできます。しかし、一時所得で出た損失は、研修講師としての報酬(事業所得)から差し引くことはできません。これを専門用語で「損益通算ができない」と言います。
ただし、同じ年の中に他の一時所得があれば、その内部でのプラスマイナスは相殺可能です。
今後の学習の指針
今日は、臨時収入にかかる「一時所得」について解説しました。普段の講演料とは全く違うルールで動いていることがお分かりいただけたでしょうか。
まずは、ご自身が加入している保険の内容を確認してみてください。
満期はいつ来るのか?
解約したらいくら戻ってくるのか?
利益は50万円を超えそうか?
これらを把握しておけば、いざ入金があったときに慌てずに対処できます。また、ふるさと納税をたくさんされている方は、返礼品の合計額にも少し気を配ってみると良いでしょう。
研修講師として長く活躍するためには、稼ぐ力だけでなく、守る力も大切です。税金の知識を少しずつ身につけて、賢く資産形成を進めていきましょう。